「立秋」

ずっと、UNICORN不動の1位曲は「立秋」です。

1991年アルバム『ヒゲとボイン』の7曲目。作詞作曲、ABEDONこと、当時は本名の阿部義晴名義です。

私、阿部さんは天才だと思ってます、はい。UNICORNで一番好きなのも阿部さんです。小学校の時はEBIさん好きでしたが、大学くらいからはずっと阿部さんです。

中学時代にこのアルバムを聴いても、小学校の時の明るいにぎやかな曲が好きだった身としては、「なんかこのアルバム暗いな、どんよりしてるな。解散近いのかな」としか思ってなかった。

でも大学の時に、どういうタイミングか解んないけど急にUNICORNを聴きたくなって。当然再結成はしてない。阿部さんもソロでSMAからインディーズに移るころ。

あっ。民生のマシマロ聴いたからか?ん?マシマロっていつだっけ?あれ聴いた時は衝撃だったな…CDを借りましたもん。当時CMでかかってて凄く気になって。1曲まるまる聴いてみたら最後にやられたよね。

ま、どっかのタイミングでまたUNICORNの沼に足を入れるんだけど、中学時代に全く琴線に触れんかった「立秋」がね…聴いて泣いちゃったんだよね。

好きな人がいたからかな。…って昨日書いた通り恩師だけど。

この曲の何が凄いって聞かれたら、コード進行なんだよね。コードのことは詳しくないけど、楽譜を当時持ってたんでキーボードとベースを合わせてピアノでよく弾いてたからわかる。

何だこれ。ってなります。民生がギター難しいって言ってたよね。だからライブでも4946ツアーでしかやってない。再結成してからは1度もやってないはず。

最初はアコギだけ。民生のアコギだけで弾き語り状態。テンポはアンダンテくらい。適度にゆっくり進む。歌詞は古文調。男が1人、もの思いにふけって霧が立ち込める山の中で佇んでるイメージ。私はね。

白き朝靄が我と微睡む

って凄い歌詞だなと思う。これを24歳くらいで作っちゃう阿部さんは凄いわ。

犬の遠吠えみたいな音も入ってる。そんな微睡む曲調の後に急なテンポアップ。あれはライドシンバルでしょうか。細かく鳴る中でスネアやタムのフィルインが心地よく入ります。私、川西さんのドラムの音が大好きです。

ベースはずっと「3」ですね。3連符じゃないんだけど、「3」でセット。あー聴いて欲しい…キーボードとベースのあの編曲が最高なんだよ。途中パーカスだけのブレイクがちょっと入って、その後に3連符のきっかけがあった後、盛り上がってくんだよ。

「忘れない」を4回。4回目の忘れないが終わるとコードが変わる。曲の雰囲気が変わる。テンポは速いままなのに、最初のメロディがやってくる。

4946ツアーのDVDを観ると、ドラムがしーたかさんなので、川西さんドラムで聴いてみたい。CD音源でしか聴けないから。いつか聴けますように。

あのDVDで、阿部さんが民生と目があってニコってしてるとこが可愛い。CD音源とは違って、シンセのストリングスみたいなうぉあーーーーんってなる音質を使ってるのが、ステージの雰囲気と合ってて凄く幻想的。

あの曲を弾いてる阿部さん、最高にかっこいい。

こういう曲を作れるって凄いな。凄いばっか言ってっけど、黒鍵盤の使い方が絶妙だと思う。