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思い出を食べる

こんにちは、ライコです。

宮城県を出て福島県で就職して3年、結婚して東京に引っ越してから3年が経ちました。

福島で働いていたころは隣県というのもあり年2回位は帰るようにしていたのですが、帰るたびに大量の飯を食わされ、イチジクの甘煮だとか梅干しなんかを持ち帰らされていました。

実は、まだあります。タッパー4つ分。

いい加減、投げようかと思います。

ただ、投げる前に一口位食べた方がいいのかもしれません。


1つ目のタッパー

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見た感じ何ともなっていません。たぶんこれは梅の煮たやつ…?


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梅だった。

子供の頃はあまり食べすぎないようにと言われていたが、祖父はお構いなしにパクパク食べていたな~。だから糖尿になるのだ。


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変なにおいもしないし、触った感じは弾力があってしっかりしている。汁がジェル状になっているのはたぶんペクチンの仕業…と思いたい。

これは食べるとして、とにかく他のタッパーも開けてみよう。


2つ目のタッパー

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これはもしかして…私の好きなイチジクの甘露煮…!

嬉しいなあ、祖母の煮たイチジクはうまいんだ。梅が大丈夫だったからこれもたぶん大丈夫d

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ダメでした。


3つ目のタッパー

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これもイチジクかな?開けてみます。


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モザイク画みたい。ラップがみっちりくっついている。これもだめか~。


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美術部の油絵具洗うポットってこんな感じだった。


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表面に黒い膜が張っていて、剥がすと元のイチジクが出てきました…。

前の青かびイチジクとは違って何のにおいもないのでただただ不気味。これは食べません。

祖母はイチジクが出回る季節になると、小さく青いものを買ってきてでかめの鍋で大量に煮てくれました。母が子供の頃は鍋1つ分つまみ食いしたとか…。

私も兄弟も競うように食べてしまうので祖母の口に入る分は1つか2つしかなかった。申し訳ない。

梅が無事だったのは、酸が多いから?水分量が少ないから?分からなくなってきました。


最後のタッパー

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開ける前から中身が見えていたのですが、これも梅です。


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ちっちゃい梅、かわいいですね。ぎっしり詰まっている。

祖母はサイズごとに分けてくれるマメな人です。(ただし一人分の分量はバグっている。)

これも特に変なにおいはしません、食べましょう。


いざ、実食

この手の自家製の漬物などは市販品と違い、明確な消費期限はないので、もし食べる場合には完全自己責任になります。食べる前に一度確認したのですが、5年も保存している人なんていないようでした。

皆さんはマネしないでください。

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でっかい梅とちっちゃい梅、かわいい~。

割ってみましょう(無情)。


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思ったより硬く、苦戦しながら実を割ると、種が半分に割れて仁が出てきました。薬になるらしいのでこれも食べてみます。

大きい実の方は甘酸っぱいゼリーのようで、貰った時と変わらない味。梅の酸味がかなり強い!

小さい実はほぼ種で、これも甘酸っぱい。大きい実より酸味が弱い気がする。実が小さいから糖が染み込みやすかったのか?

梅の仁ですが、天神様とも呼ばれるもので、青梅だと毒があるらしいです。煮る前は青かった…かもしれない…けど、よく分からないんでどうにでもなれという気分で食べました。マネしないで!

杏仁豆腐みたいな風味があるような、ないような…余韻も何もなく、なんか食ったな~という感じ。こんな食べ応えの無い物に何か効能を期待するのは馬鹿らしい気がする。


食べ終わって

一度食べてしまえば里心がついて実家に帰りたくなるかと思ったが、そうでもなかった。逆に『イチジク煮るくらい私にも出来らぁ!』という気持ちさえある。

ただ、この甘露煮の味を絶やしたくないという気持ちは確実にある。

年月が過ぎて家に帰らなくなった孫に、祖母はまた昔のように料理を教えてくれるだろうか。

ひとまずは、この甘すぎる腐った思い出は捨てることにします。


それでは、さようなら。

今日のご飯代に充てたいと思います。