アニガサキに響く "ハーモニー" ――アニガサキ2期11話「過去・未来・イマ」
こんにちは。かみなりひめです。
祝日のない6月も約半月が経とうとしています。
気づけばアニガサキ2期も11話まで到達。
アニメ
ラブライブ!
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
2期第11話「過去・未来・イマ」
アニガサキにも終わりが近づきつつありますが、
それは作中の3年生たちも同じ。
「部」への昇格をめぐるモヤモヤ、
終わりが見えてしまってたじろぐ果林さん。
このあたりがメインテーマの回でした。
最終的には、これら諸問題を乗り越え、
侑ちゃんとぽむにさらなる展開を予告しつつ、
11話の幕は降ろされます。
さて、そんな11話を最初に観たときは、
何について触れようか迷っておりました。
しかし、何度か観ていくうちに、
次第にある言葉が頭をかすめていくのに
気づいていったのでした。
その言葉こそが、
「ハーモニー(調和)」
だったのです。
1. シリーズ他作品との距離感
先にも述べたように、この11話は
「部」への昇格をめぐる同好会メンバーの
モヤモヤが語られるところから始発します。
「部」への昇格事由は満たしていて、
昇格すれば広い部室やトレーニングルームの使用、
公認大会への出場などのメリットがある模様。
でも、メンバーは「部」への昇格を
即断即決するものでもありませんでした。
1年生はかすみさん、2年生は嵐珠、
そして3年生は果林さんが、言葉にしにくい
モヤモヤを抱え、各学年での勉強会のさなかに
それぞれで話がなされるのでした。
そして、最終的には、
■ソロアイドルでも、根底にある思いは同じ
■同好会という今の形態そのものが好き
(=居心地がよい)
■これから入る誰かのためにも、この形態を
保持しておきたい
という点をもって、「部」への申請は
しないことをかすみん部長が宣言するのでした。
しかし、そもそもこの結論には、
「ニジガクはラブライブ!には出場しない」
という前提がメンバーの総意であることが
必要不可欠であるのです。
もちろん、この話題になった今話冒頭で、
過去の経緯についてはせつ菜から話があった
でしょうから、それを承けてのものでしょう。
とはいえ、改めて思えば、
「ラブライブ!」の名を冠していつつも、
■ラブライブ!には出場しない
■グループアイドルではない
■スクールアイドル「部」ではない
という点に、改めて
「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の
特異性、もっといえば他作品との断絶を
感じずにはいられなかった次第です。
先ほど挙げた、かすみと璃奈の会話にも
そのことがにじみ出ています。
おそらく、かすみや璃奈の頭には、
「部」へと昇格することで、あたかも
「虹ヶ咲学園スクールアイドル部」が
ひとつのグループアイドルのようになる
という意識が間違いなくあったでしょう。
いずれにせよ、
「ラブライブ!」シリーズの中にありつつも
「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」が
特異な位置づけであることを、あらためて
感じさせる2期11話前半だったわけでした。
2. 最高の「今」を積み重ねて
前半パートにおいて、「部」への昇格を
めぐってのモヤモヤから、ニジガクの
特異性を感じてしまったワタクシ。
しかし、後半パートを観るにつれて、
その特異性はいつの間にか鳴りを潜め、
不思議と馴染んでしまうのです。
さて、そんな後半パートの主題は、
真っ先に同好会から卒業してしまうことに
気づいた果林さんの寂寥感でした。
この果林さんの独白を受け止め、
「淋しくなっちゃったんだね」と
共感するエマと彼方ちゃん。
二人の返事は、こうでした。
個人的には、この後の果林さんの
「好き」の告白もかなりエモです。
さて、二人の返事に共通するのは、
「今」を生き抜くことの大切さでしょう。
「ラブライブ!」。そして「今」
これらを想起するのは、もはや
何の不思議もないでしょう。
最高の時間である「いま」。
それを積み重ねた先の「ミライ」。
これらは、μ's・Aqoursからの流れを
脈々と受け継いでいる部分であるのは
間違いではないでしょう。
既存のシリーズ他作品とは異なりつつも、
μ'sやAqoursからの流れも継承している
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会。
まさに、シリーズの中でも
素敵なハーモニー(調和)を奏でている
そんな作品であることを再確認しました。
3. おわりに
2期11話で「ハーモニー」といえば、
触れなければならないことがもう一点。
突如光を放つレインボーブリッジ。
ニジガクを追いかける者ならば、
あの楽曲が想起されたことでしょう。
BGMが「未来ハーモニー」であるのも
さることながら、この時のMVと細部を
重ね合わせるという丁寧さ。
愛さんが駆けつけるシーンは、
出会い橋とダイバーシティ東京の間の
橋部分となっており、完全一致。
このように、ニジガク内における
既存先行作品とも、見事なまでに
ハーモニー(調和)を見せてくれるのが
アニガサキなんだよなあ‥‥。
さて、そんな調和を見せた同好会に、
あの二人が再び波乱を持ち込むのか――?
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