QU4RTZと学ぶ心理学――アニガサキ2期3話「sing! song! smile!」
こんにちは。かみなりひめです。
さて、今週もやってまいりました。
アニメ
ラブライブ!
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
2期第3話「sing! song! smile!」
2話で1ユニット分の物語を創っていく
予定であろうアニガサキくん。
今回はQU4RTZの2話目になります。
基本的にはQU4RTZに焦点を当てつつも、
その裏で進行する高咲侑の物語であったり、
次週以降に描かれるDiverDivaの片鱗についても
触れたりと伏線を張りまくりのこの第3話。
ここに至るまで、A・ZU・NAについては
その結成の端緒になりそうなものを含めても
一切描写しないという徹底ぶりです。
さて、そんな第3話を観ていたワタクシの
頭のなかによぎったのは他でもありません。
「あ、ジョハリの窓じゃんか――。」
1. 「ジョハリの窓」とは
「ジョハリの窓」とは、主に自己分析において
使用される心理学モデルのひとつです。
サンフランシスコ州立大学の心理学者である
ジョセフ・ルフト氏とハリ・インガム氏が提唱した
「対人関係における気づきのグラフモデル」が
後に二人の名前から「ジョハリの窓」と呼ばれる
ようになりました。
上で引用した画像のとおりですが、
この「ジョハリの窓」には4つの領域があります。
①開放の窓(Open self)
=自分も他者も知っている「自分」
②盲点の窓(Blind self)
=他者は知っているが自分は知らない「自分」
③秘密の窓(Hidden self)
=自分は知っているが他者は知らない「自分」
④未知の窓(Unknown self)
=自分も他者も知らない「自分」
先ほど、「ジョハリの窓」は主に自己分析に
使用されることを述べました。
「自分」という存在の自己認識と他者認識との
同じ部分や差異を理解することによって、
より「自分」を客観的に理解できるのです。
ということで、「ジョハリの窓」においては、
①「開放の窓」の領域を広げることが重要です。
(画像では赤点線で表現されています)
この領域を拡大していくこと、すなわち、
②「盲点の窓」に自分が気づき、さらには
③「秘密の窓」を他者に開示していくことで、
対人関係において自己の成長やチームワークの
構築に貢献するという効果もあるようです。
まとめると、「ジョハリの窓」は
■積極的に自己開示をすること
■他者から見た「自分」を指摘してもらうこと
を通して、自分自身への理解の深化のみならず
集団における信頼関係構築にもつながる、
ということを示すものであるのです。
2. QU4RTZと「ジョハリの窓」
さて、「ジョハリの窓」を理解したところで、
2期第3話に戻りましょう。
Y.G.国際学院との合同ライブに向けて、
より結束を高めようとするQU4RTZの四人。
なかなか自分たちのコンセプトがまとまらない
状況に対し、天王寺璃奈は以下の提案をします。
この提案を受け、QU4RTZの四人で合宿を
行うことを決定し、順番にメンバーの家に
泊まることになるわけですが……。
まとまるどころか、自分たちのバラバラさ
加減に苦悩する結果となってしまいます。
そのさなか、「自分らしさ」に思い悩む
高咲侑の姿を見ることになります。
その姿を見ていたQU4RTZの四人も、
何か思うところがあったようです。
余談ですが、このセリフを言っているときの
璃奈は、紅茶の水面に映った自分の姿を眺めて
いたのにお気づきでしょうか?
これは、以前にかすみさん関連の話題で挙げた
「鏡像段階理論」というものを踏まえていると
考えられます。
閑話休題。
この後、自分には見えていなかった「自分」を
かすみ→彼方→エマ→璃奈の順で伝え合うのです。
このやり取りについて、メンバーたちは
以下のように総括します。
「お互いを知るため」に始まった合宿。
結果的には自分の知らない「自分」を認識し、
新しい「自分」を見出だしたのでした。
この合宿を経て、ライブは大成功。
かのラン獣さんにも、
「私は真似したくてもできないステージだった」
と言わしめるだけのものになりました。
さて、ここまでが2期3話のあらすじですが、
QU4RTZのライブが成功した要因は何でしょう?
もちろん、四人の持ち前のハーモニーを
活かした楽曲の強さもあるでしょう。
しかし、ここではやはり、
合宿を経て生まれた四人のチームワーク
を要因と考えたいところです。
そして、その連帯感を生むきっかけは、
やはりあの合宿四日目(エマの家)で
自分の知らない「自分」を理解したこと
が関わっているでしょう。
もうお気づきでしょうが、
あのシーンで行われていたことは、まさに
「ジョハリの窓」における「開放の窓」を
広げていく行為に他なりません。
そして、「開放の窓」を広げることによって、
自己理解だけでなく、集団のチームワークをも
形成することができた。
このやり取りのきっかけとなった
「他人のことはよく見えてて、自分のことは
見えてなかったりする」という彼方のセリフは、
1期において妹の遥ちゃんとぶつかったことも
踏まえていてのセリフでしょう。
そして、さりげなくかすみから
自分の知らない「自分」を開示する流れができ、
自然と「QU4RTZ」としての絆が生まれたのです。
彼方が言っていた「何か見えた気がする」
というのは、紛れもなく四人の連帯でしょう。
QU4RTZは、「ジョハリの窓」でいうところの
「開放の窓」を拡張することに成功し、
それゆえにユニットとしての絆が生まれ、
ライブを成功させることができたのでした。
3. おわりに
エマの前では余裕ぶっていても、
いざモーニングコールがないと起きられない
という朝香果林さん。
そんな果林さんが新たにモーニングコールを
頼んだ相手こそ、宮下愛さんでした。
次回は美里さんも登場しそうな気配で、
DD推し大歓喜の予感……!
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