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鼻声と鼻腔共鳴の違いとかを語ります。


前置き

この記事では簡単に概要に触れる程度になります。
「これであってるかわからない」「直接アドバイスが欲しい」「もっと違うやり方や他のことも知りたい、取り組みたい」などございましたら是非オンラインレッスンにお越しください。よろしくお願いします。

本題

今回は勘違いされやすい鼻声と鼻腔共鳴の違いについてお話しさせていただきます。
というのも、これで鼻腔共鳴できているだろうという音声でも鼻声になってると診断されてしまったり、そもそも鼻声との違いが分かりづらいものとなってしまっているため、ちょっと整理する必要があると考えたためですね、嘘です、本当は思いつきです。

鼻声と鼻腔共鳴の共通点

どちらも簡単な共通点です。鼻に息が通っていれば成立します。
空間の大きさや鼻孔のサイズ、副鼻腔炎を持っているかどうかなど個人の感覚にばらつきはあると思いますが基本的には鼻から息が出ていれば両者ともに成立してしまいます。

鼻声と鼻腔共鳴の違い

やっと本題です。
口腔共鳴の有無共鳴腔の硬度この2点になります。
要は表情筋など共鳴にまつわる筋肉が力んでいない状態で口腔共鳴ができていることが前提とし、その上で鼻に息が通っていれば鼻腔共鳴は成立します。

逆に鼻声になってしまう事例として口腔共鳴が無い状態舌が口腔体積を潰してしまっている口を開いていたとしても舌根が軟口蓋付近まで上がり口への通り道を狭めてしまっているなどが挙げられます。

んじゃあそれどうやってやるの?

とりあえず鼻を全閉じしましょう。
ため息をつきながら途中で口を閉じてください(閉じても吐こうとしてください)
そうするとほっぺが膨らみもう吐けないよー状態になるかと思います。
上手く口腔内圧が高められると軟口蓋が上がり鼻への道が閉ざされる形になります。
口腔共鳴lv.100といった感じですね。
その状態から声を出すわけですが子音も選びましょう基本的に「B」の子音なら問題ないです。

今回は「」で行きます。
この「」を発音する際に最初はスタッカートで発音してみましょう「ばっ」って感じですね。
この時に鼻の下に指を置くなりして鼻から息が出てこないのを確認しておくといいですね。

鼻から息が漏れていないことを確認した後、次は「ばー」と伸ばしてみましょう音程は自分が出しやすいところで構いません。ただ地声、もしくは自分が1番鳴ってると思う発声で行いましょう。共鳴の話なので根本的に声帯が鳴っていないと極めて感じづらいです。
とりあえず「ばー」も鼻の下に指は置いておきましょう。
伸ばしながら確認していただきたいことが1点、舌の位置を確認しておきましょう。舌根が上がっていないか固まって丸くなっていないか後ろに引き込んでいないか、など、極力舌の位置は黙ってる時と同じになっているように確認しましょう(無理に下げる必要はないです。)
ここまで出来たら一先ず口腔共鳴の完成です。お疲れ様でした。嘘です。まだ続きます。

ここに「ばーまー」と途中から発音を加えます。「」の発音をしたと同時に鼻からヌルっと空気が出てくるのを指で確認しておきましょう。
また鏡などで確認できるので確認してみて欲しいのですが軟口蓋が上がっており、口蓋垂は垂れているという状態を確認してみてください。
あとはそれをキープするだけです。これで鼻腔共鳴は攻略です。嘘です。まだあります。
重要なのは鼻腔と口腔の空気の分配です。もちろん鼻腔100になってしまえばそれはただのハミングです。ですが口腔が空いていれば自ずと鼻腔100にはならないはずです。それをコントロールするために軟口蓋を上げて口蓋垂が垂れているという状態を作ったわけです。鼻にどれぐらい入れるかは好みの問題なので空気の吐く方向などを調整して入れ度合いを模索するといいですね。
ただ、1点注意事項として伝えておきますと、鼻に息が入れば入るほど言葉は不明瞭になりやすいです。それを踏まえて自身の好みを模索していきましょう。

ここで一旦一通り鼻腔共鳴は完成です。今度こそ終わりです。お疲れ様でした。

まとめ

基本的に鼻腔共鳴がうまく出来ないよーって場合は口腔共鳴が疎かになっているのが原因ってことです。いきなり喋り声の段階で鼻腔を入れようと思ってもどうしても鼻声になってしまうのはそういう理由です。鼻に息は通ってるのになんでって状態ですね。
なので共鳴腔は基本的に下から、空気の通る順番として先に所を優先して考えてあげたほうが結果的に全体のバランスは取りやすいです。

おまけ

ちょい難しい話ですが声帯の振動には声門上圧が大きく関係しているとされています。実際声帯は開いていて息を吐いている状態なのに口を閉じて尚吐こうとすると最終的に息が止まります。吐けなくなります。今回の場合はそもそも閉じているので当たり前の話かと思いますが。声門上圧が過度に高くても良くはないです。
その声門上圧の関係上基本的に鼻は閉じ気味の方が上手いこと声帯の振動を促すことができます。そういうメソッドは結構ありますよね。
ですが鼻腔にも内圧という物が存在します。空気が常に滞在しているわけです。
その空気の内圧を変化させないように、もしくは持ち上げるようにすれば自ずと声門上圧は高まってくれるのです。要は鼻使っても大丈夫ってことです。ただ言葉が不明瞭になりやすいってだけで。
その為昔からハミングエクササイズは効果的だとされてきたんですね。へーって感じですね。



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