見出し画像

ワクチン不足は誰が悪いのか

ワクチンが足りない。

新型コロナウイルスのワクチンは、関係各所の努力の甲斐あって、「1日100万回」を超えるペースまで加速した。
ところが、7月に入って突然供給が不安定になりペースダウン。

主に自治体に配布されるファイザー製のワクチンは、輸入を上回るペースで配分したために在庫不足に。
国はVRSへの登録状況をもとに「自治体に在庫がある」とみなしたが、まさか登録状況で配分が左右されると思っていない自治体側は猛反発。当然である。

一方、大規模接種会場や職域接種に使われるモデルナ製は、輸入ペースが当初計画より遅れることがわかっていたのにそれが明かされなかった上、職域接種の申し込みが想定を上回ったことで、供給不足に。特に職域接種は、必要数を精査するというよりは家族や周辺住民への接種を前提にどんどん申し込んでくれ状態だったために、各企業が多くのワクチンをリクエストしたことも不足に拍車をかけた。

自治体も企業も、国がハッパをかけるのに合わせて接種体制を増強しまくっていたのに、突然「ハシゴを外された」ものだから、非難轟々である。

この問題を、国の見通しの甘さのせいにするのは簡単だが、僕は「ある目的」のためにわざとやったのではないかと思っている。(本当にそうなら、関係者にとっては迷惑な話だが)

目的、それは「1日も早く、1人でも多く、ワクチンを打ちまくること」。

限りあるリソースを有効に活かすという観点からは、ワクチンの供給可能ペースの範囲内で、接種(消費)スピードを最大化するのがもちろん最適。

一方「1日も早く、1人でも多く」を目指すなら、手元の在庫を吐き出し切るまでアクセルを全開に踏み込む「エコじゃない」オペレーションこそが最適ということになる。

それはそれで、国民の健康を第一に考えたやり方と言えなくもない。

順番が回ってくる直前に供給を止められた側としては不満なことこの上ないが。


そして、そんなことをワクチン2回打ってから書いている僕、申し訳ない。

早く皆さんに順番が回ってきますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?