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小さな安心をひとつづつ。

2時間目が終わるまであと5分。

「ママ、ぼくもう帰りたい」

小2息子が言った。


小声で「もうすこしで2時間目終わるよ?」と言ってみるも帰るという。

担任の先生の話が終わって、子どもたちが漢字ドリルに取り組みだしたタイミングで息子は自分で先生のところに行って「帰ります」と伝え、さささっと教室を出る。

授業に同席していたわたしも先生に黙礼して、玄関に向かう息子を早歩きで追いかける。

ちょうど2時間目の終わりのチャイムが鳴った。


「はぁつかれた」とつぶやく息子と手をつなぎながら家に向かって歩く。


帰りますって言ったら先生なんて言ってたの?聞くと、「いいよ!って言われた!ぼくがおねがいに書いたからだよ、きっと。書いてよかったね!」

つかれた表情をしていた息子がにこっと笑う。


少し前に担任の先生へのお願いやメッセージなどを書くというプリントがあった。

書くことない!お願いなんてない!と言っていた息子が、考えた末に書いたのが、授業中に帰りたくなったら帰りたいです、という先生へのお願いだった。


「がんばって書いてよかったね。先生、ちゃんと読んでくれてよかったね」そういうと息子はうれしそうに「うん!」と返事をした。


あと5分くらい我慢したらいいのに。

そう思ってしまっていた自分もいたのだけど、途中で帰ってきてよかった、


先生に意見を言う、それを聞いてもらう。

もちろんすべてが思い通りになるわけではない。

だけど、言ってもムダにはならないと感じられたのはよかったし、息子と担任の先生の信頼をつくるとても大切なやりとりになった。

(本人が帰りたいと言ったら連絡をもらって迎えにいくようにしたいということは面談で先生にも事前に相談していた)

もし学校に行ってつかれて帰りたくなったとき、先生に言ったらいいよと言ってもらえること。

それは息子にとって登校するための安心材料になる。


先生の力もかりながら、ちいさな安心を少しづつつくっていけたらいいなぁと思う。



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