相手のタイミングをただただ待つということ。
「えっ食べるの?ほんとに?」
自分で「食べる?」と聞いたくせに聞き返してしまった。
小1息子は偏食男子で、食べられるもの、食べたいもののストライクゾーンがめちゃくちゃせまい。
そして気に入ったものはずっと食べ続ける。
1歳の頃はずっと「バババーー!(バナナ)」と、バナナがないとおこっていた。
その後、たまごかけご飯期やぎょうざ期などをへて最近はぜっさん唐揚げ期。
保育園の給食のおかげでだいぶ食べられるものは増えたけれど、いつもとちがう味付けも苦手で(冷凍の唐揚げもいつもと別のメーカーのを出すと気付く、そして食べない)外食のハードルが高い。
そんな息子が焼き肉屋に行きたいという。
ときどき行くそのお店で息子は焼き肉を食べない。
いつも食べるのは、やっと食べれるようになったお子さまランチ。
そして息子が食べたいのはそのお店にあるアイス食べ放題だ。
(ぜんぜん焼き肉関係ない)
まぁでも久しぶりに焼き肉もわるくない。
それで冒頭の会話だ。
お肉がいい感じに焼けたから、食べないことはわかっていたけどいちおう息子に聞いたのだ。
「お肉焼けたけど食べる?やわらかいと思うよ」と。
だいたいいつも「いらなーい!」と言われる。
だから今日もそうなると思っていた。
それなのに、「たべるー!」と返事がかえってきたのだ。
食べるのかもう一度確認したけど、食べるというのでお皿にとりわけたら、食べるじゃないか。
しかも1枚食べて「おかわり!」
まじか。
またとつぜんのブームチェンジか。
とりあえず本人が食べる気になってるときがチャンスとばかりにお皿に肉を運ぶ。
その後アイスもしっかり堪能した息子はなんともご機嫌だった。
息子の食事は離乳食のときからずっと悩みのタネだった。
好き嫌いとわがままじゃないかと思ったり、それでむりに食べさせようとしたときもある。
どうしたら食べるのか悩み、食べてもらえなくてはへこむの繰り返しだった。
いろいろなことを試す中で、息子ほ味覚がとても敏感なことがわかり、ほんとうに苦手で食べられないものがあること、予想とちがう味が苦手なことがわかってきて、食べられるものを食べながら、すこしづつ食べられるものが増えるように関わっている。
とてもゆっくりではあるけれど、食べられるものはすこしづつ増えてきた。
新しいものを食べてみること。
それは息子にとってわたしが思うよりも負荷がかかる。
だからなかなかしたがらないのだけど、ふとしたときに「食べてみよっかな」という瞬間がある。
息子の気持ちやコンディション、いろんなのが重なって、自分でやってみようというときだ。
むりやり食べさせてもうまくいかない。
ものごとにはその人その人のタイミングがある。
そしてけっきょくは本人のタイミングでやるのが一番うまくいく。(ケンカしたりおたがいにおこったりもしなくていい)
親をやっていて難しいのは、そのタイミングを「待つ」ということなのだ。
信じて待つ。
これがいちばん難しい。
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