「教師の私がRAHA KENYAのコンセプトと重ねてつくる、自信を持つきっかけづくり」
RAHA KENYAは、いつも応援下さっている皆さまに支えられ、常に共に歩んで参りました。
そんな皆さまとRAHA KENYAの出会いやエピソードのひとつひとつを思い出という形で残したい、という想いから「私にとってのRAHA KENYA」ブログを毎月配信しております。
今月は第5弾としてRAHA KENYAの「一歩踏み出すきっかけを」というコンセプトを教育の場で実践されているまりこさまにお話をお伺いしました。
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自分自身の境遇と重ねたリエさんの姿
皆さん、こんにちは。小学校の教師をしている『まりこ』です。
教師という職業に就いてから20年ほど経ちますが、2年前のある日、偶然TwitterでリエさんとRAHA KENYAを見つけました。
キラキラと力強く見えるリエさんも、ブランド立ち上げ前は自分に自信が持てなかったと知ったときに、自ら変容しようと行動を起こしたリエさんの魅力に引き込まれました。そしてブランド自体の「一歩踏み出すきっかけを」「もっと自信が持てますように」「もっと個性が広がりますように」というコンセプトにも共感をして、知れば知るほど応援したくなりました。
今でこそ大勢の生徒の前に立って毎日話をする仕事をしていますが、小さい頃の私はとても引っ込み思案な子供でした。連絡帳には毎日、「今日もまりこさんは誰とも話しませんでした。」と、書いてあるような女の子でした。
私は3人兄弟の長女として、ちょっぴり心配性の母のもとで大事に大事に育てられました。
くしゃみのひとつでもすると飛んできて心配されるほどです。そんな環境の中で育ったこともあり、何だかいつも不安で自信がなく、小学校に入っても怖がりで口数が少ない子供でした。
そんな私に新しい世界を見せてくれたのは、小学校5年生で出会った担任の先生でした。ひとりひとりの生徒の可能性を信じて、色んな経験をさせてくれた先生。
口癖は「よかよか、できるできる!」でした。
各学年2クラスしかないような小さな学校。部活動も充実しておらず、陸上部もありませんでした。それでも、先生の「みんなでやってみよう!」の一言で、ある日陸上の県大会に挑むことにしたのです。
毎朝の自主練を繰り返して望んだ県大会当日。なんと、実績もなかったにも関わらずクラスの友達を力を合わせて臨んだ400メートルリレーで優勝してしまったんです!!!
この時初めて、自信をつける為には何かきっかけが必要なのだと知りました。そのきっかけが本来の実力をも超えた成功体験に導いてくれること。そして、それが自信となって自分の心の中に積み重なることを実感し「私も子供たちにそんなきっかけを与えられるような先生になりたい!」と将来教師になることを決意しました。
成功体験の積み重ねで得る自信
子供たちが自信をつけるきっかけを作りたくて教師になった私ですが、’コレをやれば自信がつく’というものなんてないのだと気がつきました。
周りからいくら「出来る」と言われても自信はつきません。
自分の行動をきっかけとした成功体験を積むことが大切で、その行動を起こすきっかけを作る仕掛け人になるのが教師の役目だと思っています。
どうやったらもっと自信を持ってもらえるか…いつも考えながら授業の組み立てをします。
「一歩踏み出すきっかけ」となるような商品製作をしているRAHA KENYAと「自信をつけてもらう為」の授業を組み立てる教師の私。
境遇は違うけれど、なんだか重ね合わせて考えてしまいます。
そしてこの授業の組み立てが、20年経った今でも本当に難しいことなのです。
特に今年度担当している学級は自信がない生徒が多く、何かに挑戦する前に諦めてしまっている雰囲気が漂っており、担任の私も試行錯誤しています。
「同じ班になった人のいいところを10個ずつ言い合おう!」「取り組んだことを書いてみよう!」と取り組んでみても、なかなか自分のいいところを認めることができずに子供たちの自己肯定感を上げることができませんでした。
生徒たちが取り組んだことを書いて孔雀の羽を大きくしていきます。
こんな一つ一つを積み上げて、自信をつけるきっかけにしています。
コロナウイルスの影響で休校期間もあり、学校行事もことごとく中止…。そんな中で、どうしたら成功体験を生み出せるか?
考えた結果、中止になった運動会を開催してもらう為にどんな対策をとったらいいか考えて提案書を作ろうと呼びかけました。子供たちは、小学校最後の運動会を思い出に残るものにしたくて一生懸命に考えました。動画配信にしたらどうかとか、学年別に時間差で行うとか、お昼までで終わるとか。出来上がった提案書は、みんなで校長室まで出しに行きました。校長先生は、子供たちの思いを真剣に受け止めてくださいました。
提案書を受けて、なんとかコロナ禍でも運動会を開催する決断を踏んでくれた校長先生。
半日のみの開催で各家庭からは2人まで参加可能。そんな状況下での開催でしたが、思い出に残る親子競技までプログラムに盛り込んでくださいました。
放送係や点数係、それぞれ役割と仕事が与えられた子供達はいつも以上にキラキラと輝いており、生徒たちにとってこの体験が「自分たちの声が聞いてもらえた」「自分たちの行動と努力の結果がカタチとなって実を結んだ」という成功体験に繋がったような気がして嬉しかったです。
自信をつけること=自由になること
普段教室で大きな声で言うことはありませんが、私は生徒たちに伝えたいことがあります。
「人を信じて、自由になっていいんだよ!」
自信が無いときは、どうしても周りが気になってしまいます。他人に比較されることが怖くなり、次第に自分自身も他人と比べるようになります。
しかし、自信がつくと自由になることが出来ると思うのです。
自由になれるということは、興味の幅を広げることができるようになり、挑戦出来るようになり、1人でいることも、他人と違うことも恐れなくなることだと私は考えます。
私自身、’’自由になった’’生徒たちから教わること、気づかされることがたくさんあります。
書き初めの「好きな言葉」に''自信''の文字を選んでくれた生徒もいて嬉しかったです。
私のクラスにはいつも中途半端なところで勉強や校内活動をやめようとしてしまう1人の生徒がいます。ある日その子に「なんで100%でやらなければいけないの?好きなことだったら100%で出来るけど、好きじゃない学校の勉強は3%くらいの気持ちでしかできないよ」と言われてしまいました。
教師として「学校の勉強は3%」と言われたことはショックでしたが、彼の言葉で学校教育における’’○○しなければならない’’について改めて考えさせられました。もちろん、彼は3%ではなく、60パーセントくらいは頑張っています。きっと私に何かを訴えたかったんだと思いますが。
子供は常に一生懸命でなければならないのか?
宿題は必要なのか?
考えてみると、全てのことに一生懸命である必要なんてなくて、生徒が感じている’やらなきゃいけない’を’やりたい’に変えるのが教師である私の役目のひとつでもあるのかな、と考えさせられました。
RAHA KENYAと叶えたい夢
毎年多くの生徒たちの成長を見届け、彼らと一緒に学びを深めてきた私ですが、RAHA KENYAに出会ってから新しい夢が出来ました。
元々アフリカに興味があったわけではなかったのですが、RAHA KENYAの活動を見ていると思い出すことがあります。「自然に触れたい。ケニアのサファリに行こう!」という夫に誘われて27年前に新婚旅行で行った、ケニア。今でもナイロビの空港に着いた時の独特の空気、見返りを求めないケニア人のあたたかさが印象に残っております。
そんな思い出の地でリエさんが一生懸命作った商品。元々カラフルなアイテムが好きだったこともあり、ブランド立ち上げ当初に個数限定で販売されたサック袋を皮切りに初期のPCケースやパスポートカバーなど、気づいたらRAHA KENYAグッズがどんどん増えていきました。今では娘たちとも共有して使っています!
RAHA KENYAに出会うまでは「○○の教え方」といった教師としての教本や教授法などの本ばかり読んでいたのですが、リエさんのツイートを見ていくうちに教師としての知識だけではなく他の世界のことも知ってみよう、とインプットの幅を広げるようにもなりました。
その中でリエさんが発信するケニアの子供たちの元気な笑顔が目に留まりました。
そして次第に「いつか私の生徒たちとケニアの子供たちを繋げて、日本の生徒たちに新しい世界を見せたい!」と考えるようになったのです。
私の生徒たちに、自分自身を見つめ直す経験、世界を知る経験をしてもらいたいのです。
もしかしたらその経験がある子の新しい興味の対象となり、その子が’’自由になる’’きっかけになるかもしれない…!と思っています。
2年前のブランド立ち上げ当初から続くリエさんとの交流。
お互い「いつか叶えたいですね!」と言い合う日々。
その「いつか」が来る日を楽しみに、今日も私は生徒たちと向き合い続けます。
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ご自身の経験を元に、自信をつけることで広がる世界についてお話下さったまりこさま。
普段教育現場で「自信を持って生きることの大切さ」を体現されているまりこさまの活動を通して、私たちRAHA KENYAも改めてその気持ちを広げていくと同時に、1人でも多くの方の新しい一歩に繋がる商品作りをしていきたいと感じました。
まりこさま、インタビューへのご協力、本当にありがとうございました。