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“国際協力”と結びつけられる違和感と抵抗感をもっていた私が、アフリカ布ブランドとして挑戦していきたいこと

「ケニアでブランドを立ち上げました。」
そういうと、国際協力の一環だと捉えていただくことが多くって。
数ヶ月前までの私は、そこに対して違和感や抵抗感を感じ、その問題から逃げるかのように否定してきました。

でも、最近。考えて、向き合うようになりました。

国際協力って、なんですかね。
正しい支援、社会貢献の在り方って、なんですかね。

まだ途中段階だけど。
いまの私が思う「アフリカ布ブランドとして挑戦できること」
それがおぼろげながらも見えてきたので、ここに記させていただきます。

国際協力へのアレルギー反応

「ケニアの雇用を助けてるんですね」
「フェアトレードの商品を扱ってるブランドさん」
「国際協力に興味あるので、お話聞かせてください」

ブランドを立ち上げて1年半。
そのように言っていただくことが何度もありました。

その度に私は「ち、違うんです…!!! ごめんなさい、そこは意識してなかったです!」と頭をブルブルさせ、否定してきました。

RAHA KENYAは、一歩踏み出すきっかけを作ることを目的としてつくられたブランドです。
なんなら自分が成長するため、自信をつけるために始めたブランドでもあります。

だから”国際協力”と言われたときは恐縮すぎて。
((そそそそんな!大層なことは、してないんです!お、恐れ多い…!!!))
と動揺が隠せませんでした。

それと同時に、モヤつきも。
“アフリカ”というワードだけで、国際協力や支援と結びつけられてしまう。
そこに違和感がありました。

だって私は、ケニアの人たちに日々救われ、助けられていて。モノづくりも「自分ができないことを、ケニア人たちにやっていただいている」という認識。

それなのに、どうしてもこちらが助けている、支援しているかのように思われてしまう時がある。それはなんか違うなぁ、と。

そう思ってから、なんとなく”国際協力”と言われることに抵抗を感じるように。
アレルギー反応かの如く「違うんです!」と否定するようになっていました。

ビジネス×国際協力の怖さ

そして、ブランドが”国際協力”と結び付けられたとき。
正直、怖さを感じて!めっちゃくちゃに抵抗感がありました。

だって、国際協力や支援のカタチって、それぞれに思う”正解”があって、それに基づいてないと批判されちゃうイメージで。

ただでさえセンシティブな事なのに、ビジネスと絡めることでもっと周りの目が厳しくなる。

ケニアという場所を借りてただただ自分の好きなことをやっている私は、国際協力の観点でみたら穴だらけなはず。だからそう見られることに抵抗があって。

色々気を遣わなければならない!
言葉の表現も、物事の決断も、慎重に行わなければいけない!
何も知識がない私に、そこへの配慮が行き届くとは思えない!

怖い怖い、違うんです….!!!
そんな気持ちになってました。

・・・言葉選ばずにいいますね。
「ややこしくなりそうな問題から、逃げたかった。」そんな感じです。(ごめんなさい)

新しい挑戦「NGO連携プロジェクト」のきっかけ

そんな風に”国際協力、支援”という言葉に違和感と抵抗感をもち、恐れ逃げてきた。
そんな私がなぜその問題に向き合おうと思ったか。

それは、当時インターン生としてきてくれた佐藤南帆さん(現社員)がきっかけです。
ストリートチルドレンの自立支援がしたく、ケニアのNGO団体でお手伝いをしていた彼女。でも現実を見て、「自分の人生を捧げてできるのだろうか」という不安感と「支援依存を産んでないか」という疑問があり。「ビジネスという視点から勉強しよう」と、うちに来てくれた。

(詳しくはコチラ)→ ストリートチルドレンを救おうとして重症病棟で働いていた私が、アフリカ布ブランドの社員になった理由。

そしてその時、私は私でケニアの社会問題を目の当たりにしながら「何かできることがあるんじゃないか」と思っていて。でも前述した違和感や抵抗感から、「手の差し伸べ方がわからない」状態。

そんな話をしていたら、「一緒にできること模索していきましょう!」という感じに。
それから一緒にケニアのNGO団体さんを訪問したりして、初めてRAHA KENYAとして何ができるのかという視点で現場を見るようになりました。

そして、思ったんです。

RAHA KENYAなら、”可哀想だから”ではない関わり方ができる!と。
だって現場には可哀想な現実よりも、感動やhappyを生み出す、希望ある現実の方がたくさんあって。(もちろん全てがそうでないけれど。でも私には、happyな部分もたくさん見えたのです。)

RAHA KENYAとして、現地で実際に社会問題と向き合って活動されているNGO団体さんの力を借りながら、happyにできることをやっていける!そう思えたのです。

挑戦する中での不安感

そして始まった、NGOモヨ・チルドレン・センターとのクラウドファンディング。社員の南帆さんと一緒に、ベスト尽くしたプロジェクトとして始動したけれど。

「国際協力、支援について自分にはまだまだ知識が足りない。こんな未熟な私がやっていて、大丈夫だろうか。この方法は、正しいのだろうか。」
実は、ものすっごい不安を抱えてました。

でも。
ご支援いただいた方々から続々と届く、嬉しい言葉たち。

「可愛いを買ったら支援につながる、それが嬉しい!」
「一方的な支援ではなくお互いにとってWIN-WINな関係で進めていくこの活動に心打たれました!」
「よく募金や寄付をしようと思っていても、中々一歩が踏み出せずにいたけど、商品のデザインや色がとても可愛いくてシンプルにこれ欲しい!と思い購入しました。クラウドファンディングという形で支援することができて嬉しいです。」

気持ちのこもった言葉一つ一つに、心打たれました。

それと同時に「こんなにもhappyな支援に興味を持ってくださる方がいるんだ。だったら尚更!私はもっともっと理解を深めていかなきゃ!」そんな気持ちでてきて。

「よし、まずは知ろう!」

そう思い、クラウドファンディングと同時進行で10以上のNGO/NPO団体さんとお話しする機会を頂戴し「知ること。そして、私たちにできること。」を模索していきました。

各団体さん、こんな新参者のブランドにとても親切にしてくださって。素人な質問にも全て丁寧に返してくれました。

そして、各団体さんがもつリアルな視点からのお話を頂戴し続けて、思いました。

「国際協力や支援に、正解はないんだなぁ」と。

団体さんによって叶えたい想い、大切にしたいこと、見る視点が違う。
だから何が正しい正しくない、良い悪いでは判断できなくって。
それぞれに正義があって、信念があって、それぞれの活動によって幸せになる人たちがいる。

たとえ誰かに批判されようとも、「幸せになってる人がいる」「救われている人がいる」その事実が1つでもあること、それが大事なんじゃないかと。

そう思ったら、今回のクラウドファンディングはやる意味があったし、価値あるものを生み出せたのだと、心からそう思うことができました

アフリカ布ブランドとして、できることを

RAHA KENYAとしてできることって、なんだろう。
アフリカ布アパレルブランドとして、どのような関わりをすることが正しいんだろう。
そう思い、どこか正解探しをしていた自分がいたけれど。

結局、正解なんてないし。
都度自分の中でベストな形をつくっていけばいいのかな、と。そう思うようになりました。

ただ、大事なところ、
「自分たちの取り組みによって幸せになってる人がいるかどうか、助けられている人がいるかどうか」
はきちんと抑えるべきであって。

それに結びつくことなら、どんどん挑戦して、学んで、またアップデートした取り組みをして。
そうやって「今できる限りのベストな考えと取り組み」を続けていくことが大事なんだな、とそう思います。

NGO/NPO連携プロジェクト。
まだまだ、終わりません。

正解探しはせず、RAHA KENYAとしてできるベストな社会貢献を模索し、行動し続けます。

どうかこれからも、よろしくお願いします。

RAHA KENYA代表
河野リエ