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スナフキンに憧れて、スナフキンにならなかったわたし

※7/16 一部加筆修正しました

こんにちは、米子(komeko)と申します。もうすぐ会社員生活10年目になろうとしています。
大学を卒業してもうすぐ10年…。振り返ると本当に早いもので、SEを経験し、コンサルタントをし、今は広報……10年前の自分には想像できないことをたくさん経験させていただきました。

その中でタイトルの「スナフキンに憧れて、ならなかったわたし」

これはわたし自身です。

わたしは小学生の頃、将来の夢が「花屋かスナフキンになること」でした。ぶっとんでました。スナフキンファンの方ご容赦ください。

※スナフキン……フィンランド人作家、トーべ・ヤンソン氏が綴った物語ムーミンの登場人物。永遠の旅人。数々の名言を生み出して、大人たちの常識を木っ端微塵にしかける。

幼少期のわたしは落ち着きがなく、気づいたらひとりでどこかへ行ってしまう子でした。集団行動が壊滅的にできなくて、通知表の改善欄に書かれたり、自ら修学旅行を何度もボイコットしました。


私の初めての旅ともいえる1000円も満たないお小遣いーー
それが入ったコインケースを握りしめ、大好きな本を見るために、県内の図書館を電車とバスを使って巡り廻ることを心底楽しんでいました。そんな見知らぬ土地に出かけることが好きなわたし。

そんなわたしとスナフキンとの出会いは、テレビ越しでした。平成ムーミンと呼ばれるアニメ「楽しいムーミン一家」に出てくるスナフキンは、旅人としては勿論、大人のような落ち着きと仲間からの高い信頼を持ち合わせているところにすごく憧れました。


大人になったら、スナフキンのように旅して回るんだ!ムーミンのように唯一無二の仲間をつくる!

それか好きなお花を売り歩いて、みんなを笑顔にするんだ!

と、なんの根拠もなく信じていました。


そんな落ち着きも経済力もないわたしが、10年近く安定の会社員を経験しました。はい、拍手!(ひとりパチパチ)


スナフキンと会社員は真逆の道ながら、なぜ安定の道へ舵を切ったのか?

前述のとおり、幼少のわたしは落ち着きがなくて他人に合わせることが苦手でした。

すごく正直に申し上げますと、人に合わせることの楽さにコロッと堕ちたのです。

学校のような集団生活で周囲と馴染めないと、やがて襲ってきた疎外感。わたしひとりが勝手な行動を起こして何度も集団に迷惑をかけたこともありました。

その咎はわたしに波に逆らうことが必ずしもいいとは限らないと諭しました。人に合わせることを覚えて、いつしか「みんなが言ったことが正しい」「輪から離れるのは不自然」と思うようになり、輪から外れる恐怖が加速し、誰よりも安定を欲するようになりました。

大学に行き、卒業したら絶対就職!

安定性の高いエンジニア!

食いっぱぐれないようにコミュニケーションを鍛えよう!コンサルタントに転職だ!

……などなど経験してきましたが、その当時は収入の安定が全てだったので、旅人なんて論外でした(笑)

自覚する前に、わたしは、憧れのスナフキンになることを自ら捨てていました。

……

一方でわたしはとある女性を羨んでいました。
同い年で、新卒で入ったIT会社に一緒に入社して、1年も経たずに辞めてしまった子です。

その子はもともと英語が得意で「やっぱり今の内に海外に行きたい!」と身一つで海外へ飛び出していったのです。
安定が全てだったわたしにとって彼女は「恐怖の対象」でした。


会社に勤めていればお金はもらえるのにどうして?好きなことで稼げるの?

けれども彼女はホームステイをしながらスペイン語を学び、ほぼ海外で仕事をしています。わたしが退職する時メッセージをくれて、「米子のことはいつだって応援してる!!」ととびっきりの笑顔で、寄せ書きもすごく心の底から嬉しそうな写真を送ってくれました。

彼女だって紆余曲折あるのはわかるのに、彼女の心から楽しんでいる姿を「羨ましい」と感じたのです。


その思いを抱えたままわたしは、本心を晒すより蓋をすることを選び、10年近くを過ごしました。

ただここ数年。平成から令和に元号が変わりましたが、その前から「好きなことを仕事にする」「挑戦に年齢は関係ない」と特にSNSを通して実現している人達の存在がクローズアップされました。

安定の職業、企業も次々と安全神話が崩れるようにもなりました。

みんながいうことが正しい!より、意識の革命と変革を起こそう!!という、1人の気概が取り上げられるようになりました。


もし安心安全が保障されないならーー
わたしは彼女のようになりたい


わたしはいつだって大衆の動きに合わせて、ちっとも憧れのスナフキンにはなれていません。

(会社員になったおかげで!!お金の重要さも!!素敵な人たちとも会えたのは本当にありがとうございます!)

けれども、彼女のことや旅人のブログを見ては、いいなぁと机に突っ伏して項垂れていた昔のわたし。

そんな自身の行動を見て見ぬ振りをしてきましたが、まだ見たことない景色と人に会いたいという想いが全く風化してないことに気づきました。

1度は私自身が蓋をした想いですが、トキメキを背負って再スタートをします。

35歳になった(なる頃か)暁にはもう一度夢をおってみます、

憧れた、あのひとの背中を追って

#旅とわたし


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