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月花ロスの処方箋~てんぐ推薦中華時代劇

BS11の『月に咲く花の如く』も最終回を迎え、月花ロスに陥ったという声をよく聞くようになりました。わかる、わかるよ。てんぐもそうだから。

その月花ロスへの処方箋としては、まずはAmazonプライムで月花2周目突入ってのも挙げられますが、その他にてんぐがオススメできる中華時代劇もピックアップしてみました。

ザ・“神劇”、琅琊榜シリーズ

我々の世界とは少しだけ違った歴史を歩んだ中華世界を舞台にした、宮中や野に潜む魑魅魍魎どもに対し、知謀知略と義侠の刃で挑むヒーローたちの活躍を描くヒロイックサーガ、それが現地では“神劇”の名で知られた『琅琊榜』シリーズです。ちなみに、舞台となる梁国は魏晋南北朝の時代、いま中華時代劇のトレンドである中世をイメージしてます。ちょうど実写ムーランの世界と同じかちょっと前くらい、といったところかな。

詳しい解説はうちの奥さんがnote記事にしてるので参照してください。(手抜きスタイル)

奥さんの記事にもあります通り、琅琊榜シリーズは1と2、どちらから見ても問題なく楽しめます。スターウォーズのプリークェル(EP1~3)とトリロジー(EP4~6)と同じ。強いて言うなら、知略メインのピカレスクロマンが好きな人は1、熱血冒険活劇が好きな人は2がオススメかな。

あと、「銀河英雄伝説」が好きな人も相性良いと思います。

ビタースウィートな開封ノワール、開封府

ヒロイックサーガも良いけど、少しハードボイルドな作風が良いな、という人にはこちらの『開封府』です。

開封府といえば、以前にあったこんな珍事で出てきたドラマです。ご存じの人も多いんじゃないかな。

包拯は北宋時代に実在した名裁判官で、中国では「包公」の呼び名で親しまれ、今までに何度もドラマの題材にされています。

本作でも明晰な捜査力と高潔な信念で巨悪に挑みますが、その反面、君主や権力者の理不尽に振り回され、何度も挫折を強いられます。

そして、法ではなく江湖の論理でこそ正義は為せると嘯く“南侠”展昭、聖人君子ではないけれど情だけは捨てきれない部下たち、そして大きな過ちを犯してしまった弟のように親しい甥っこ。

こういった人々のドラマが北宋の不夜城、開封で渦巻く本作は、まさに開封ノワール。渋い展開がお好みな方はハマりますよ。

近現代武侠小説開祖の遺産、射雕英雄伝&絶代双驕

近現代武侠小説の開祖となったのが、先年亡くなった香港の金庸台湾の古龍の両先生。この2人の代表作として挙げられるのが、『射雕英雄伝』『絶代双驕』です。

金庸作品の君子と大人物の気風、古龍作品の自由気ままな風来坊気質、それぞれ切り口は異なるものの、「武侠というジャンル」のスタンダードであることは共通しています。あと、脇役たちが奇人変人オリンピックで金メダル目指してるのも

今までに何度も映像化されているこの近現代武侠小説の開祖の遺産、字幕の付け方や注釈にも気を配られていますし、武侠というジャンルにまだ馴染みが薄いという人にも強くオススメしたいです。

ちょいと変わり種、「布袋戯」の世界

思い切りファンタジー方向に舵を切るなら、台湾が誇るスーパーマリオネットエンタテインメント、「布袋戯」を挙げます。

Netflixで現在配信されているのがWar of Dragons(原題:刀説異數)。台湾では長い長い、大河ドラマを通り越して現在進行形で制作された神話群かってくらい長い霹靂布袋戯シリーズの1エピソードです。と、こう紹介すると思い切りハードル高いように見えますが、実際には「1話冒頭でこれまでのあらすじが語られる」というニンジャスレイヤーみたいなイントロがあるので、だいたい大丈夫です。

でも、どうしても気になるという場合は、こちらの記事をご参照ください。大変分かりやすいです。

神話ということで善悪に分かれた半神的存在同士の相克が、と言いたいところですが、中身は割と「仁義なき戦い苦境死闘編」とか「アウトレイジ・ピーリー」といった感じです。とにかくどいつもこいつもひでえのしかいないんで、是非見てください。

そうそう、その霹靂布袋戯にほれ込んだ日本の作家・虚淵玄がコラボ企画を実現させたのが、しばしばてんぐも話題にする『サンダーボルトファンタジー』シリーズです。こちらはかなりファンタジー武侠入門編といった趣きになってます。まあ、ひでえのはいるんだけどな、例えばポスターなどでは主役っ面してるキセルマンとか。

自分の推し作品を探そう

ここに挙げた作品以外にも、色々面白いドラマはございます。例えば、BS12で再放送が始まった海上牧雲記、(てんぐは未加入だから見れないけど)WOWOW視聴者の間で大好評の『陳情令』『長安二十四時』などなど。

最近は中華時代劇を見る機会が格段に増えていますし、どうか積極的に「自分の推し作品」を探してください。そして、存分にTwitterなどで語り合いましょう。

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