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てんぐのスターウォーズ語り:銀河の素浪人ベイラン・スコール、そしてヘラ姐さんがヤバい件について

 今日は台風13号の接近に伴い臨時休暇となったので、良い機会とばかりにnoteをいじろうと思って、まずはスターウォーズ関連記事のマガジンを作成しました。今後はスターウォーズについて触れる記事も増えそうですし。
 さて、その増える要因の中で最大級のものがドラマアソーカですが、4話視聴しました。
 今回は、共和制国家の軍人としてあからさまにヤバい姐さんについては後述するとして、まずは今シリーズのヴィラン、4話のタイトルにある堕ちたジェダイ、ベイラン・スコールにスポットを当ててみます。

知られざる剣豪、ベイラン・スコール

 ベイランは、いわゆるダークジェダイなんですが、シス卿ともちょっと肌合いが違うヴィランです。
 先日、1話のウォッチパーティにお誘いを受けたときに話したんですが、シス卿は「力のために自分がいる」という、いわば力の奴隷でした。
 でも、このベイランの様子はそれとは違います。
 自分のその目的を果たすための道具としてフォースとオレンジ色のライトセーバーを使う、でも自分自身を見失ってはおらず、少し妙な表現になりますが人間らしいヴィランといった装いでした。
 そのライトセーバーの色を定めるカイバークリスタルには、こんな設定があります。

 ダースベイダーもそうでしたが、新たなシス卿に課せられる試練の中に、ジェダイを倒してカイバークリスタルを奪い、それを強引に自分に従わせることで“出血”させてあの真紅のライトセーバーを作り出すというものがあります。
 一方、フルクラム時代のアソーカのライトセーバーが白いのは、この真紅のセーバーを発振するカイバークリスタルをフォースで“癒し”たからでした。

 では、ベイランのライトセーバーのオレンジ色は何でしょうか。
 これについては後に詳しい経緯が語られるのかもしれませんが、もしかしたら、彼のセーバーのクリスタルは絶望と喪失の悲哀に突き落とされた主と共に傷つきながら寄り添う道を選んだ、その結果、ジェダイともシスとも違う色合いになったのかもしれません。
 コミックや小説で、いつかその辺が語られたりしそうです。出たら邦訳もされてほしいなあ。

 さて、そんなベイランですが、滅法強かったです。そりゃまあ、日本語吹き替えが大塚明夫さんですからね、弱い方がビックリってもんですが、それにしたって強い。反乱者たちS2では尋問官コンビを鎧袖一触の上に「アニメだとレーティングが厳しいからここで斬ってもさらに多くの尋問官が寄ってきそうだから」という理由からか悠然と見逃し、何よりシーズンフィナーレではあのダースベイダーと対等の勝負を見せた、あのアソーカを崖落ちに追い込んだくらいですから。……まあ、ジェダイと武侠にとって崖落ちは生存フラグと同義なんですが。

 アソーカが言うように旧ジェダイ騎士団の中ではベイラン・スコールの名前はあまり知られたものではありません。あるいは、クローン戦争時代までは、彼はジェダイとしては並みの腕前だったのかもしれません。
 しかし、ジェダイ狩りの横行する帝国時代に、絶望と恐怖に晒されながら禁断の技とされたフォースとセーバーの腕前を頼みに傭兵として生き延びる中で、彼の腕前はまさに“剣豪マスター”と呼ばれるに相応しい水準に達したのでしょうか。
 そんなベイランの姿を見ていると、反乱者たちの主人公のひとりだった、あのジェダイのことを思い出します。

 何度となく述べてきましたが、このドラマアソーカは、確かに反乱者たちのシーズン5であると同時に、その鏡像とも言えるものなんですよねえ。

 傭兵として生き延びる、そのためにフォースとセーバーを用いる、でも己自身は決して見失っているわけではない。
 ジェダイが銀河のサムライなのに対して、そんなベイラン型のダークジェダイは銀河の素浪人と言えるのかもしれません。
 そういえば、アニメスターウォーズ:ビジョンズのトップバッター「The Duel」も、そんな素浪人然としたセーバー剣法とフォースの使い手でしたっけ。

これぞ反乱者魂! ……って、流石にヤバいでしょヘラ姐さん

 3話でモスマ議長を取り巻く日和見主義の議員団(なおその中のひとりはSW:レジスタンスの主人公カズーダの親父でした)に艦隊出動を禁じられたヘラ将軍、さて今回はどうするのかなと思ったら。

部下「許可なしでは出ていけませんよ?」
将軍「そうなの?」
息子「なんで母さんは言うこと聞かなくて良いの?」
母親「まあアンタも将軍になれば命令聞かなくて良くなるから」

 仲間のためなら文民統制もブッちぎる。これぞ反乱者魂!
 うん、どう考えてもヤバすぎる。共和制の正規軍の高級指揮官が言っちゃいけないことしか言ってねえぞヘラ姐さん。
 ヤン艦隊よりロンド・ベル隊よりヘラ姐さんの独立愚連隊の方が軍閥化一直線ですよ。モスマ議長の酒量がまた増えるぞー。あの人がワインの摘みにドブロク吞むようになる日もそう遠くなさそうです。

 そんなヘラ姐さんがマンダロリアンに引き続き登場のカーソン・テヴァから「フェニックス・リーダー」と呼ばれてたってことは、あの独立愚連隊は現在もフェニックス戦隊って扱いっぽいですね。

 船の名前は<ゴースト>でメンバーは<スペクター>でシャトルは<ファントム>と、ヘラ姐さんのユニット名には幽霊に由来する名前が付けられてます。
 トレーラーでも出てきたあの艦隊を見て、どんな名前になるのかなとは考えてみましたが、フェニックスの名前を引き継ぐというのは盲点でした。来来キョンシーズ!ってのも考えたんですけどね。
 ヘラ姐さんが名付けていたのは、アンデッドというより不死者死を超越して生きる自由な者って意味だったのかな。

 それに確かに、コマンダーサトー戦死後はヘラ姐さんが指揮権を引き継いでそのままでしたしね。

 なお、アクバー艦隊内でのヘラ姐さんの動向としては、まずLEGO スターウォーズ:フリーメーカーの冒険S2でもホーム・ワン艦内で登場してました。そりゃもう「アタシがここいるの当たり前でしょ」って顔して。

 また、短編アニメ集「フォース・オブ・デスティニー」シーズン1の14話「帝国のごちそう」では、ゴースト号もエンドアの戦いに参加していたことが語られています。

 こうなると、エンドアの戦いでの反乱軍艦隊の基幹戦力もヘラ姐さん時代のフェニックス戦隊が務めていた、という可能性も浮かびます。

 その割にフェニックス戦隊指揮官ヘラ・シンドゥーラ将軍の存在が、新共和国政府の公式見解を元にしていると思しき映画のナンバリングシリーズで抹消されてるのは……ご本人の素行に問題ありすぎるからでしょうね、やっぱり。


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