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育成年代における本当の勝ち(価値)とは

2023.04.22 育成と勝利コラム Vol.2

新年度に入り、各所各カテゴリで公式戦(トーナメントやリーグ戦)が始まっています。
思うように結果が出ず、負けてもどかしさを感じたり、保護者の立場からすると色々思うこともあると思います。

今回は育成年代の試合において指導者側から見て大切だと感じていることをお伝えしたいと思います。

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育成年代において「結果」は大切でしょうか?
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大切ですが、最重要ではないと考えています。

育成年代において重要なのは「何をどのくらい学んだか」「どのくらい成長(挑戦と失敗)したか」であると考えています。

「学びの少ない勝ち」より「学びの多い負け」の方が実は選手の人生にとっては価値があるものになると考えています。

そして育成年代のゴールは「生涯プレーする選手を育むこと」「次のカテゴリーでフットボールを楽しめる選手を育むこと」だと考えています。

自分が考えて、自分でアクションを起こせる選手になることが重要だと考えます。
それは次カテゴリへ移った時やチームを移った時に指導者やチームメイトなどの環境の変化に適応し、適切なプレーを選択できる必要があるから。
だからこそ、自分自身で最適なプレーを考え、導き出し、決断・実行できる力を備えていくことが育成年代には求められています。                                   

しかし、実際には現場で何が起こっているかって言うと、過度のティーチング(指示)によって選手が縛られている状況をよく目にします。
「蹴れ!」「○○に早く渡せ!」など…。

監督が選手たちのコントローラーを握って、その様子はまさにテレビゲームを操作しているよう。

そんな環境に置かれた選手たちは思考が停止し、指示や恐怖がないと動けない受動的な人間になってしまいます。

そんなフットボール、選手たちはやってて楽しいのでしょうか。

フットボールの楽しさには、自分でプレーできることがあると思います。
試合(ゲーム)というようにテレビゲームと同様に自分のコントローラーは自分で握らなきゃ楽しさ半減だと思います。

ただ、「自由」というのは「不自由」の元に成り立っていることも同様に知らないといけません。
社会を生きていく中で法律があるように「みんなが楽しむ」ために最低限の不自由は存在し、守らなきゃいけません。
フットボールも同様にプレーする上で知っておかなきゃいけない基準は存在し、指導者からそれを提示されることと自由を奪われることを混在させてはいけないと思っています。

最後に…
所属チームを選ぶ際、舵取りには保護者の裁量は大きく関わってくるのが小学生年代であると思います。
だからこそ、保護者が正しい知識と目を持ちながら子どもを豊かな人生へと導いて欲しいと思っています。