見出し画像

3月9日の #AppleEvent で新型MacBook Airが出ると思う3つの理由

日本時間3月9日午前3時に開催が予告されているApple Event。

イベントで発表されるデバイスをめぐりネット上ではいろんな意見が飛び交っていますが、複数のメディアで発表がほぼ確実視されているのが以下の3つです。

  1. iPhone SE 第3世代

  2. iPad Air 第5世代

  3. 何らかのMac

iPhone SEとiPad Airはほぼ確実に登場、かつ筐体が変わらずマイナーアップデートにとどまるとの見方が多勢で、個人的にここはあまり興味はありませんが、問題は3つ目の「何らかのMac」です。有名なアップル系メディアでもここについては見解が分かれています。ただ、その中でもなぜか「新型MacBook Airはまず出ないだろう」という意見が多く見られ、新型MacBook Airを心待ちにしている自分にとってはなかなか悲しいです。というわけで、3月9日のイベントで絶対MacBook Airが出る!という期待を込めて、そう思う理由を3つ挙げたいと思います。

3/9に新型MacBook Airが出ると思う理由①「MacBook Airの発売サイクル」

Wikipediaによると、2008年にMacBook Airが初登場して以来、2016年と2021年を除いて毎年MacBook Airが発表されています。

つまりほぼ毎年MacBook Airが何らかのアップデートを伴って発表されています。おそらく、2016年のスキップは2015年に発表された無印MacBookとの兼ね合い(2015年春に登場、2016年春に新色追加)で、2021年のスキップはCovid-19や半導体不足、M1ラインナップ拡充などの影響があると推測します。

要するに、アップルの主力製品で、ほぼ毎年発表されているMacBook Airが2021年は発表されなかった、だから2022年の早い時期に出るのではないか、という考え方です。

3/9に新型MacBook Airが出ると思う理由②「ティザービジュアルのカラーバリエーション」

3月9日のイベントを予告するティザービジュアルには、青、紫、ピンク、赤、オレンジ、黄色のアップルロゴが連なっています。このロゴデザインについてもいろいろな憶測が飛び交っていますが、この6色がなんらかの製品のカラーバリエーションを指していることは、決して飛躍したこじつけではないと個人的には思います。実際、2021年春のイベントでカラフルなiMacが登場した際のイベントのティザービジュアルも、iMacのカラーバリエーションを示唆するものでした。

じゃあ仮にロゴがカラーバリエーションを表すとして、何がカラフルになるのか。登場が確実視されているiPhone SEとiPad Airですが、iPhone SEは廉価版モデルなのにわざわざカラフルにする必要があるのかどうか、iPad Airは最新の第4世代でカラーバリエーションが追加されたばかりで、しかも今回のロゴに表れているビビッドな原色ではなく淡いカラーなので、これもまたわざわざカラフルにする意義をあまり感じない。そもそもマイナーアップデートなのだとしたら、イベントの目玉ではない製品のカラーバリエーションをロゴにするだろうか?……と、少なくともiPhone SEとiPad Airの新色というのは考えにくいと思われます。

となると、カラーバリエーションが追加されるのは新型Macのどれか。ここで複数の情報源で3月9日に登場すると予想されているMacをリストアップしてみます。

  • iMac 27インチ

  • Mac mini

  • Mac Pro

  • M2 MacBook Pro

  • M2 MacBook Air

現行のアップル製品のラインナップから察するに、カラーバリエーションが追加されるのは一般ユーザー向けの安価なデバイスで、プロ向けの高価なデバイスはシックなモノトーンに統一される傾向があります。そうすると、Mac Proは言わずもがな、デスクトップマシンであるiMac 27インチとMac miniでカラーバリエーションが追加されるのはやや考えにくいです。もちろん、去年はiMac 24インチがとてもカラフルになりましたが、価格設定やスペックを見てもあれはがっつりプロ向けというよりは一般消費者をメインターゲットにしているように思われますし、24インチが一般向けならなおさら27インチはプロ向けになるのでは?という気もします。そもそも24インチと27インチを同時にカラフルにするのは非常に考えにくいです。Mac miniはiMacよりもさらに一般向けではない(普通はPCとモニターを別々に買ったりしません)ので、カラーバリエーションを追加する意義は薄いと思います。

3/9に新型MacBook Airが出ると思う理由③「"Peek Performance"の意味するところ」

Apple Eventの招待状には「最高峰を解禁」と書かれており、英語原文だと"Peek Performance"です。最高峰を意味する"peak"と、こっそり見るという意味の"peek"がかけられているらしく、愚直に訳すと「最高峰の性能をこっそり見てみましょう」といったところでしょうか。この謳い文句から「最高性能のMac、すなわち改良されたM1チップを搭載したMac miniやiMacやMac Proが出るのでは」と推測する意見が多いようにうかがえます。ただ、個人的にはこの見解はいささか安直に思われます。

M1チップが2020年に登場して以降、その圧倒的処理性能は瞬く間にコンピュータの常識を覆しました。エントリーモデルのM1 MacBook Airがそれまでアップルの最高峰だったIntel Macを打ち負かしました。少しパソコンに詳しい人なら「とりあえずMacBook Airを買っとけ」と知人にアドバイスすることでしょう。M1チップはまさに革命でした。

しかし、M1チップがあまりに偉大すぎる革命だったがために、M1が次のステップに進化したとき、そのインパクトは相対的に小さく見えてしまいます。去年の11月にM1 Pro/M1 Maxを搭載した新型MacBook Proが発表され、その名の通りM1からさらに進化した圧倒的パワーを誇るマシンとして登場しました。確かにM1チップよりも処理性能は向上し、特にプロ向けにはより良い選択肢であったのかもしれませんが、実際のところ「ほとんどの人にはM1 MacBook Airで十分だよ」というレビューが大半でした(体感で)。

つまり、M1チップが今後どんな進化を遂げたとしても、その初登場の衝撃を超えることはできないのではないか。もし自分がアップルのチップ開発担当者だったらそう思います。

とはいえ、先述したM1 Pro/M1 Maxを搭載した新型MacBook Proは、実際のところはよくわかりませんが、プロ向けにそこそこは売れているように見えます。それは、単にチップ性能が進化したからではなく、チップ性能も含めた、ユーザーが享受するメリットという意味での広義の性能(performance)が向上したからだと私は思います。新型MacBook Proの例では、MagSafe採用による高速充電、ポートの充実、XDRディスプレイの搭載などが当てはまると思います。「それは性能じゃなくて機能だよ」という指摘も聞こえてきそうですが、厳密な区別はさておき、言いたいのはアップルが、チップ性能さえ進化させればOKと思っているはずがないということです。

チップ性能だけではない、より包括的なメリットを提供できるか。そう考えたときに、正直、iMacやMac mini、Mac Proなどのデスクトップ型、プロ向けのマシンはこれ以上進化の余地がないように思えるのです。もちろん、チップの性能向上に加えて筐体のリニューアルやポート類の拡充、排熱処理の効率化などなどできることはたくさんあるとは思うのですが、ごく一部のマニアックな層を除けば「でもMacBook Airでよくない?」となりませんか?いろいろとパワーアップしたのは分かったけど、でもほとんどの人にはMacBook Airで十分だよね、そんな感想が予想できるようなデバイスを「最高峰を解禁」と銘打ってアップルが発表するでしょうか?

チップ性能の進化が鈍化してきて、より広義の「性能」が求められるとき、アップルがユーザーにこっそり見せることのできる「性能」とは何なのか。私はその答えこそが、M2 MacBook Airのすべてではないかと思っています。

一新されたデザイン、鮮やかなカラーバリエーション、軽さ、バッテリーもち、そして新たなM2チップ。M2 MacBook Airにまつわる噂についてはいろんなメディアが記事を出しているのでそちらをご覧ください。M1チップが革命を起こした後の世界で「最高峰」の名にふさわしいデバイス、それこそがM2 MacBook Airだと私は信じています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?