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【ラジオ制作の流儀(1)】準備がとにかく大切

多くの場合、ラジオは「なまもの」です。たとえ録音番組であっても、ラジオドラマであっても、そのスタジオの空気、間、インプロビゼーション(即興性)、瞬発力、様々な「なまもの」の要素で、そのラジオ番組の世界が創りあげられています。

だからこそ、声を大にして言いたいのは、「とにかく準備が大切」ということ。

その場の勢いだけで面白いトークをしてくれるプロフェッショナルの DJ も、もちろんたくさん存在します。
しかし、そこに甘えて何も準備をしないディレクターは、そのスタジオにいる「資格」さえもないと思っています。

どれくらいの「準備」をする?

どんなにベテランの DJ やパーソナリティーであっても、Qシートや台本はある程度しっかり作り込んでおきます。
たとえばQシートには、曲や CM に入る想定時間、各曲のイントロ、1コーラス、間奏、2コーラス、アウトロのそれぞれの時間、BGM やジングルは何を使う予定かまで、できるだけ完成形をイメージして書き込みます。
台本には、ゲストの名前や地名などの固有名詞、一般的に間違えやすい漢字にはルビを振り、句読点の位置で改行をするように文字を配置します。
強調するところは文字を太くしたり、サイズを大きくしたり、フォントの字体、大きさ、太さにも気を使います。(ちなみに「創英角ポップ体」はダサいので使いません)
ゲストトークの場合は、パーソナリティーの質問に対して、「想定される答え」まで書いておくこともあります。
そのために事前取材を行なうことも珍しくはありません。

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