【ラジオ制作の流儀(4)】言葉選びの流儀
ラジオに限らず、放送、新聞、雑誌などで、非常によく使われる「常套句」というものがあります。
ニュースなどでも「〜に注目が集まる」「〜の批判を呼びそうだ」「〜国民の不安は募るばかりである」みたいに、記者やライターの “主張” を何故か一般論のように丸投げしたりするパターンは非常に多いことに気付かされます。
ラジオでも、この数十年で、それまで無限にバリエーションがあったはずの様々な言葉が、いつのまにか「常套句」として統一され、10本の番組があれば9本くらいは同じ言葉を使っていたりする「常套句」が多数存在しています。
僕は、この「常套句」の多用は、制作者の「思考停止」だと思っています。
もちろん、わかりやすく伝えることは大切だけど、せっかく表現力が豊かな日本語があるのに、その表現をどんどん狭めていくことは、日本語の文化という側面でも大きな損失になると考えています。
必ずやるのに「思います」
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