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名波浩さん「正直、何が正解かわかんないですね」

J-WAVE「JK RADIO TOKYO UNITED」内コーナー「WORDS FROM THE FIELD」(10/11(金) 6:30)にて、ジュビロ磐田元監督の名波浩さんをゲストに迎えて、解任理由などを聞く。
MC:GAKU-MC
ゲスト:名波浩(元ジュビロ磐田監督)

2年連続で謝罪文を出させてしまって


GAKU:今週と来週はですね、スペシャルです!もう、僕の大好きなこの方、今日はいろいろ聞きたいと思ってお呼びしました。この方です、どうぞ!
名波:おはようございまーす、名波浩でーす。
GAKU:名波浩さん!よろしくおねがいします。
名波:よろしくおねがいします。
GAKU:えー肩書は何になりますか?今。
名波:肩書はなんだろな、サッカー解説者になったんですかね。
GAKU:解説者になりました。えー前回ご出演いただいたのは去年の4月ですね、ジュビロ磐田のクラブハウスにお邪魔して、収録させていただきまして、そのときは監督さんという立場でございまして、
名波:はい、そうですね。
GAKU:はい、やっぱちょっとこの話題はですね、避けては通れない。今年6月30日、ホーム川崎戦に負けた後、ジュビロ磐田の監督を辞任されると発表されました。
名波:はい、まあ、
GAKU:ショックでしたけどねー、僕ね、これ。
名波:そうですね、まあこの川崎戦の敗戦に伴いではなくて、直近のリーグ戦、セレッソにアウェイで0-2で負けて、その後に、ミッドウィークにルヴァンカップで札幌とアウェイでやってんですけど、その直前にクラブが謝罪文を掲載したわけですね、ホームページに。
GAKU:うんうんうん。
名波:で、僕2年連続クラブに謝罪文出させてしまってるんで、まあその責任は大きいかなっていうことと、もちろんあのリーグ戦の結果が出なかったので、まあそういった決断をする、
GAKU:その…こういう状況だったらいかんぜよっていう、そのホーム川崎戦云々ではなく、その前に決めていたということですよね。
名波:そうですね、はい。
GAKU:いやまあの…思いおこせば…あの…名波浩が大好きで、監督に、あの免許を、通っていた頃から、
名波:そうでしたね。
GAKU:J-WAVEとしてはですね、フォーカスしながら僕もその監督のテストを、
名波:見に来ていただいて(笑)
GAKU:見に行ったりとかしてたので、なんかこう、「監督の免許取れた!」「監督なれた!」「あがった!」みたいないろいろなドラマありましたでしょ?
名波:はい。
GAKU:だからちょっとやっぱこの会見を、なんていうんでしょうね、こう、大げさでなく涙なしにはちょっとみれなかったふしもありまして、
名波:いえいえ、はい。
GAKU:でもやっぱ、大変なんだなあ…というふうに思いました、このお仕事。
名波:ま、僕が辞めたこの理由として、あのー、例えばクラブの社長ととか、例えばクラブの強化部ととか、例えば選手とと、こうなんか問題があってとかではなくて、もう確実に、あの一番大きなのが勝敗。ただ勝てなかったのでまあその責任をとる、と。チームマネージメントの中で、あのー、まとまっているとか、一つの方向性にとか、ゆうことはあの、年月を重ねるごとに自信はついてたので、まそういったことが自分の中で辞めるきっかけになったわけではなくて、単純に勝てなかったのが一番大きかったですよね。
GAKU:いやま、その、結果って、だから難しいですよね…。きっとその、まとまらなくても勝てるときが、もしかしたらあるかもしれないし、
名波:そうですね。正解はね、正直何が正解かわかんないですね、はい。
GAKU:あ、これはな…っていうこの、予想外で残念に思うこともいっぱいありましたか?
名波:ありましたね、っていうほど数はなかったんですけど。まあふりかえって、GAKUさんも例えばその音楽界でそうでしょうし、例えばライブでステージにでます、じゃひとりじゃない、バンドがいると、いった中で、まあ例えば一般の会社員の方が、まああるプロジェクトのグループをつくって、そこで仕事を踏み出すとき、もそうでしょうし、そういった例えの中で、僕もサッカーの中では、ひとつのこう、なんていうか異物というかノイズが、まあ結果的に悪い方向にいってしまい。まあそのノイズ、異物は、自分は正しい、チームがこっちにいってほしいと思って、積極的に、こう言動してるかもしれないけど、それがチームとしてはマイナスになるということはね、多々あるんだね。ちょっと言葉、うまくいうのは難しいですけれど。
GAKU:いやわかりますよ、わかりますよ。よかれと思ってやってても、それがハマんなくて、どんどんそれていくときとかね、ありますよね…。
名波:その舵取りを戻す、のがちょっと、しんどかったですね。


川崎戦の前だけチャントが


GAKU:んー、いやね、ほんとにこう、僕何度もね、そのジュビロ、あの、ホームゲームも見に行かしてもらって、とにかくこう、街に愛されてるチームじゃないすか、あのヤマハも、ほぼほぼ満員ですよ毎回。サポーターも多い。コアな連中もいて、やっぱりこう、不甲斐ない結果のときはけっこう言われるわけじゃないですか。
名波:そうですね、はい。
GAKU:どうでした?その、サポーターとの距離感というか。
名波:いや、僕はもう、ほんとに何があってもついてきて欲しいし、ついてきてくれるんなら、というね、そういうこう信用・信頼ってのは、強くもってずっとやってきましたけど、まあ最後の川崎戦で、それまで4年半、ほんとに毎試合、試合の前に僕の応援チャントを歌ってくれてたんですよね。監督しても異例だと思うんですけど、監督の歌があるなんて。
GAKU:はいはい。
名波:それが、その川崎戦の前だけなかっ…なかったんですよね。
GAKU:うーん。
名波:…まあ、ていうことは、じゃないすか。
GAKU:なるほど。
名波:まあそこで信用・信頼がもう、鎖が切れたっていう。
GAKU:んー。
名波:意味合いだったと思うんで、まあ、見放された感がね(笑)
GAKU:でも、あの、いかれたんですよね、その日サポーター席へね。
名波:いきましたね。
GAKU:どういう話をしたんですか?
名波:大ブーイングだったんで、もう辞めるのはもう決めてたんで、行って最後のあいさつをしようと。して、コールリーダーという、ゴール裏の応援席のリーダーがいるんですけど、彼に「ここで大きい声で言うとうまく伝わらないから、君がちゃんと伝えてくれ」と。
GAKU:うん。
名波:「俺はここで辞めるけど、これからも選手の後を、後押ししてくれな」っていうことを言って。でその彼から「こういう結果になったのは真摯に受け止めてくれ」って言われて。「いやそれはもう十分にわかってる、責任は全部俺にあるよ」って言って「後は頼むね」って言ってそこを離れたんですけど。
GAKU:うーん…なるほどね…
名波:まあその、大ブーイングを受けてる、その背中を見ながら、6歳の子と、9歳の我が娘達がね、大号泣してる姿が。
GAKU:ははは(笑)、子どもたちにはねー…
名波:ちょっとかわいそうでしたけどね。


家族会議をして


GAKU:なるほど、でもまあ、監督になるということはそういうもんだからなって、けっこう、4年前5年前に、子どもたちに伝えたっていう話はなんか覚えてて、
名波:そうですね。家族会議して…
GAKU:家族会議して、監督っつーのはそういうもんだからってね。
名波:そうですね。昨年のプレイオフ、ヴェルディとやったその前のときも、もう辞める決意だったんで、
GAKU:実はね。
名波:そこでも家族会議して、もう辞めるといって、息子以外全員がもう泣いてましたね、はい。
GAKU:んー、今回奥様はなんていってらっしゃいました?
名波:いやまあ、とにかく自分、もちろん自分たちその家族は、名波浩の一番のサポーターだよ、っていうのはね。
GAKU:……ありがとうございます、ほんっとに…。まあでもジュビロもね、だから、今年大変、あの、その後鈴木秀人監督、すぐ退任されて。えー小林稔、暫定監督。そしてスペイン人のフェルナンド・フペロ監督。ひとシーズンに4人の監督って、これなかなか厳しいですよねー
名波:そうですね、まあ結果がでてないんで、一番トップを変えるのがね、手っ取り早いですし、まなんらかの刺激という意味でもね、監督交代するしかない状態だったと思うんですけどね。
GAKU:わかりました…、さあその監督業、えー4年半やられてきて、でもやっぱりね…チームが結果出すっていうのは難しいんですね…
名波:まあJ1にあがってから苦しいシーズンが続いたり、もちろんいいときもありましたけど。選手とともにチームを強くしていこうっていうね、切磋琢磨感ていうのは、だいぶチームの雰囲気として出せたと思いますし、まわりの人もそういうとこは評価してくれていたので、そのへんは自信をもっては今でもいますけど。ま何度も言いますけど、やっぱりこのゲームは落としちゃいけないとか、せめて勝点1とか、というゲームでことごとく勝点を拾えなかったのが非常に大きいかなと思いますけどね。


ファイティングポーズは常にとっている


GAKU:なるほど。まあ難しいお仕事だっていうのは重々承知しておりますけども、例えばその、監督をやれてよかったなみたいな瞬間とかはどういうとこにありました?
名波:ま選手の成長、こう身近で感じたり、まそれから、なんていうか、選手がこう、思ってもいないようなことをプレーしたり、もちろん発言したり。こんなリーダーシップなさそうな選手が、切羽詰まったゲームの中で、もしくはゲームの前におっきな発言をするとか。おーびっくりするな、成長したなとか思いながらとか。
GAKU:なるほどなるほど。
名波:まあポジションちょっとこうコンバートしたときに、思いのほかやれてるなっていう、明るい選手の未来が見えたなっていうときとか。
GAKU:んー、まだね、今こうちょっとお辞めになられたばっかで、解説者として、監督の経験を活かして、番組ひいてはリスナー、視聴者に広めていくという立場にもどったわけですけれども。また、またどこか監督、みたいなことは今考えられます?
名波:いやもちろん、ファイティングポーズはずっととって、
GAKU:とっている、いいですねー
名波:これはあの日本代表元監督のね、岡田武史さんが電話をくれたときに、
GAKU:電話くれた。
名波:ちゃんとファイティングポーズとっとけよと、言ってくれたんで。
GAKU:へー、岡田さんから。
名波:はい。
GAKU:熱いですね岡ちゃん(笑)
名波:そうですね(笑)


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