見出し画像

欲張りな君へ捧げる道しるべ

お寿司が食べたいが焼肉も良いなぁ。

そんな欲張りさんの好きな言葉、汎用性。
使用用途は多ければ多いほど、求めている遊びの幅を具現化してくれる。そんな欲張りでワガママな自分にピッタリな汎用性に溢れる一台、それがDAVOS M605だった。

以前から里山やお山にライドはしていたが、満を持してゲレンデに投入してみた。それなりに山を走るのはある程度理解していたが、ゲレンデではいかほどか?

マレットの尻下がりスタイルは好き

結論から言うと何でも来いのダウンカントリーバイクであった。

ATB(オールテレーンバイク)として世に出たM605。
公式サイトにはオフロードツーリングからアーバンコミューターまであらゆるシチュエーションに対応したスペックと記載がある。
何処にもMTB的要素の表記が無いのだ。強いて言えばオフロードツーリングのオフロードの部分だろうか。
当然の如く、フレーム売りのセットではクロモリリジットフォークを備え29.8mmという比較的細いチュービングのクランプを採用していることから、世に多く出回っている30.9mmや31.6mm径ではないの、その為MTB的使用プライオリティは低めだろう。
しかしながらどう見てもMTB然としたフォルムに、MTBとしての可能性を感じずにはいられなく、フロントフォークにRockShocxストローク160mmを装着した。

M605の詳しい話は以前の投稿に詳しい。
https://note.com/radio_rueda/n/n2757fc6ec467?magazine_key=m87fed3bda33d

愛車の70と同カラーのM605

さて、前述した29.8mmという細いクランプ径に対応したドロッパーが世に少ない中、DAVOSはなんとΦ27.2mmのドロッパーも出してきた。
取り急ぎMTB的使用においてニーズをすべて満たすことが出来てしまう。

私の仕様はフロントにIRC TireのTANKEN29×2.6を、リアに同じくTANKEN27.5×2.6を装着しマレット仕様とし下り側に振っています。
おかげで里山を走る時のトレイルヘッドまでのアプローチは厳しい、しかし用意した29erのホイールもあるのでまた別の話。

さて、完全に下りバイク然となったM605は初のゲレンデとなる「ふじてん」へ駆り出されることになる。

その名の通り富士山の麓

それでは里山とゲレンデ、どう違うの?という疑問も出てくるでしょう。
MTB専用コースとなっているゲレンデでは下る際のスピードレンジが圧倒的に高いのは想像に容易いでしょう。
しかもふじてんは下り一本が他のゲレンデに比べて短い為、複数回同じコースを走る事が出来るため、乗り手側のコース習熟度とラインの精度が上がり次第にペースも上がってきます。
この辺りは瞬間瞬間の判断を求められるナチュラルトレイルの里山とは、似ているようで違うステージと私は感じています。

M605は最初こそ、他のフルサスカーボンorアルミ最新MTBに着いていくには重量的な部分や、HT特有のバタバタ感(自身が下手なのが主たる原因ですが)により少しペースが遅かったですが、乗り手側がアジャストしてきた後半は比較的気持ちよく下ることが出来ました。
特に最後の一本は自分の中でも最高に気持ちよく走れ、大満足の結果でした。ジオメトリー的に気になっていたリーチは少し短い(459mm)かな?と思いましたが、ヘッド角69°(S&Msizeは68°)の恩恵で安定して下れましたね。

決してMTBを操るのが上手ではない私ですが、クロモリスチールバイクでMTB仕様にしたらそれなりにスタイルが出せる素材の良さは、M605の魅力の一つであることは間違いないでしょう。
リアのギアをSSにしてゲレンデ専用と言うのも良いかもしれません。それこそスタイルの化身です(コケても変速機無ければ壊れる箇所も少なく済みますしね)

一日中乗り倒して満足さん

ただ一つだけ言わせてもらうと、言うまでもないですが、下りは現代フルサスの方が圧倒的に安定し安全に下れます。
荷重抜重、重心位置が意識出来て、意図的にバイクを曲げて行ける方であればお勧めします。
初心者の方や、初めてのMTBの方であればスピードを出すことなく、自身が気持ちよい速度で下るのであればおススメします。なんならM605でライドスクールを受けてみるのもとても有意義だと思います。
それでいてもXCO的なジオメトリーのバイクよりはヘッド角も寝ていますので安心感はあります。

ツーリングバイクにでも、アーバンコミューターにでも、週末MTBにも対応できる選択肢の一つとして、M605で広く遊んでみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?