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昼下がりのスクランブル

ガシャンッ!という音とともに、あたり一面が濃い黄色に染まった。間髪挟まず、我が我がと愛犬3匹がそれに群がる。ゾンビ映画さながらのその光景を前に私は立ち尽くしていた。現実世界に引き戻されたといった方がいいかもしれない。耳から片っぽだけ外れたイヤホンから、さっきまで心地よかった流行りのポップスが、私を嘲笑するように淡々と聞こえてくる。 9時12分、遮光カーテンの間から漏れてくる光を頼りに目を覚ます。昨夜は10時ごろ寝床についたが、なかなか眠ることができず本を読みながら眠気を待っ

まどろみ

10時17分目が覚める。 最悪の起床だ。明日こそは7時に起きようと決意した昨夜の自分にあわす顔がない。 いや、しかしアラームをかけていない時点で、昨日の自分も甘えているではないか。 某少年探偵の足元にも及ばない推理とともに、昨日の自分と妙な協力関係が生まれた気がした。 最近は外に出ないせいか、夜すぐに眠れない。昨日も11時に床に就いたが眠ったのは2時過ぎぐらいであった。 眠れない夜は本を読む。そう決めている。部屋の電気を消し、豆電球のようなものをつけ読書を始める。