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オッペンハイマー:トレーラーのツボと本編予想

5/8に新トレーラーが公開された映画「オッペンハイマー」ですが、既にトレーラーで面白いので、ツボポイントを整理しながら本編予想をしたいと思います。まずはトレーラーを見ましょう。

これまでの情報で、少なくとも世界初の核実験であるトリニティ実験が描かれることは分かっていましたが、今回のトレーラーでは第二次世界大戦終結後、冷戦期における核開発競争まで射程に収めていることが示唆されています。以下がその根拠です。
1.「人類がこれまでに見たことのない平和が訪れる」「誰かがもっと大きな爆弾を作るまではね」というセリフ(2:23~)
2.「トルーマンは次に何が起こるのか知る必要がある」というセリフ(2:59)
3.地図上のモスクワに描かれる「円」
※地図自体は第二次世界大戦中(1941年?)の戦況図のようですが、
戦後にもっと嫌な形でリフレインされるのでは?と考えています。

冷戦初期の世界までやるとすると、トレーラーの見え方が少し変わってきます。
a.ナチに対する核兵器開発競争が、大戦後もソビエトロシアを相手として続いてしまう(0:27~)
b.科学者は家族と引き離されるとベストを尽くせないというセリフ(1:08)が、戦後の赤狩りによるによる抑圧を想起させる。
c.グローヴス少将とオッペンハイマーの会話、「このボタン(トリニティ実験の起爆ボタン?)を押したら、世界を破壊する可能性はあるか?」「ほとんどゼロだ」「ほとんどゼロ?」「仮説のみに何を求める?」「ゼロがいい」(1:33~)これはトリニティ実験において一部の科学者が、核実験が世界を丸ごと焼き尽くすのではないかと危惧したものを反映した会話と思われますが、核の時代の幕開けにより、核戦争で世界が破壊される可能性まで見て取ることができます。

最後に個人的なツボですが、
前作TENETで見事な悪役を演じたケネス・ブラナーが、「君は世界がまだ準備できていない、彼ら自身を破壊する力を与える男だ」(2:33~)と、TENETと全く同じ口調で冷水を浴びせる。
音楽がガイガーカウンターの音、核のアラーム、そして時計のチクタクを含む(クリストファー・ノーランはいつも「時間」がテーマですが、今回も例外ではないようです。)
白黒とカラーの使い分けがどうなるか?(出世作メメントでは異なる時間軸をカラーと白黒で表現していました)

なにはともあれ早く観たいですね。皆様とIMAXシアターでご一緒できる日を楽しみにしています。

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