短編小説 悲嘆惨憺ダップンタン
午後3時過ぎ、電車に乗り込み尻を落ち着けたとたん、朝にコーヒー昼に水あと飴ふたつ以外なにも入れていない腹がグルルとわめいた。どうも夜まで保ちそうにない。
最寄りに着いて、駅ビル2Fの寿司屋に直行した。閑散たるカウンター席をひとり占め、百円皿をよりどりみどり食い喰らう。あおさ味噌汁シメに飲んだらうつらうつらとやって来て、さっさとお会計に立った。
「ありがとございましたあ」
学生アルバイトに見送られ階段を下り、秋空の下に出るや、へそ下がギュルルとうごめいた。目方5kg