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翻訳蒟蒻

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2022年8月の記事一覧

【短編訳】 老人とフープ (1909)

帝政ロシア象徴派の作家フョードル・ソログープの描いた老残と哀愁。 I  母親が、4才になる息子を連れて朝の田園を散歩している。みずみずしい頬を輝かせて、落ち着いた愛情ゆたかな微笑を浮かべ、子を見守っている。  子はフープと戯れている。大きな新品の黄色いフープだ。投げては追いかけ、膝をむき出した丸々しい脚でとことこ走り、けたけた笑っている。棒きれを振りながら、そんなにうまく回せなくても笑っている。  初めてのフープだった。まだまだ走るのに慣れておらずとも夢中になれるほど