見出し画像

想像力の支払う代償は恐怖だ(レッド・ドラゴン)

「レッド・ドラゴン」を観たのでレビューします。

【作品情報】
監督:ブレッド・ラトナー
出演:アンソニー・ホプキンス、エドワード・ノートン

【おすすめ度】
★★★★★★★☆☆☆(7 / 10)

【あらすじ】
ハンニバル・レクターがシリアルキラーであることを見抜いたFBI捜査官ウィルは、重傷を負いながらもレクター博士を逮捕する。だが現在彼は一線を退き、家族と平穏な隠遁生活を送っていた。そこへかつての上司がある連続殺人事件の捜査協力を依頼するため、彼の元を訪ねて来た。当初乗り気ではなかったものの、事件の深刻さと犯人への興味から、ウィルは依頼を承諾してしまう。犯人逮捕への糸口を掴むため、ウィルは自分が逮捕したレクター博士に今一度会い、プロファイリングの協力を要請するが・・・

【感想】
 ハンニバルシリーズの3作目で、物語の時系列的には一番最初に位置する作品です。天才精神科医レクター博士を捕まえた元FBI捜査官ウィルが、巡礼者と称されるシリアルキラーを捕まえる物語です。
 ウィルがレクター博士の協力を得ながら、藁をも掴むような手がかりから謎解きを重ねいく過程は、無駄な飾り気がなくシンプルでした。猟奇性が印象的なハンニバルシリーズであることを忘れるくらい、シリーズの中では一番真面目にサスペンスしている作品でした。
 毎回レクター博士のおもちゃと化す登場人物が多い中、主人公ウィルは博士を逮捕までしただけあって、割と対等に渡り合いながら、博士も認める非凡な想像力でプロファイリングしていき、犯人に迫っていきます。レクター博士やクラリスに匹敵するくらい、ウィルが魅力的なキャラクターで良かったです。犯人サイドの葛藤や背景も綿密に描かれており、その点も含め硬派なサスペンスとして、最後まで見応えがありました。

【セリフ抜粋】
「想像力の支払う代償は恐怖だ」
刑務所にいるレクター博士にウィルがプロファイリングを依頼するシーンにて。想像力は働かせなくても働かせすぎてもよくないセリフ。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?