星空

まわりは凍てつくほど寒い
あれは12月31日 世間は大晦日だ。
紅白やらガキ使やらTVに夢中で、美味しいご飯と最後に年越しそばを食べる。
そんな日常が一般と呼ばれるものだろうか。

寒さを感じる。
ここは極寒の屋外
雑木林を切り開いたような場所に、ポツンと広がるキャンプ場。
まわりには数人の宿泊客がいる。
ほんのりと雪がまわりには積もっている。

僕は空を見上げる。
そこには一面の星空が広がる。
都心では絶対に見ることができないであろう景色が。
澄んだ空気が、より一層星空を輝かせている。
あの一瞬の景色は、今でも焼き付いて離れない。

1人の時間は好きだ。
特になにかぼっーーーと眺めている時間が。
それは、星、空、海、山かもしれない。
静かに流れるトキの空間を独り占めできる。

なにか考える時は1人になって
こうやってぼっーとするのだ。
自分の考えや気持ちに整理がついて、我に戻る。
そこから、新たな選択肢が出るわけじゃないし、
解決できるわけではないけれど、
自分にとって必ず必要な時間。
今は足りていない。

次の日は元旦
初日の出を拝みに富士山が見える山中湖を目指す。
これが毎年の恒例だった。
もうしばらくいっていないが、
この時間は僕にとってとても幸せな時間だったかもしれない。

僕には必ず、やりたいことがある。
これから一生大事にする人に出会えたと思った時に
この景色をみせてあげたい。
世界にはもっと素晴らしい景色はたくさんあるに決まっている。
でもそうじゃない。
あの場所じゃないと意味がない。

今年は1人でもあの景色をみることができたなら
また、変わった自分に出会えるのかもしれない。

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