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『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

監督脚本はダニエル・クワンとダニエル・シャイナートのコンビ「ダニエルズ」。そして製作に携わるのは『アベンジャーズ/エンドゲーム』の監督を務めたルッソ兄弟。

2023年アカデミー賞を7部門と最多受賞した「観るカオス」。
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

★おおげさでバカバカしい最高の感動★

ミシェル・ヨーの多様な表現力とスキルに圧倒。彼女の演技がこの物語に大きな深みをもたらしている。

マルチバースという難解な設定がしっかりと分かりやすく、かつ簡潔に理解することができるストーリーだった。(MCUを観ていたおかげか、、、?)

アクションあり、笑いあり、感動ありの傑作だった。そりゃ賞を取るわけだ。

個性的なキャラクターたちも良かった。優しいけれど頼りない夫の「ウェイモンド」にマルチバースのウェイモンドが憑依するそのギャップや国税局の監査官ディアドラ、ラカクーニのチャドも良かったww(ラカクーニはギリギリアウトすぎた。)

★マルチバースの”わたし”★

あなたは思ったことがあるか。
「あのとき、この選択を取っていれば、、、」
「自分がこんな人だったらいいのに、、、」と。

多元宇宙(マルチバース)の中での”あなた”は違う選択を取っていて
あなたとは全く違う結果になっていたかもしれない。

あのとき、宝くじを買っていたら”億万長者”になっていたかもしれない。
もしくはあのとき、星空を見上げていたら”宇宙飛行士”になっていたかも。
はたまた、地球が生まれなければ”宇宙の星の一つ”だったかもしれない。
はたまた、あなたは一歩も動くことができない”石”だったのかもしれない。

こんな話はバカバカしい。そう思うだろう。しかし、あなたはそれを否定することはできないはずだ。可能性というのはそこら中に広がっているものだ。本当にそんな世界が存在しているかもしれない。

そんな多元宇宙のなかで”わたし”という存在は限りなくちっぽけな存在だ。
ちっぽけだからこそ私たちには無限の可能性があるのかもしれない。

たとえチャンスを逃したとしても選択肢を間違ったとしても、私たちはこの選んだ道を進んでいくほかない。ただ私は彼女と過ごしたいと決めたこの選択は絶対に間違っていない。そう信じている。わたしはわたしの時間を大切に生きていきたい。そう感じる映画だった。


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