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2021年衆議院総選挙総括 維新躍進の分析と野党共闘の未来

(今回はア口調なしなのだ)

強烈だった維新旋風

コロナ対策のおくれから自民党菅義偉内閣は調査の度に支持率を下げ、ついには総裁選不出馬に追い込まれた。
自民党は起死回生をかけ岸田文雄を総裁に選出。これまでの安倍-菅路線からややハト派、保守左派的な政策を打ち出した。
これに対し共闘野党は菅政権批判を強め、かなりの選挙区で候補者一本化を行い自民党と対決姿勢をとった。そして結果は
野党は甘利幹事長や石原伸晃など複数の自民党大物を選挙区落選に追い込むという一定の成果をあげたものの、野党もまた複数の大物政治家が落選し、自民・野党双方が議席を減らすなか大阪の選挙区で全勝した日本維新の会が比例近畿も大幅にのばし、大躍進する結果になった。

維新の躍進理由 ①ネオリベ票の移動

岸田政権の「新しい資本主義」路線は立憲民主党の経済政策と一部重なる部分がある一方、これまでの安倍-菅ラインで利益を得てきた新自由主義者には不満が募るものであった。
そんな中維新は大阪での民営化や統廃合を「改革」として正当化。自民党や共闘野党は既得権益を守ろうとしてるだけだといつもの劇場型政治を展開し、全国的にも一定の支持を集めました。一部選挙区では共闘野党の妨害にもなり、野党側の苦戦理由もわかります。
しかし、これだけでは一番皆が驚いてる結果の説明が不足しています。

維新の躍進理由 ②メディアジャック

維新の会は大阪の地域政党であり、大阪府の吉村知事を支える政権与党でもあります。そのため大阪府のコロナ対策が注目される度に、吉村知事がテレビに写る→間接的に維新が知られるという結果になりました。
そして当初は露骨に維新政権のコロナ対策を持ち上げ、親しみやすさを演出していました。メディアは公平な報道を放棄したと批判せざるを得ません。

維新の躍進理由 ③投票率の上昇

今回の選挙は各地の投票所で行列ができ、関心の高さが報告されました。そのこと自体は健全な民主主義のありかたですのでいいことです。
ですが、一部の野党支持者が勘違いしてるのは無党派・無関心層が選挙にいくと野党に有利になる。と思い込んでいることです。
そういう人は未だに09年の政権交代選挙の夢を見ています。
たしかにそのころは無党派がみんな民主党にいれてました。けどそれはメディアがやたら持ち上げてたからというだけです。こういう層は維新がメディアにちやほやされれば維新になびくのは必然です。
投票率をあげることは大前提として、政策論争をもっとオープンにしてもらいたいと思います。

維新の躍進理由 ④郷土愛?

いやいや、維新がちやほやされたのは最初だけで後半は失態を見せつけてたじゃんか。そう思う人も少なくないと思います。
しかし維新は特に大阪外からたたかれればたたかれるほど支持を集めるようです。
私は大阪人ではないので彼らの感情はわかりませんが、大阪でうまれ大阪で育った維新に彼らは愛着をもってるとのこと。だからこそ東京のメディアや都民に批判されたらされるほど結束を強くして小選挙区で勝つということらしいです。

野党がやるべきこと ①共闘解消はあり得ない

維新や国民民主が伸びた→共産党がいると伸びないと短絡的に考えて野党共闘の破棄を迫る勢力は毎回います。はっきり言います。彼らは共産党が嫌いなだけで野党の未来は考えてません。無視しましょう
地域ごとには成果を出した選挙区もあり、今回破れた選挙区も接戦には持ち込めているところが多かったです。最低限の土壌は整えましょう。その上で勝つ方法は

野党がやるべきこと ②各党地力をつける

今回競り負けた選挙区は純粋な政党の体力勝負なところも多いです。自民党は劣性報道を受け驚異的な追い上げを見せました。それをしのげるだけの体力が必要です。また、比例代表は政党の力のみになるのでみなさん所属したり支持してる政党への助力をよろしくお願いします。

野党がやるべきこと ③どぶ板

言うのは簡単だけどね。やはり維新のようにどうなっても地域に愛される候補者になるべきだと思います。今回ベテランがポロポロ落としてたのも、地域をないがしろにしてなかったか反省する必要があります。

今回は野党にとって厳しい選挙でしたが、来年は参議院選挙があります。維新が調子に乗って都構想住民投票の三回目もやるかもしれません。そのときに備えて、みなさんがんばりましょう


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