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ビリヤード「JPAリーグ」

本日は全国で開催されているビリヤードの「JPAリーグ」に関してお伝えしていこうと思います。
 
JPA (Japan Poolplayers Association )と呼ばれるリーグでアマチュアプレイヤーを対象としたビリヤードの団体戦みたいなものです。
1年のうち6月~9月、9月~12月、1月~5月の3つのシーズンで分かれて開催され、地区(ディヴィジョン)から優勝を重ねて最終的には「ラスベガス」にて開催される大会に招待されます。

JPAのルールについて

JPAリーグは「9ボール」「8ボール」の二種目があります。僕自身が9ボールしか参加したことがないので、9ボールルールで簡単に解説します。
基本的には通常の9ボールとルールは変わりません。

(1)ボールポイント制

通常の9ボールであれば、9番を入れれば勝利となりますが、JPAは「1個1点、9番のみ2点」のポイント制で勝負をします。
プレイヤー毎に「持ち点」があり先に持ち点に到達したプレイヤーの勝ちとなります。「持ち点」は「スキルレベル」によって変わります。

(2)プレイヤーごとのスキルレベル

公式戦に出る場合は「OH(オフィシャルハンデ)」と呼ばれるものがありますが、JPAには「SL(スキルレベル)」と呼ばれるものがあります。
意味合い的には同じですが、スキルレベルによって「持ち点」が変化します。例として、SL1なら「14点」SL5なら「38点」SL9なら「75点」です。
また、SLは試合の勝敗や内容によって変化していきます。

(3)5対5のチーム戦(団体戦)

JPAは1チーム最大8人(最低5人)のチームで、5試合を行います。団体戦みたいなものです。チーム内に8人いれば誰が何試合目に出場するか、対戦相手を見て誰と当てるかなど、作戦を立てることもできます。
ただ、注意点としては5試合(5人出場)をするのに「スキルレベル」の上限が設けられている点です。出場する5人のスキルレベル合計が「23」以内に収まるようにチーム編成をしなければなりません。

(4)タイム制度

JPAには1ラック毎にタイムを取れる権利があります。
通常は1ラックに1回のみですが、SL1~3のプレイヤーは2回取ることが出来ます。タイムの使い方としては、次のボールが隠れていて直接当てることができない、精神的にリフレッシュしたいなど様々です。

地区戦(ディヴィジョン)の成立難しさ

全国各地で開催されているJPAですが、開催する条件として4チーム(最低20人)を用意する必要があります。
JPAの流れとして、地区戦リーグ→東日本or西日本トーナメント→ラスベガスという流れで試合が進んでいきます。
 
先程も書きましたが、4チーム(最低20人)を集める必要があります。
さらに、5試合のSL上限「23」をクリアするためにはチーム内のSLを均等になるようにチームを組む必要があります。
ここが一番の難点です。中級者、上級者のみでチームを組むことができないのです。
例として、組めないパターンのSL構成:5 5 6 7 9 4 3 3
中級者、上級者プレイヤーが多いパターンです。
「5 5 3 3 7」であれば合計が「23」で試合編成出来ますがそれ以外のパターンだと「23」をオーバーしてしまうので、必然的にSL9の人は試合に出場できません。チーム崩壊です。また試合ごとにSLの見直しが発生するため、
更に出れなくなるプレイヤーが増えてしまいます。
 
必然的に、初心者帯の「SL1やSL2」の人に参加してもらう必要があります。
ここが、JPA開催の難しいところです。
ビリヤードを継続してプレイしている人は、どんどん上手になっていきます。JPAからビリヤードを始めました!という人も気づけばSL5やSL6に到達していきます。
シーズンが変わるごとに新しくプレイヤーを探してくる必要があるので、
JPAを開催できない地区も増えてきているように感じます。

新規プレイヤーの確保と参加料金

地区によってまちまちですが、JPAは毎週決まった曜日に試合があります。
スキルレベルの上限もあり、チームを編成するために新規プレイヤーを確保する必要があります。複数人新規プレイヤーが参加することになれば問題はないのですが、チーム状況によっては、新規メンバーに毎週試合に出てもらう必要があります。
1週間に1回、1試合1,700円、1シーズン約14週。全試合に出場となると、年会費も含めると26,800円です。中々の金額となります。
ビリヤードを楽しんでいる人ならまだしも、初めて間もない初心者にこの金額を課すのはなかなか酷な話かなと思っています。
土日開催の場合は、時間に余裕があるかもしれませんが、平日の夜開催の地区であれば終了する時間も遅くなることがあります。
このあたりも、JPA開催が危うくなっている原因かと思います。

まとめ

楽しいゲームではありますが、開催がだんだん危ぶまれているのも現状です。ビリヤードを始めてみたいと思っている方、近くのお店でJPAメンバーを探していることがあるかもしれません。興味があれば参加してみてみるのはどうでしょうか。

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