第26回 秋華賞の見どころ
明日は、いよいよ秋華賞デーですね。
今日は、表紙の画像を生後46日目のユーバーレーベンにしてみました。うんちくは、CAMPFIREに無料で閲覧できるアクティビティとしてアップしてありますので、お時間のある方は、是非、そちらにも寄り道してもらえたらうれしいです。
それでは、早速、レースの見どころを解説していくことにしましょう。
阪神11R 秋華賞
土曜日現在、阪神の芝コースは、基本フラットな状態。決して外が伸びないということはないのですが、やはり距離ロスの少ない内を捌いてきた馬の活躍が、全体的に目立っていました。特に内回りのレースでは、その傾向が顕著になっていましたから、明日も、基本的にはその傾向を引き継ぐと考えるのが妥当ではないでしょうか。
あとは、今晩の雨がどれくらい降るのか。予報を信頼するとすれば、夜半にしっかりとは降るものの、朝にはすでに上がっている見込みですから、極端に馬場が重くなることはないと考えています。また、トラックバイアスへの影響についても、秋華賞までに行われる芝の内回り戦がひと鞍だけであることを考えると、急に外差し傾向が強まるようなことはないはず。多少の微調整は必要になるかもしれませんが、基本は、前目、内目有利の想定で、シンプルに予想を組み立てていっていいように思います。
となると、問題は展開と道中の並び。が、しかし、いやー、もうー、これが本当に困りましたね。
普通に考えて、ハナは⑤エイシンヒテンでいいと思うのですが、④ソダシがすぐその内に入ってしまいましたからねえ~。さすがに序盤に脚を使ってまでハナを主張していく可能性は低いでしょうし、控えたら控えたで、他の有力馬にフタをされる形になるリスクが大きく、この点がなんとも厄介なんですよ。
ソダシにとっては、エイシンヒテンを行かせて、1コーナーまでに外に出して番手を確保したいところですが、そんなにうまくいくかどうか。桜花賞の時は、前半包まれても直線でうまく前が開きましたけど、今回は内まわりですから、さて、どうなりますか。
吉田隼Jが、ハナを切るくらいの気持ちでゲートを出して来たらアッパレですが、桜花賞でもそこまでメリハリのある騎乗はしてこなかったので、やっぱり包まれちゃう可能性が高いんじゃないかと……。地味ながら、スタンド前発走にも課題はあると思いますし、ソダシにはなかなかの試練になりましたね。
ソダシがハナに行ったら話は別ですけど、エイシンヒテンが逃げると考えるなら、ペースはスローから平均くらいに収まりそうな予感がします。確率論的には、直後を弥生賞時のシュネルマイスターのイメージで、ルメールJの⑭ファインルージュが狙って来て、ソダシにフタをしにくるのではないでしょうか。
その直後で、⑨アンドヴァラナウトが虎視眈々。後ろからの差し馬は、3着までがやっとくらいの感じでシミュレーションしています。
さて、ここからは、恒例の全頭解説をやっておきます。少しでも予想の参考にしてもらえたらうれしいですね。
①スルーセブンシーズ
ラチ沿いピッタリを回って来られるこの枠は、願ったり叶ったり。ドン詰まり覚悟でイン狙いに徹すれば、掲示板くらいはあるかもしれないが、さすがにそれ以上は……。
②ステラリア
オークスは、大外枠で脚が溜まらず参考外。クイーンC、忘れな草賞の内容は及第点で、完璧な立ち回りができれば、馬券圏内の可能性もゼロではないだろう。ただし、鞍上は自然体で乗る武Jだし、インのポケットはゴチャつきそうなので、そうなると過度な期待まではどうか。
③クールキャット
奇策があるとすれば、この馬か。和田竜Jなら、注文を付けて逃げの手に出る可能性は否定はできない。ただいずれにしても、パンチ不足は確か。ハナに行って仮にマイペースで運べても、掲示板に残れれば御の字だろう。
④ソダシ
能力の裏付けは十分だし、コース適性にも不安なし。ポテンシャルだけなら最上位は間違いないので、あとは、スムーズなレースができるかどうかだけだろう。そのほか、地味な着眼点ではあるが、スタンド前発走に一抹の不安があるのも事実なので、まずは無事にゲートに入ってくれれば……。
⑤エイシンヒテン
ここは、逃げてナンボ。ただ、ペースを落とせばソダシにフタをできそうな反面、番手から決め手のある馬にやられそうだし、淡々としたラップを刻んでいくと、ソダシを利することになるため、今回は、レースメイクが非常に難しい印象が強くて……。
⑥スライリー
状態面に不安がある中で、もともと地力不足。さすがに、ここでは……。
⑦サルファーコスモス
この時期に3勝クラスのレースで2着なら評価できるが、その前走は、かなり相手に恵まれていた。距離延長にも不安があるし、仮にこの馬が番手を取り切るようなことがあっても、勝負圏内まではさすがにちょっと厳しいか。
⑧エンスージアズム
前走も大負けはしていないが、絶対能力、コース適性等々を考えると、さすがにここでは家賃が高い印象も……。
⑨アンドヴァラナウト
前走は、ハイレベルだったクイーンC組の2頭に先着。その比較から、アカイトリノムスメやファインルージュに格負けする印象もない。レースセンス抜群で、コース適性も十分。あとは、底力勝負になった時にどうかだけ。
⑩アールドヴィーヴル
馬体の成長を期待した前走が、3着でも案外の内容。それでも一応の格好はつけているので、ここでも侮れないのは確かだろう。ただし、正攻法ではさすがに厳しいので、道中、ロスなく運んで最後の最後に脚を使いたいところ。それが叶えば、馬券圏内の期待も……。
⑪ユーバーレーベン
この馬のベストパフォーマンスは、オークスではなく阪神ジュベナイルF。あの時だけ走れれば、ここでも間違いなく好勝負は可能だが、今回は、仕上がりがどうかという点と、内回り戦というところがカギになる。
⑫アカイトリノムスメ
正攻法の競馬で4着と健闘した桜花賞は、ファインルージュと五分かそれ以上の内容だった。よって、力が通用することは明白。そうすると、あとは戸崎Jのエスコート次第ということになる。無難に乗りがちな戸崎Jで、外を回らされる形になると、やはり苦しくなりそうで……。
⑬ホウオウイクセル
器用さを生かしたい馬が、この枠。さすがに厳しい。
⑭ファインルージュ
前走、紫苑Sの内容が秀逸。距離をこなせるのなら、当然、この馬も走破圏内だろう。外枠は歓迎材料とは言えないが、そこはルメールJのこと。外々でなし崩しに脚を使って失速ということは、よもやあるまい。
⑮アナザーリリック
前走、佐渡Sの内容は秀逸。3勝クラスのレースで、イン有利の馬場を大外一気なのだから、かなり力をつけていることは明白だろう。ただし、前半は前に馬を置いてじっくりと脚を溜めたい馬。正直、この枠は痛恨としか言えない。
⑯ミスフィガロ
地味ながら、徐々に力をつけてきたこの馬だが、前走は、すべてがうまくいっての3着。さすがにこのメンバーに入ると、半分の馬を負かせたら上々だろう。
では、ここからまとめを。
中心は、⑨アンドヴァラナウト。
脚の使いどころが難しいシャドウディーヴァを重賞勝ちに導いてしまうくらいだから、今の福永Jは信頼度抜群。器用で、力関係的にも五分以上の位置にいるこの馬なら、安定したレースぶりで、好位からしっかりと伸びてくれるに違いないと期待します。
相手は、⑭ファインルージュ。
道中で、外々を回らされたら厳しいですけど、ルメールJなら大丈夫と腹をくくろうと思います。ロスなく番手を取れたら、この馬が勝つシーンも十分。外枠の分、馬券圏外に飛ぶリスクがアンドヴァラナウトよりも高いと見て、2番手にした格好ではありますが、勝つ確率はほぼ同じくらいのイメージで考えています。
3番手は、⑩アールドヴィーヴル。
桜花賞上位馬に高い評価を与えるなら、当時、ギリギリの馬体で見せ場をつくったこの馬にも、一定の評価はしないといけないな、と。期待ほどの成長がない点と、トラックバイアス及び脚質面を考慮してこの位置にしましたが、直線で馬群の間を割ってくるようなレースができれば、この馬にも馬券圏内の期待はあるように思います。
名前を挙げるのは、ここまで。
もちろん、桜花賞のレースレベルを高く評価している以上、④ソダシと⑫アカイトリノムスメにも当然チャンスはあると考えます。
ただ、ソダシは内で包まれてしまうと割り切って考えていて、アカイトリノムスメは道中でなし崩しに脚を使ってしまう想定。この想定が崩れれば、当然、この2頭にやられてしまうわけですが、あれもこれもケアしていたら、もはやそれは予想でもシミュレーションでもありませんからね。
だから、やられたらゴメンナサイで、この2頭はスパッと消します。枠を見るまではソダシを中心視する予定でしたし、心情的には、もちろんソダシを応援していますよ。でも、馬券的な観点からは、そこはドライに、ですね。
その他、⑪ユーバーレーベンも、ポテンシャル的には足りる位置にいるわけですが、やはり仕上がりの面と展開面の両方が並び立たない限り馬券圏内までは難しいとなると、さすがにちょっと狙いづらいですよね。冒頭でさらった触れたように、こちらも思い入れのある馬ですし、頑張ってほしいとは思っているのですけれど……。
その他の馬では、②ステラリアと⑮アナザーリリックにかすかに馬券圏内のチャンスがあるくらいですから、とんでもない伏兵が飛んでくるイメージは、持たなくていいのだろうと決めつけることにします。
いずれにしても、全馬無事完走を最低条件に、素晴らしいレースになることを期待したいですね!
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