MISSING YEARS その5~1997年の巻

遂にやってきました1997年へ。この年の4月、遂にインターネットに参入。音楽との接し方も大幅に革新されたのに加え、6年ぶりに音楽流通業に復帰し、現場のシビアさを再び体現することに。故に、いろんな意味で印象に残る曲が量産されることになりました。4年間抜けていた音楽産業への同調を再び始めつつ、音を出す側としてはまだまだ変態的な方向を脱せず、その一方で第三者と交流する術を手に入れて、その喜びが自分の態度を大幅に高揚する結果となりました。と言っても、翌年には早々と暗転することになるのですが…

月の始まりということでルールを再掲します。Apple Musicから配信されているその年の代表的J-popヒットを集めたプレイリストを、ランダムで再生。当然曲名や歌手名が見えない状態で聴取し、それを聴いて発したコメントをボイスメモに記録したものを文字起こしして要約しています。これを、フニルネ始動前年に当たる2022年の分まで続けます。上手くいけば今年いっぱいで完結します。

さて、プレイリストが提示してきたのは、27曲。その中から、いかなる20曲が流れてくるのでしょうか… 


「『Beat Emotion』だ!(違) 二日連続でこの人が一発目。いい感じで70年代の作風だし、Bメロがめちゃ印象に残っている。布袋的な感じを上手く取り入れてるし、織田哲郎的なやり方だね。変革に向けての助走期が1997年だったって気がする。このくどさは今じゃ無理かな。景気付けという点では1曲目っぽい。2003年のプレイリストに星井七瀬は入ってるかな(爆)。あと、江角マキコの『ONE WAY DRIVE』も聴きたい(爆)。」


「一気に近代化するというか、音圧的には①よりこっちの方がでかいな。リマスターされてるのかな…Cocco、いやUAだった…チルな感覚はいかにもこの人特有。『情熱』ほど一般的感覚がなくて通受けする曲。」


「えっ、B’zか?それっぽくないイントロだった…でもBメロがすごい印象に残ってる。この歌詞は今ならアウトだろうな。B’zの勢いだからこそ許されたというか。斉藤和義があの曲を歌う頃には、この価値観完璧に弾圧されていたし。だんだんオルタナ化してるドラム。」


「X JAPAN…いや、これは河村隆一だな。ソロ活動だとこんな方向に行ってたのか。あと、氷川きよしはまだデビューしてなかったし(爆)。97年にしては地味なスタートだな。」


「キター。当時はこの感じ、吉本っぽくてすごい支持してたけど、ナイアガラの残像が薄れてきてもいるし、自分的にはこの後興味が薄れ始めるんだよね。」


「キター。2秒で解る曲。最初の4曲は全部名曲だけど、これが来るんだよね。時流に逆らう感じとシュール感、脱力感のバランスがとれている。と同時に、他の人が演っても決して魅力が薄れない曲にもなってきてるんだよね。」


「これは真性吉本ノリ。パロディーとしてよくできているし、この枠の曲って未だに色あせないものがある。『人気者で行こう』の楽曲公募企画なんて熱心に見てたし。やっぱ2006年あたりになにかが変わるんだよな…」


「あの人だ…長げーなこれ。8分16秒…7インチシングルの片面に入らないやん。ただ、長さを感じさせないものがあるよね。短冊CDを連発してた時期の曲だな。」


「5秒どころか、0.5秒で解る曲。名曲だよね…時代を象徴する顔。それ故に相応しい声と楽曲を得ている。7インチシングルで再発した時、瞬時売り切れたのも納得。これがヒットソングのあるべき形。こういうものを作るのに永遠の憧れがある。」


「あの人だ…あの有名な曲じゃない方の。でもこの曲の段階で相当遊ばれたよね。ただ、曲名が出てきづらい。もう、リスペクトしかないんですよ、滋賀県人なので(汗)。今じゃ『毛沢東に聞こえる』なんて言う人も出てくるかな。」


「0.5秒で解る曲。一瞬『広末だ!』とか言っちゃった(汗)…90年代を代表する名曲の一つ。これと『Maji恋』が確実に『幸せな結末』への導火線になってるね。この辺の人材でCDを作れた時代が一番幸せだったし、その一部になれなかったのが辛い。竹内結子『ただ風は吹くから』みたいに不幸な例(曲は名曲名唱)も作っちゃったけど…」


「名曲…でもタイトルがすぐ出ない。ファーストインパクトはそれまでの2年間の曲に比べて弱くなってはいるけど、やっぱり外せないバンド。」


「あれだ。木佐彩子の歌唱で聴きすぎた曲(激爆)。あの人めちゃニュアンスを変えまくったからな…そのせいで、未だ木佐ヴァージョンで歌える(爆)。いろんなもの詰め込みすぎてるけど、やはりマーク・パンサーの訳わからない貢献って重要だったと思う。この長さで殆ど言葉で埋められてる曲も珍しいね。」


「これも当時を語る上では欠かせないですよね。1秒で解ったし。アイドルというアイデンティティをどう埋葬するかを体現した人。メインの歌い始めのコードがIVであるところは、フニルネの『心のすきま風』に潜在的な影響を与えてるかも。ZARDだけじゃないんだよね(汗)。と同時に、今のJ-popの構造の祖先的な部分をも強烈に感じさせる。」


「これ入れる?確かに時代を象徴する1曲だけどね。北米版テーマソングが全然違う曲で、そっちの方が個人的には馴染み深いね。」


「あれだ(歌い出し2小節目で)。これもネタ系と言われたけれど、それを逸脱した楽曲が受けた要因になったね。今の有吉が当時想像できたか?この線上にサムエルの『ラストチャンス』が来るんだよね。」


「ね~どうして…いや違う!『WHATEVER』だ(それも違う)。知らない人いないレベルの曲。逆説的に感化されて『WHICHEVER』という曲を作りかけました(爆)。」


「ドリカム…じゃない、こっちだ。この曲はあまり流行った印象がないんだけど、こういう遊びができる余裕はこの時期のこの人ららしいよね。超メジャー版フランク・チキンズみたいな(汗)。」


「あれだ。0.2秒で解る曲。いろいろ言われたけどこれは名曲ですよね。めちゃ尖ったことやってるけど抱擁力があるし、もっと幼稚なアレンジで演っても許せる曲だと思う。」


「これで締めるのも悪くないですよね…1997年って本当層が厚すぎると思った。ファーストアルバムが出た時、あまりにも需要が高まったので、同時期に出る地味目の新譜の発売が根こそぎ2週間ほど延期になったのを覚えている。スティーヴ・ウィンウッド『ジャンクション・セヴン』を発売日に買いに行ってそれを知った(汗)。まぁ、名曲ではありますね。」

「1997 JAPAN TOP HITS」から流れた曲は、この20曲でした。7曲揮い落とされて、その最後に「幸せな結末」が来ました…あと、Folder「パラシューター」も外せないし。MOON CHILD「ESCAPE」にも個人的思い出ありまくり。坂本美雨も声がめちゃいいよね。ル・クプルの藤田陽子…じゃない、恵美も。けど、リストアップさえされなかったマスト名曲も沢山あって。サブスクから消された曲、配信さえされてない曲もいっぱいあるし…この辺辛いですよね。

①Sweet Emotion/相川七瀬
②甘い運命/UA
③Liar! Liar!/B’z
④Glass/河村隆一
⑤それが答えだ!/ウルフルズ
⑥渚にまつわるエトセトラ/PUFFY
⑦「エキセントリック少年ボウイ」のテーマ/エキセントリック少年ボウイ オールスターズ
⑧ある光/小沢健二
⑨MajiでKoiする5秒前/広末涼子
⑩High Pressure/T.M. Revolution
⑪明日、春が来たら/松たか子
⑫スカーレット/スピッツ
⑬FACE/globe
⑭出逢った頃のように/Every Little Thing
⑮めざせポケモンマスター/松本梨香
⑯白い雲のように/猿岩石
⑰HOWEVER/GLAY
⑱ハイッ! ハイッ! ハイッ! ハイッ!/FUNK THE PEANUTS
⑲やさしい気持ち/Chara
⑳White Love/SPEED

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