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帯広空港でJALボーイング737を満喫 日帰りチャーターフライトに参加しました <運航乗務員トークショー編>

前のお話はこちら… click please !💕
機外見学も色々教えて頂いて
楽しかったですね~。
まだまだ楽しみは続きます✨
次は空港建物内にて、
運航乗務員さんのトークショーです。
どんなお話が聞けるのでしょうか。

本日の離着陸動画公開

副操縦士さんの司会で、トークショーが
はじまりました。
サプライズがあるとのこと。。。
ドキドキ💕なんでしょう??
な・ん・と
本日のフライトのコックピット動画を
撮影禁止の条件で見せて頂けるとのこと。

とても贅沢なことに
副操縦士さんの解説付きで
動画を見ながらの本日のフライト復習!
もう👀も釘付け、耳もダンボ🐘状態。
食いつくように見てしまいました。
乗っているときに聞くことが出来なかった
コックピットでの
着陸直前のオートパイロットを切り離す音、
コンピュータが地表面までの
距離を読み上げる音、
キャプテン達がどのように操縦しているのか
リアルを覗き見ることが出来て
本当に感動しました。
色々社内調整して頂いた上での公開とのこと。
ありがとうございました!

自己紹介

興奮も冷めやらぬ、コックピット動画を
拝見した後は、トークセッションです。
お手伝いに来ていただいた機長さん、
ずっと案内してくれている副操縦士さん、
機内で帯広の紹介をして頂いたCAさん
3名が登場されました。

機長さん:
 737-800型機長
 1992年入社
 副操縦士まで4年訓練
 (カリフォルニアでの2年訓練を含む)
 副操縦士で10年勤務し、747-400で機長昇格。
 趣味はサーフィン🏄
 
副操縦士さん:
 2009年入社
 訓練中断中は、大阪の支店等で地上勤務。
 2018年副操縦士として737-800で初フライト。
 先月機種移行の審査が通り、
 現在は777に乗務。
 メダカの育成が趣味。
 3児の父で子供とメダカの世話が日課。

CAさん:
 1987年入社
 入社時はスチュワーデスと呼ばれていた。
 2003年にチーフキャビンアテンダント昇格。
 2010年に客室マネージャーに昇格し管理職に。
 地域に関わる仕事を始めることになったのは、
 2016年から3年ほど仙台で勤務したことから。
 北海道のアンバサダーとして
 2021年から釧路、
 今年4月から帯広で勤務している。

普段接点がなく、文字通り雲の上の存在の
運航乗務員の皆様ですが
自己紹介をお聞きして、
少し身近に思えてきました。
それぞれ皆様魅力たっぷりです。

準備・持ち物

パイロットさんの鞄 何が入っているのかな?

パイロットさんが普段コロコロしている
フライトバックの中身
何が入っているのでしょうか??

・ライセンス
 定期運送用操縦士、
 型式証明、航空身体検査証明 等 
 異なる機種は同時に乗務する事はできない。
 出発前のブリーフィングでは
 それぞれ有効なライセンスを所持しているか
 相互確認を行っている。

 ❓ CAさんにライセンスはあるの?
  ライセンスはないが、
  機種・機材を乗務するための試験に
  合格をする必要がある。
  パイロットと違って、
  CAは複数の機種に乗務可能。

・個人用ログブック
 訓練からすべての飛行経験を記載している。
 本日のお二方は以下の飛行経験が記載されて
 いるとのこと。
 副操縦士:飛行時間 約1800時間
              離着陸回数 約670回
 機長  :飛行時間 約14000時間
              離着陸回数  約4000回

・iPad
 昔は大きなチャート等をファイルして
 重いファイルを何冊も持って行っていた。
 今はこれ1台に収まっている。
 そのため、
 最新のアップデートが行われていること、
 本体のバッテリー及び予備のバッテリーも
 しっかり充電されていることを
 機長と副操縦士で相互確認をする
 ルールになっている。
 チャートの確認、アルコール検査報告、
 各種報告書提出などもインターネットを使用し
 出来るようになっている。

❓ CAさんは?
 iPad miniを携行している。
 昔は2か月に1回紙の差し替えが来て
 資料の差し替えを行なわなければならず
 大変だった。
 今はダウンロードのみでアップデートすれば
 良いため楽になった。

・アルコール検査機
 出発前、到着後、便と便の間にも検査を行う。
 あんぱん等でもアルコールが
 検出されてしまうため、
 検査の30分前は飲食を控えるようにしている。

・手袋、サングラス、予備眼鏡
 サングラス、手袋はクルーが
 それぞれ好みで選んだものを使用している。
 手袋は合皮のもの、鹿革とか色々。
 矯正視力で航空身体検査を通っている
 運航乗務員は、通常使用する眼鏡と、
 予備の眼鏡を携帯しなければならず
 搭乗前の相互確認で現物確認することに
 なっている。
 コンタクトレンズの場合は、
 予備眼鏡1つで良い。
 ただ、その予備眼鏡が壊れてしまうと
 いうことも考えられるので、
 予備眼鏡の予備眼鏡を用意することもある。
 このように、持ち物準備についても
 航空機のリダンダンシー(予備の手段を用意)
 の考えが踏襲されている。

❓ CAさんは?
 コロナ下では、サービス等で使用する
 ゴーグル、ゴムの手袋が衛生上の観点で
 必ず所持していなくてはならないものと
 なっている。

・ドリンクボトル
 SDGsの観点で、ペットボトル飲料を
 利用するのではなく
 マイボトルを使用するようにしている。

 737のコックピットの
 ドリンクホルダーの直径は凄く狭く
 ボトルを抜いた時に、
 ホルダーが一緒についてきてしまい、
 気づかずに持ち帰ってしまうという
 ミスが発生したことがあった。
 航空機の部品を持ち出してしまうと、
 ドリンクホルダーとはいえ、
 部品がない状態であり、耐空性の問題で
 飛行機を飛ばすことが出来なくなってしまう。

 自身も実際太めのペットボトルを
 ホルダーに入れて抜いた時に
 一緒にホルダーが抜けてしまう事もあった。
 そのため、径が小さいボトルを使用したり、
 業務終わりで疲れていたり、
 周りが暗くて見えにくい時でも
 再確認するようにしている。

 また、このような問題が発生した時に
 情報共有をして同様の問題を
 再発させないように担当者全体に
 注意喚起が行われている。

・筆記用具、印鑑、訂正印
 フライトログブックを記載し、
 内容が正しいことを証明するために
 署名捺印を行う。
 書き損じた場合は、修正して訂正印を押印する
 ルールとなっている。
 そのため必ず持ち歩いている。

・ノート
 個人的に持ち歩いている。
 自分でPCで作成した資料を挟んだり、
 フライト後に行うデブリーフィングの場で
 機長からアドバイスを頂くので
 メモを取って次のフェーズに
 生かすようにしている。

クルーミール

みんな気になる パイロットさんのごはん

みんな大好きなご飯の時間。
パイロットさん達はどうしているの?

左席と右席、それぞれ別の物を食べるという
ルールになっているため
2種類メニューが用意されているとのこと。

用意されているのは2種類別々のものです。
そこで、どっちがどっちを食べるのか?
という問題が発生します。
食べ物の恨みは怖ろしいですよね。。😂
さぁ、どうするんでしょうか??

では、機長に選択時のこだわりを
伺ってみましょう。
「できるだけ肉が多い方を選びますね」と機長。

おぉ、機長はお肉🥩が好きなんですね!
(いいぞ~👍ナイスコメントです)

人により好みは違うので、
副操縦士さんによると
お肉🥩が良い、お魚🐟がいい、
揚げ物は若者に!という機長も
いらっしゃるとのこと。
🐤の副操縦士さんは、どちらを選ぶのが正解か
見えない空気を読みながら選択したり、
考えを入れずにBメニューにする!
と決め打ちにしたりしているそうです。

でも時々、自分も食べたい特別な機内食が出た時
機長がそれを選んでしまうと、
美味しそうだなぁと
横目で見ながらもう1つの方を食べるそうです。
あぁ、下っ端は辛い。。。
もう、そんな時は仕事が終わったら、
焼肉行っちゃいましょうね!ふぁいと!

そしてお優しい機長、若手の表情を見て
時には譲ってあげてくださいね!
機長の株は爆上がり、そして
午後もバリバリ頑張ってくれるはず(多分😂)
よろしくお願いします😉✨

模擬ブリーフィング

持ち物紹介、ご飯紹介に続いて
模擬でのブリーフィングが行われました。

ディスパッチブリーフィング

パイロットお二方で
帰りの便の出発前ブリーフィングを
模擬実施してくれました。

フライトインフォメーションを
確認しながら進めていくそうです。

CAP:それでは、ブリーフィングを始めます。
   出発は18:35発、Runway17、
   羽田は今のところ
   16R、Lをやっていますね。
   7番スポットです。
   オルタネート空港が中部になっています。

   それでは、天気を見ていきます。
   各空港の天候を確認します。
   十勝帯広空港は現在東寄りの風7ノット
   視程8キロ、雲は低め、
   雨は続きそうな予報になっています。
   続いて目的地羽田空港です。
   現在は190度から8ノットの風
   時々110から220度に風が振れる南風です。
   視程は10キロ以上あります。
   気温は24度です。
   予報としては南風がベースで吹きやすく
   夜の19~21時頃にかけて
   8ノットから12ノットに
   東風に変わっていく予報です。
   そうなると、滑走路が変わる可能性が
   あるということですかね。
   その辺がトピックです。
 
   次は上空の大気の状態を確認して
   いきますね。

航空路予想断面図 イメージ
気象庁 国内航空路6・12時間予想断面図

   ※当日の航空路予想断面図を見ながら
   予定の高度は40000フィートですが、
   どうでしょうか?

FO :風の変化が6ノット程あるところ
  (ウィンドシア)の
  丁度上を掠めるのが、
  40000フィートですね。
CAP:40000フィートも良さそうな
  感じですかね。
FO :そうですね。
CAP:変化があるところを避けるとしたら、
  何フィートがいいと思いますか。
FO :26000フィートがぎりぎりですかね。
  トラフィックのインフォメーションを
  見る限りでは
  26000辺りはスムースかも知れません。
  27000位はTB1(※)ぐらいかも
  知れませんね。
CAP:高度の選択肢としては40000?
FO :40000もしくは1つ下げて38000…
  ただ、TB3、中程度の揺れを避ける
  という意味では
  26000とか28000とかもお客様の事を
  考えると良いのかもしれません。
CAP:それでは、皆さんにも意見を
  聞いてみましょうか。

ここで、挙手でどの高度がいいかみんなの
意見を聞くことに。。。

40000フィート:1/3ぐらいの人が賛成
 パイロットのお二方は40000が良いと
 仰っています。
 ここは風が変わるところなので、
 1つ下の38000もいいかなぁとFOさん。
38000フィート:1/3ぐらいの人が賛成
 26000は燃料は多く使っちゃいますけど、
 これなら離陸してすぐベルト切れて
 降下のタイミングでベルトをつければいいし、
 お客様も安心してお乗りいただけるのでは??
26000フィート:他より少し賛成多め

FO :じゃ、26000にしましょうか!
  このように揺れの情報や運航効率なども
  考えながら意思決定をしています。
  実際にどの高度を飛ぶのかは上空で
  答え合わせをさせて頂きたいと思います。

FO :では燃料を決めていきたいんですが。
  燃料の追加搭載が必要な
  要素はありましたか?
CAP:羽田の方は風が変わってきますよね。
  そうなると、
  もしかしたら混むかもしれませんね。
  他の飛行機の影響で。
FO :雲よけはそこまで必要では
  なさそうですかね?
CAP:雨雲もあるかもしれませんね。
FO :もしかしたら、余分に燃料を使うかも
  しれないですかね。
  高度40000プラン通りだと、
  計画通りの燃料で良さそうですし、
  26000にすると少し燃料消費は
  増えてしまいますね。
  天気も良くないですし。
CAP:混むかも知れませんしね。
FO :では、燃料追加で積んだ方が
  良いんじゃないかと
  思われる方いらっしゃいますか?

ここで再びみんなの意見タイム~
 ⇒積んだ方が良いという人が多数…
パイロットのお二方は今日のPFの方なら
大丈夫ですね!と仰っています。
頼れるキャプテンの操縦で安心して帰れますね。

燃料を多く積むことにより
燃費が悪くなるということもあり、
色々な要素を考えながら燃料決定をしている
ということを教えて頂きました。

キャビンブリーフィング

続いて、CAさんとのブリーフィング
を行いました。
ちなみにCAさんは、
コックピットブリーフィング
と言っているそうです。
立場によって同じブリーフィングですが
名前が違うんですね。

しおりにメモ欄があるので、
私達もメモを取りながら、話を聞く体験を
してみることに。

パイロット自己紹介
Departure Runway:17
飛行予定時間:1h30m
巡航高度:40000ft
ベルトを切る予定の時間:離陸後10分程度
航空機の揺れの情報:
 概ね良好。
 羽田に近づくにつれてTB2,3程度あると思う。
降下開始時間:30分前
※ここまでにカートを収納して着席できるように
Landing Runway:34R
Spot:7番
到着地の天気:
 良好、着陸支障なし
天気概況:
 梅雨前線が日本列島南に停滞しており、
 悪化傾向。
 上空でリファレンス等あれば連絡する。

上記について、凡そ1分強で話されました。
初めてやってみて、体感的にはスピードが速く
メモを完全に取るのは難しかったです。
いつもどんなことを話すのか、
短時間でトピックとなることを
効率的に抑えておくといったことも
必要だなと感じました。

CAさんは一番揺れの事が気になるとのこと。
いつぐらいのタイミングで、
どのくらい続くのか、
カートを出しても大丈夫なのか、
温かいものはやめた方が良いのかなどを
観点にキャプテンに確認するそうです。

キャビンクルーはミーティングで
初対面になる事が多いので
ブリーフィングでしっかり自己紹介し
情報共有する場になっているとのことです。

(※)TBx … JAL 乱気流強度基準
  PIREP(操縦士報告:パイロットによる
  国内航路飛行中における
  特殊な気象現象についての観測報告)  
  等をもとに判断されている。
  SMOOTH (SMTH) … TB0
  LIGHT MINUS (LGTM) … TB1
  LIGHT (LGT) … TB2
  LIGHT PLUS (LGTP) … TB3
  MODERATE (MOD) … TB4
  MODERATE PLUS(MODP) … TB5
  SEVERE (SEV) … TB6
  EXTREME (EXTRM) … TB7
       
  他社はこれとは異なり、同様に
  ICAOの基準
  (Lite,Moderate,Severeの3区分)
  をイメージしやすいように
  独自に細分化定義して使用している。

パイロットさん、CAさんのお仕事を
これらのお話から垣間見ることができました。
貴重なお話を聞かせて頂き
ありがとうございました。
みなさんも、
興味を持って頂けましたでしょうか?

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ありがとうございました。

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