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セガサミーフェニックスと魚谷さんと東城さん



はじめに

プロ麻雀リーグ「Mリーグ」のセガサミーフェニックスが、2名のプロとの契約満了が発表されました。
本当に理由がわからなくて、少しでも納得したいなと思っています。
そこで、事実の整理から、こういうことなんだろうな、って理解ができればいいなあと思い、記します。

オンライン麻雀ゲームとプロ団体

おそらくここから行くのが良いでしょう。
過去より家庭用ゲーム機では、麻雀プロが出演する麻雀ゲームは散発的に発売されていました。
1990年代のことです。

極シリーズ
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/極_(麻雀ゲーム)

しかしエポックな出来事がアーケードゲーム、つまりはゲームセンター向けゲームで起きます。
それがKONAMIの「麻雀格闘倶楽部」でした。
初代は2002年3月に稼働開始しますが、この時はゲームセンターの店舗内対戦ができるというものでした。対戦格闘ゲームのノリながらこれが大きく当たり、設置台数を増やして行きました。
音楽ゲームに続いて、KONAMIやりよったなと。

オンラインで接続して対戦麻雀が遊べることと、日本プロ麻雀連盟公認と銘打ち、出演プロとオンラインで対戦できることをウリとした「麻雀格闘倶楽部2」がサービス開始したのは2003年3月のこと。これがゲームセンターを席捲し始めるわけです。

そんな中、セガも対抗すべく麻雀ゲームに乗り出します。
最初は競馬ゲーム「ダービーオーナーズクラブ」からの改造キットとして「セガ四人打ち麻雀MJ」と銘打って、「麻雀格闘倶楽部」に続けとばかりに2002年10月にスタート。
2003年には「セガネットワーク対戦麻雀MJ2」となり、新しい筐体で広く販売されて行きます。
ここでは日本プロ麻雀協会公認と謳われますが、プロとの対戦にはフィーチャーされておらず、麻雀格闘倶楽部ほどのプロ推し感はありませんでした。
まずはここから、連盟&KONAMI、協会&セガ、の構図が始まります。

MJは2017年より、「セガNET麻雀 MJ Arcade」へのバージョンアップに伴い、日本プロ麻雀協会に加えて、最高位戦日本プロ麻雀協会、麻雀連合、RMUのプロが参戦することとなり、特段のプロ団体とのタッグというよりはユニバーサルな発展を遂げます。
なおこれを以て、日本プロ麻雀協会公認、の表記がなくなりました。
※ややこしいので端折りましたが、麻雀格闘倶楽部もMJも、2013年にスマホアプリ版をリリースしており、ユーザー数はアプリ版の方が大きくなっていきますが、それはまた別のお話。
MJアプリは、2013年のリリース時から、日本プロ麻雀協会公認、はなくなっておりました。

麻雀格闘倶楽部はプロ雀士のフィーチャーが強く、投票選抜戦などのプロをテーマにしたイベントが多数行われることに対して、MJでは参戦プロが月に10-20ゲームほどの参戦をするくらいで、プロをテーマにしたイベントはありませんでした。

麻雀格闘倶楽部への参戦は連盟プロの方々に取ってそれなりに大きいもののようで、参戦を目標にしたいと公言される方もいらっしゃいますし、参戦やイベントの告知も非常に多く見られます。
対してMJにおいては、一部参戦プロではないながらもアツく活動されるプロもいらっしゃいますが、参戦プロのトーンは低く、告知も業務的なものが散見されるくらいのものです。

これらから読み取れるのは、公認や参戦などのプロのお仕事に対して、KONAMIはそれなりの対価を渡しているであろうことです。
団体になのか、プロになのかわかりませんが、これだけのモチベーションを持って参戦してもらうだけのものではあるのでしょう。
そうした協力関係を20年以上に渡って続けているわけで、連盟とKONAMIの関係値は高いものがありそうですし、KONAMIは麻雀業界を長く支援してきてるんですね。

Mリーグの発足

2018年、Mリーグが発足します。
ここでようやく本題に近づきまして、セガサミーフェニックスは、日本プロ麻雀連盟の魚谷侑未、を1位指名します。
麻雀ゲームクラスタの人間は驚くわけです。
セガが!?
MJのセガが、連盟の魚谷さんを指名!?
セガはMJで協会と長いパートナーシップがあって、参戦プロも協会に加えて最高位戦、麻雀連合、RMUなのに、連盟の!?
いやすごいと。
ゲームはゲーム。
MリーグはMリーグ。
なるほど、オーナー企業はセガサミーホールディングスじゃないか。
子会社の1ゲームタイトルの都合ではなく、グループとして野球チームを持っているのと同様の考え方なんだね、と。
KONAMIは麻雀格闘倶楽部を作っている、グループ子会社のコナミアミューズメントがオーナー。
なるほど、スタンスの違いですね、と。

セガサミーフェニックスは、2位に近藤誠一、3位に茅森早香と最高位戦の選手を指名し、団体に拘らないスタンスを示しました。

2019年のドラフトでは日本プロ麻雀連盟の和久津晶を指名。
監督が高畑氏から吉野氏に代わった2021年のドラフトでも日本プロ麻雀連盟の東城りおを指名。
ぶれずに団体のこだわりはなし、女性選手が多いチームとして、オフィシャルサポーター数もリーグ上位の人気チームとしてここまで戦ってきました。

魚谷、東城の契約満了

そして2024年6月。
魚谷侑未、東城りおの契約満了がリリースされました。

理由は、成績なのか?
4年連続レギュラーシーズンをマイナスで終えた魚谷さんはまだわかる。Mリーグ以外での圧倒的な高い成績は置いておこう。
東城さんは2023シーズンこそマイナスも、その前の2シーズンはプラス。
茅森さんは2022と2023続けてのマイナス成績で、通算成績もマイナス。
とすると、単純な成績不振による契約満了ではない。

そうなると、なんだこれは。
今更、MJで活躍できる選手を!みたいな、子会社の1タイトルのために、女流プロとして金字塔とも言える成績を残してきた魚谷さんを契約満了にするわけがない。
それをするなら、初年度も、和久津さんを獲る時も、東城さんを獲る時も。
何度もあった機会を無駄にするわけがない。

セガサミーに大きい人事異動があったのか?
この6月でホールディングスの取締役の交代は予定されているが、外部からの登用ではなく、現取締役も要職に残られるわけで、それまでの管掌のやり方を否定するにしてもここではないでしょう。

結論

ごめんなさい、本当にわからないです。
1番可能性がありそうな、ゲームに活用するんだ!みたいな話なら、最初からそうしているはずで、ここに来てこれまでの歴史を否定する必要がなさすぎます。
セガサミーホールディングスとしてチームを持っている以上、社会人野球のチーム保有やゴルフの冠スポンサーまで手掛けるほど大事にしたいブランドイメージの毀損になるようなことはしないです。

さあ、ここまで書いたのに1mmも核心に近づけなかったこのnoteをどう締めようか。


頑張れ、KONAMI麻雀格闘倶楽部!笑

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