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【EDH】《炎の踊り手、リオーニャ》ドラゴンストーム型 (想定レベル7-8)

概要

統率者2021収録の《炎の踊り手、リオーニャ》のリストを紹介する。ここで紹介するのは《ドラゴンの嵐》をフィーチャーしたタイプだ。

デッキリスト

《炎の踊り手、リオーニャ》


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あなたのターンの戦闘の開始時に、これ以外であなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それのコピーであるトークンX体を生成する。Xは、このターンにあなたが唱えた、インスタントやソーサリーである呪文の数に1を足した値に等しい。それらは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それらを追放する。

条件を満たすことで大量の速攻コピートークンを生む。即死コンボの相方が無数に存在し、どのコンボを採用しないかでデッキビルダーの個性が出る。多種多様な型が存在しうるユニークな統率者だ。

本稿で紹介する《ドラゴンの嵐》型はコンボパーツとして多数のドラゴンを採用し、ドラゴンシナジーと宝物シナジーの二軸でデッキを纏めている。妨害なしのキルターンは2~4程度。赤単の中では最上位クラスの性能だが、レベル9の壁を越えるほどではないのでレベル8と評価する。

1体コピーコンボ


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《戦闘の祝賀者》《港を滅ぼす者》の二種は《リオーニャ》と並べて戦闘できれば無限戦闘により勝利となる。《港を滅ぼす者》は戦闘ダメージを与える必要があるので全方面にブロッカーがいるときは複数体コピーを出す必要がある。とはいえ条件の緩い統率者+1枚コンボはさすがに強力。

他の統率者+1枚コンボ候補に《山賊の頭、伍堂》《カルドーサの鍛冶場主》等があるのだが、当リストでは要求の厳しさ等から不採用としている。

4体コピーコンボ


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スペルを3枚要求して4体コピーで仕留めるグループ。単体コンボとして見た場合には条件が比較的厳しいが、《ドラゴンの嵐》のコンボパーツに単独フィニッシュのオプションが付くのは悪くない。

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《峰の恐怖》を4体コピーする場合
・コピーAが出たことにより、オリジナルとコピーBCDが誘発。5x4=20点。
・コピーBCDも同様に20点20点20点。5点刻みで合計80点をバラ撒く。
・コピーがアタックして5点x4。合計100点。
少し不足だが、即死させずとも生物を全て焼いた状態でタイマンなので概ね勝つ。カウント3なら45点バラ撒きからの15点パンチで一人沈めて更地にする程度、カウント5なら125点バラ撒きからの25点パンチで確殺。


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《ヴァルカスの災い魔》を4体コピーする場合
・コピーAでオリジナルとコピーABCDが誘発。5x5=25点。
・コピーBCDも同様なので、5点刻みで合計100点のバラ撒き。
・コピーのアタックで4点x4。合計116点。
こちらは概ね確殺。カウント3だと48点撒いて12点パンチで1人屠って更地にする程度、カウント5だと180点バラ撒きから20点パンチのオーバーキル。


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《玉座の災い魔》は解説がとても面倒である。廃位というシステムのため、ライフが条件となって追加コンバット回数が分岐するためである。

・廃位アタックが1回もできないときは概ね何も起きない

・廃位アタックが1回だけできるとき

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-- 4体コピーで十分量となる
-- 4体コピーで24点入れながら4回の追加戦闘が発生する
-- 追加戦闘の度に5/5飛行が4体増える
-- 最終的に6/6が4体、5/5が16体で104点の飛行クロックになる
-- 累計128点の飛行アタックとなり、概ね勝つ
-- なお、カウント3だと累計81点となり二人倒すのが限界


・廃位アタックが2回できるとき

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-- 2体コピーで十分である
-- 一人目をコピー2体で殴って12点入れつつ2回の追加戦闘
-- 追加コンバット1では殴らずコピーを溜める
-- 追加コンバット2で二人目を6体でアタック
-- 7x2+6x4=38点入れながら4回の追加戦闘
-- 5/5飛行が8体追加され、合計飛行戦力は78点
-- 累計128点の飛行アタックとなり、概ね勝つ。


・他の全員よりライフが6以上低いとき

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-- 1体コピーで十分である
-- 1~3回目は6点ずつ殴ってライフを維持しながらコピーを溜める
-- 4回目以降全員で殴る。4回目は 7x3+6 = 27点
-- 5回目は 8x3+7+6 = 37点
-- 6回目は 9x3+8+7+6 = 48点
-- 7回目は廃位が乗らず、 9x3+8+7+6+5 = 53点
-- 累計で183点となる。6回目のアタックに廃位が乗らずとも120点は越えるのでボーダーラインはもう少し緩いが、詳細は割愛する。


《ドラゴンの嵐》(戦闘前)


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戦闘を残して《ドラゴンの嵐》を唱えることができた場合、ストーム2で更地から致死量の打点を叩き出すことができる。

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・《ドラゴンの嵐》をストーム2で唱える
・《ヴァルカスの災い魔》をサーチ。1点。
・《ヘルカイトの狩猟者》をサーチ。2点。《リオーニャ》を出す。
・《玉座の災い魔》をサーチ。3点。

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・戦闘開始。《玉座の災い魔》コピーが最低2体出る。5点x2。
・廃位を乗せてアタックが6点x2。12点。追加戦闘が2回。
・追加戦闘で《ヴァルカスの災い魔》をコピー。7点が6回。アタックは20点。
・追加戦闘で《ヴァルカスの災い魔》をコピー。9点が10回。アタックは8点。
・累計は廃位アタック以降で飛行40点+《ヴァルカス》132点。万が一打点不足であれば《ヴァルカス》でなく《玉座の災い魔》を増やすことでさらに打点を稼ぐこともできる。

《峰の恐怖》《ヘルカイトの狩猟者》《玉座の災い魔》から《玉座の災い魔》コピーで追加戦闘を続けるルートもある。こちらは最初に24点廃位調整を入れられるため、全員に激しくライフペイされた場合に選択することがあるかもしれない。

《ドラゴンの嵐》(戦闘後)

《リオーニャ》は暴力的なマナ加速にも使えるため、戦闘後に《ドラゴンの嵐》を唱えたくなるケースがかなり存在する。こちらは考えることが多い。

最低限のストーム2での動きは以下の通り。
-《峰の恐怖》サーチ
-《ヴァルカスの災い魔》サーチ。4点2点。
-《山背骨のドラゴン》サーチ。7点3点から16枚のドロー。

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余剰のストームがあれば《多欲なドラゴン》と《黄金架のドラゴン》でマナを稼ぎながら《山背骨のドラゴン》のドロー枚数を増やすことが可能だ。ストーム4で4マナ確保しながら32枚ドローとなり、概ね完走が確定する。

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追加のドラゴンを採用して《ドラゴンの嵐》で即勝利に持ち込む方針もありそうだが、このリストでは大量ドローをするに留めている。ストーム4から追加戦闘にアクセスできる確率だけでも9割程度はあるので、即勝利に昇華するための専用パーツは不要と判断した。

大量にドローして狙うのは以下のどちらか。

・《今を生きる》《大群の怒り》による追加戦闘
-- 《峰の恐怖》か《ヴァルカスの災い魔》を増やして勝利する

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・《雲石の工芸品》と《波止場の恐喝者》による無限ループ
-- 《峰の恐怖》がいるので《波止場の恐喝者》を無限出し入れできれば勝利

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《雲石の工芸品》

《波止場の恐喝者》と軽いクリーチャーで往復して無限マナ、《峰の恐怖》か《ヴァルカスの災い魔》を合わせて無限ダメージとなるコンボ。

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《雲石の工芸品》とドラゴンに《厚顔の無法者、マグダ》でアクセスでき、《マグダ》と《波止場の恐喝者》に《帝国の徴募兵》でアクセスできる。《リオーニャ》で《帝国の徴募兵》を増やすと全て揃う。そのままだと余程でなければ宝物が足りないが、追加戦闘で《波止場の恐喝者》を増やせば概ね十分な宝物を稼げるため悪くない選択肢となりうる。特に《大群の怒り》は《帝国の徴募兵》コピーによる余剰サーチをピッチコストに充てられるので使い勝手が良い。

・《帝国の徴募兵》で《波止場の恐喝者》をサーチからキャスト
・通常戦闘分の《リオーニャ》で《帝国の徴募兵》から《マグダ》サーチ
・追加戦闘を得る
・追加戦闘分の《リオーニャ》で《波止場の恐喝者》をコピー
・第三メイン《マグダ》で《雲石の工芸品》《峰の恐怖》をサーチ
・《峰の恐怖》で《雲石の工芸品》が誘発、《波止場の恐喝者》を戻す
・《波止場の恐喝者》をキャスト、《雲石の工芸品》で《マグダ》を戻す
・《マグダ》をキャスト、《雲石の工芸品》で《波止場の恐喝者》を戻す
・《波止場の恐喝者》で宝物4以上出るなら無限ループ
・1ループ毎に《峰の恐怖》が誘発するので無限ダメージで勝利する

《ゴブリンの技師》

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《リオーニャ》で速攻《技師》を生成することで《雲石の工芸品》コンボにスムーズに繋げることができる。《ゴブリンの女看守》コピーで《波止場の恐喝者》と一緒にサーチして追加戦闘で仕掛ける動きは実戦的。

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・《ゴブリンの女看守》を《リオーニャ》でコピー、《波止場の恐喝者》《ゴブリンの技師》をサーチ
・追加戦闘を得る
・追加戦闘で《ゴブリンの技師》をコピーして《雲石の工芸品》《呪われた鏡》をサーチ
・コピー《技師》2体起動で《雲石の工芸品》《呪われた鏡》の順に戦場に出す
・《呪われた鏡》を《波止場の恐喝者》コピーで出し、《雲石の工芸品》の誘発で《波止場の恐喝者》を回収
・《雲石の工芸品》《波止場の恐喝者》《呪われた鏡》でループして無限宝物(条件: 《波止場の恐喝者》宝物3以上)
・《呪われた鏡》を《技師》のコピーに変えて《空中走査器》をサーチ
・《呪われた鏡》を出し入れして速攻《技師》を無限起動、《空中走査器》を墓地と戦場を往復させて無限ドロー
・《峰の恐怖》等にアクセスして無限ダメージを与えて勝利


《白熱の熟達》


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ストリクスヘイヴンからの新顔。要求マナはとんでもないが一枚で勝ちうる赤単希望の星である。

・《リオーニャ》でマナを増やして戦闘後に《白熱の熟達》
・サーチは《ドラゴンの嵐》《炎の中の過去》《今を生きる》
・《今を生きる》で追加コンバットを発生させてさらにマナを稼ぐ
・増やしたマナで《炎の中の過去》から《ドラゴンの嵐》
・大量ドローから《大群の怒り》《雲石の工芸品》に繋ぐ

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17マナあれば追加戦闘を温存して《煮えたぎる歌》《炎の中の過去》《ドラゴンの嵐》でも仕掛けられる。《波止場の恐喝者》を増やすときと、大量コピーから《ニクスの祭殿、ニクソス》を起動するときは17マナもありうるので心の隅に留めておくと良い。

《死の国からの脱出》

《Wheel of Fortune》と《ライオンの瞳のダイアモンド》を採用している都合上《死の国からの脱出》でループするパターンが存在する。手札を循環させ、上記のどれかでフィニッシュすることとなる。全方位に妨害を供給してしまうので事前の《防御の光網》はほぼ必須。

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《防御の光網》まで含めると4枚コンボなのだが、《脱出》が着地すると成立する機会がそれなりにあるので紹介した。《ジェスカの意志》や《戦いの賛歌》あるいは追加戦闘でマナを増やす派生パターンがあり、《ギャンブル》《白熱の熟達》の受け入れもあって案外馬鹿にならない選択肢となる。

ゲームプラン

統率者の顔ぶれを見て、速攻をかけるのかゆっくり機を待つのかを考えて初手をキープしたい。速攻をかけるなら爆発的にマナの出る手を、まったりするならばじっくり土地を伸ばせる手を探す。

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《波止場の恐喝者》か《背信のオーガ》があれば仕掛けに十分なマナを確保できるので、頑張ってマナファクトを並べてヘイトを稼ぐ必要はあまりない。単発ドローで手札を整えながら仕掛ける機を待つのが基本となる。

このデッキのコンボは単体除去で止まるものばかりなので、ロングゲームで妨害を越えて勝つには一工夫必要である。《ドラゴンの嵐》からの大量アドバンテージでごり押しする、《死の国からの脱出》などで多重の仕掛けにしてごり押す、《防御の光網》からごり押すなどが選択肢。

ドラゴン軍団はお身体が大きいので素殴りで圧をかける選択肢も重要となってくる。幸いにしてコンボルートは過剰なほど搭載されているのでパーツを多少粗末に投げつけても概ね問題はないはずだ。

結び

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《炎の踊り手、リオーニャ》のドラゴンストームタイプを解説した。爆発力に特化したデッキでありながら静かに力を溜めることもそれなりにでき、いつ仕掛けるかの駆け引きがとても楽しいデッキとなっている。

《波止場の恐喝者》複数コピーからの《白熱の熟達》→《炎の中の過去》→《ドラゴンの嵐》という豪快すぎる動きはなかなか他では実現できない。情熱的にドラゴンを並べたい日には、是非とも試してみてほしい。

追記(5/17)

ドラゴンの嵐(戦闘前)の項目に誤りがあったので内容を修正しました。ストーム分は唱えていないので《リオーニャ》のトークンを増やしません。

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