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【EDH】《エインジー・ファルケンラス》没カード考察 - 《ゴブリンの太守スクイー》

概要

採用しようか検討して最終的にボツになったカードについての考察コーナー。今回は往年の名カード《ゴブリンの太守スクイー》について考察する。

《ゴブリンの太守スクイー》

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戦場に出る気のない伝説のゴブリン。自分のアップキープに墓地から手札に戻る能力を持っており、古今東西あらゆる手札コストに充てられてきた。今回は《エインジー・ファルケンラス》との相性について考察する。

採用動機

軽いリソースカードとして。墓地からタダで手札に帰ってくる《スクイー》をコストに《エインジー》を起動すれば手札が毎ターン1枚増えるというロジックだ。《納墓》や《ギャンブル》で気軽にサーチでき、ロングゲームでのリソース担当として採用を検討できそうに見える。

疑惑のマナフラッド

数ゲームテストしてみて気づく。たしかに手札の枚数は増えているのだが、妙にマナフラッドする。有効牌が増えている感覚がない。元々《エインジー》はマナフラッドするデッキだが、数ゲーム連続して8マナデーモン素出しまでマナが伸びていくとさすがに違和感を覚える。ここで少し真面目に考察を入れてみることにした。

通常運用との差異

まず、《スクイー》を抱えているときに手札が増えるロジックを追う。

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1. 上家エンドに《エインジー》起動で《スクイー》を捨てる。
2. 《エインジー》で1枚引く。
3. アップキープに《スクイー》が誘発して手札に戻る。(手札+1)

では、《スクイー》不在のときはどのような動きをしていただろうか?

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1. 上家エンドに《エインジー》起動で1枚捨てる。
2. 《エインジー》で1枚引く。
3. アップキープに《スクイー》はいない。(手札+0)

ここで気づく。山札から手札に入ってくるカードに違いはない。リソース差となっているのは通常時捨てるはずだったカードである。

《エインジー》は実質土地比率が非常に高いデッキで、不要牌として捨てられるのは概ね土地である。《スクイー》がしていた「毎ターン手札を1枚増やす」だが、実際には「不要牌の代わりに墓地に行き、自力で帰ってくる」効果である。増えた手札の正体はこれまで捨てていた土地だったのだ。マナフラッドの謎は解けた。

評価

《エインジー・ファルケンラス》で使用する《ゴブリンの太守スクイー》は毎ターン1枚手札を供給するが、山札からのドローを加速する効果はない。あくまで捨て札の代替となるだけであり、言い換えるなら手札の一番弱いカードを捨てずに取っておく、もっと言えば土地を捨てずにキープするカードであると認識するべきだろう。

《エインジー》は元々マナフラッドしやすく、毎ターン土地を伸ばすことにそれほど苦労しない。加えて2~4マナの即死が豊富であり、高マナ域まで伸ばすことがそれほど魅力的ではない。《スクイー》は優先して採用するカードではないと結論できそうだ。

土地を伸ばす必要がある場合、または手札に貯まった土地や手札枚数をキーにしたなんらかのギミックを使用したい場合などに《スクイー》採用が考えられる。現状では《エインジー》に求められる要素ではないが、将来的な選択肢の一つとしては覚えておきたい。

結び

思考整理を兼ねて没カード落選理由のコーナーをやってみた。なにかしらアウトプットしたい欲求だけあってネタがないときなどに不定期に更新するかもしれない。

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