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【EDH】《歓楽の神、ゼナゴス》(想定レベル5-6)
概要
レベル5-6想定の《歓楽の神、ゼナゴス》のデッキを紹介する。マナ加速して《ゼナゴス》を置き、大きい生物で殴る。巨大生物で殴って勝ちたいという小学生の欲望を詰め込んだデッキ。
デッキリスト
《歓楽の神、ゼナゴス》
テーロスが生んだ赤緑の神。テーロス小神共通ギミックをもち、破壊不能と「赤と緑への信心が7未満のとき生物でない」という性質を持つ。
「あなたのターン中の戦闘の開始時に、あなたがコントロールする他のクリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで速攻を得るとともに+X/+Xの修整を受ける。Xはそのクリーチャーのパワーである。」という戦闘開始時誘発を主軸にしてデッキを組み立てる。ざっくり言うと他一体への「速攻付与」「パワー2倍」だ。
ゲームプラン
第一ターンに1マナ以下の加速、第二ターンに3マナ以下の加速、第三ターンに《ゼナゴス》のキャストを行うことを目指す。第四ターンからは御祭だ。
4ターン以降のコンバットでのやりとりを楽しむレベル帯での運用を想定している。始動ターン/キルターンの遅さ、インスタントでの干渉の弱さからしてレベル7-8卓では厳しい。レベル5-6相当であると判断する。
マナ加速
採用しているマナ加速について解説する。これらを合わせて3ターン目に《ゼナゴス》が着地するハンドをマリガンで探しに行く。
《古の墳墓》とそれにアクセスする《輪作》、《緑の太陽の頂点》X=0から《ドライアドの東屋》をサーチする動きまで含めて1マナ以下が14枚。継続してマナを伸ばせるもの、アドバンテージ損失のないものを厳選している。
《ゼナゴス》を出した後6マナ以上の主戦力を唱えなければならないため、《宝石の睡蓮》《魔力の櫃》など使いきりのマナ加速は戦略にマッチしない。《輪作》はアドバンテージを損失するがその他の役割が多いので例外としている。
3マナ以下のマナ加速としてカウントできるものは13枚。《森の占術》は《古の墳墓》をサーチすると3ターン目《ゼナゴス》に貢献する。2マナの土地加速はアンタップインに厳選し中盤以降引いたときのテンポを良くしている。3マナ加速に生物を多めに採用することで《異界の進化》《自然の秩序》を使いやすくしている。
除去
それは 除去と言うには あまりにも大きすぎた
大きく ぶ厚く 重く そして 大雑把すぎた
それは 正に 鉄塊だった
戦場に出たとき、殴ったとき、プレイヤーにダメージを与えたときに除去を飛ばす大雑把な巨大生物達。下準備に3ターンもかけているので4ターン目のアクションには盤面を切り返す力強さが求められる。《栄光をもたらすもの》だけ比較的おとなしいが、これは3マナ生物《異界の進化》から出てくる除去枠として柔軟性を上げる目的で投入されている。
もちろん、これらの雑な巨体はそれ自体が一つの脅威だ。当然ながら除去をよく誘うので、除去が想定される時の運用には注意が必要である。
サーチ
大雑把な動きしかしないこのデッキに最低限の柔軟性を与えるサーチ呪文は非常に重要だ。マナ加速を、除去を、アドバンテージ源を、そして特大打点をサーチして必要なアクションを実行する。
《森林の怒声吠え》から《激情の共感者》に繋いで本命を探す動きは必修。とりあえず打点12で圧をかけながら次弾を装填する動きは強く、除去が飛んできそうなときの様子見として非常に優秀。すぐに欲しいものがないときは《ムラーサの緑守り》でさらなる後続を確保しておくと良い。
《自然の秩序》→《森林の怒声吠え》→《永遠の証人》→《自然の秩序》回収の次弾装填パターンもある。これも《ムラーサの緑守り》に繋ぐことでさらにリソースを確保できるので覚えておきたい動き。
フィニッシュ手段
一枚で勝つ呪文として知られている《歯と爪》だが、このデッキでは単体で腐るコンボパーツの類を排しているので撃っても勝てるとは限らない。もちろんそれなりのリターンは用意してある。
《アクームの怒り、モラウグ》と《野生の魂、アシャヤ》を同時に出すことで2回の追加攻撃が得られる。この後生物を展開すればさらに追加攻撃が得られ、五回六回と殴りかかることも夢ではない。戦闘の度に《ゼナゴス》が誘発するので、とても頭の悪そうな打点で殴りかかることができるだろう。アンタップは追加戦闘の開始時なので、とくに理由がなければ第二メインで仕掛けると良い。
この《モラウグ》による複数回の追加コンバットがこのデッキの最大打点となっている。これを狙った必殺技がこの2枚。
《カマールのドルイド的誓約》はお世辞にも強いカードとはいい難いが、それでも《モラウグ》を捲ればとんでもない回数の追加コンバットが発生して勝つので採用している。デッキ内の伝説生物のうちマナクリ以外の当たり枠は8枚だ。可能ならばX=10を越える大きな値でトライしたい。なおキャストするために伝説の生物を要求されるので《ゼナゴス》の信心が不足しているときは注意が必要だ。
妨害
上記の必殺技を通すために最低限の対カウンターを仕込んでいる。嗜み。
その他採用生物
リソース補充要因。3マナ《異界の進化》から出てくるのが偉い。「これはジャブ」などと言いながら8/6で元気に殴っている姿を良く見かける。
リソース補充要因。3マナ《異界の進化》から出てくるのが偉い。大体ドローを選択する。「とりあえず12点」は許容しがたく除去をかなり誘うので殴り先の選択は慎重に。
なぜか旧枠を獲得したイクサラン産の4連ガチャ。デッキ内に核爆弾を仕込んでいる心当たりのある人から親の仇のように除去される運命にある。
大量ドロードラゴン。これを通すことを軸にゲームを組み立てたい。
大半のデッキに強烈に制約をかけるグルールの長。当然のごとく鬼のように除去が飛んでくるので、使用するタイミングには慎重にならねばならない。
若き日のアタルカ。《ゼナゴス》と組んで自身が殴れば24打点。飛行トランプルの2段攻撃で非常に止めにくい。もちろん除去を吸うので以下略。
廃位で2回殴れるドラゴン。一段目が11点、二段目が22点かもう一度廃位して23点。追加の土地などサポートを必要とする《モラウグ》と違い、自身で33打点を稼ぐためそれなりに出番がある。飛行も偉い。もちろん以下略。
結び
統率者の豪快な能力を存分に活かし、豪快なゲーム展開が可能なリストに仕上げている。とても派手に動くので高速卓に紛れ込まない限りは空気になることはないはずだ。
文中で何度も触れているが、派手な生物が暴れるので除去を吸いこむ展開になりがちである。展開順と殴り先、そしてサーチでゲーム展開をコントロールしていく必要がある。この手のデッキである程度勝つのはコンボデッキよりもよほど難易度が高い。
巨大生物で殴って勝つという原初の欲求を体現したリストになっているが、EDH初心者でも勝ちやすいリストとは言い難いかもしれない。勝っても負けても波乱のあるゲームを楽しめることは間違いがないので、そういう意味では自信を持って推せるリストになっている。速攻巨大生物の二桁打点パンチを気軽に繰り出したい日には是非使ってみてほしい。
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