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【PiEDH】マナベース考察【パイオニアEDH】
パイオニアEDHのデッキを組む際に考えたことを言語化してみます。今回はマナ基盤のお話です。
前提条件1 - ゲームレンジ
パイオニアEDHで早期決着が絶対にないとは言わないが、概ね6-8ターンがゲームの焦点になりやすい。もしかしたら筆者の知らない高速卓が存在するかもしれないが、今回は6-8ターンに大勢が決するくらいのゲームレンジを想定して以降の議論を進める。
前提条件2 - 要求マナ
決定打となる大技は概ね7マナ以降なので、今回は7マナを一つの閾値として扱う。もっと大振りに動くデッキはさらにマナ基盤に気を使う必要があるし、コンパクトに動くデッキはマナ基盤を絞る余裕が生まれる。
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議論1 - 7ターン目7マナの要求値
簡単のため6-8ターンの間を取って7ターン目の議論をする。
7ターン目に7マナを出そうとすると、初手7枚ナチュラルドロー7枚の合計14枚のうち7枚からマナが出る必要がある。安直に考えるとデッキの50%くらいが土地+マナ関連カードになっていれば良さそうに思われる。
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確率を出しておくと、99枚デッキに50枚入れたカードを14枚中7枚以上引くのは6割強、7/15なら7割強、7/16なら約8割となる。
53枚まで増やせば7/14が7割強、7/15が約8割になる。
結論1: 7ターン目7マナ出したいならマナソース53枚以上が無難。追加ドローするか、多少遅れても良い場合は少し絞っても良い。
議論2 - マナ加速の要求値
○ターン目に×マナ出す動きを安定して行うためにどれくらいマナ加速が必要か、指標を出しておく。
議論2-1 3T4マナ
統率者が4マナで最速着地を狙いたい場合などがこれに該当する。
最低ラインがマナ加速8枚で、5枚キープまで4回マリガンすれば9割ヒット。10枚だと6枚キープまでに9割ヒット。フリーマリガンで9割ヒットするには15枚が必要になる。
結論2: マリガンでマナ加速を探す場合、6枚キープ許容なら10枚。7枚キープしたければ15枚。
緑のマナ生物なしでは基本的には達成不可能だが、使い捨てマナ加速まで含めれば赤と無色で10枚以上は確保できる。統率者の最速着地が重要であれば一考の余地はある。
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議論2-2 4T5マナ
統率者が5マナで最速着地を狙いたい場合などがこれに該当する。必要枚数は前項と同じで6枚キープ許容なら10枚。7枚キープしたければ15枚。3マナのマナ加速は豊富にあり、《マナリス》亜種を全色で必要枚数を揃えることが可能。緑であればさらに《耕作》などの優秀な土地加速が選択肢となる。
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議論2-3 4T6マナ
2-3ターンで両方加速して4ターン目に6マナアクションを行うケース。8割くらい安定させるためには2マナと3-4マナで合計30枚程度枠を割く必要がある。少し妥協して2マナ15枚3-4マナ10枚で7割強。土地35で構成した場合、マナソースだけで60枚となる。4枚目の土地が置けるか少し不安な枚数だが、3-4マナで土地2枚分になるアクションも多いので概ね大丈夫。
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結論3: 4ターン目6マナのためには2マナ加速15枚、3-4マナ加速10枚、土地35枚が目安。
議論3 - マナ加速手段の比較
大雑把に「生物」「アーティファクト」「宝物」「土地」の4種類の加速手段がある。ここではメリット・デメリットを簡単に比較しておく。
議論3-1 生物による加速
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メリット: 軽い。3ターン目4マナが必要ならば他にほぼ選択肢がない。
デメリット: 非緑では枚数が足りない。全体除去で壊滅的被害を受ける。
議論3-2 アーティファクトによる加速
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メリット: 色を問わず使える。生物全破壊を耐える。
デメリット: 重い。《サイクロンの裂け目》などで干渉されうる。干渉された場合、重いためテンポロスが辛い。
議論3-3 宝物などによる一時的加速
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メリット: 軽い。瞬発力ならマナクリーチャー以上。
デメリット: 確実にアドバンテージを損失する。
議論3-4 土地による加速
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メリット: ほぼ触られることがない。アドを取る強カードが複数ある。
デメリット: 非緑では使用できない。生物加速よりは遅い。
議論4 - マナ加速しない選択肢
パイオニアEDHでは通常EDHと違いマナ加速が弱い。そのため色やアーキタイプ次第でマナ加速をしないという選択肢が生まれる。
ケース4-1 全体除去マシマシのコントロール
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マナ加速パーマネントを採用しないことによって、土地以外の全てを無に帰すクレイジーなリセット呪文を最大効率で運用。リソース差をつけて悠々と勝利するアーキタイプが考えられる。
このようなアーキタイプの場合、土地を40-45と多めに採用してドロースペルでリソースを伸ばすのが安定択となる。
ケース4-2 序盤から能動的に動くデッキ
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統率者を絡めて序盤から動く場合、マナ加速以外の行動を優先するケースがある。サーチを連打してコンボを狙う、妨害生物を立てて抑え込みを狙う、条件を満たし強力に展開する、など。この手の統率者はそもそも7マナ到達が必要ないことも多く、ゲームプランに合わせて独自でマナベースを考える必要がある。
議論5 - 特殊なマナ加速
統率者の特性次第ではこれまでの議論が役に立たなくなることもある。ここでは2つだけ例示する。
ケース5-1 《バネ葉の太鼓》
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マナコストが軽くタップして問題ない統率者の場合、《バネ葉の太鼓》やその亜種がマナ加速として有効になる。緑含みだと同様の能力を持つクリーチャーが4体もいるので1マナからのマナ加速をゲームプランに組み込むことが可能となってくる。
ケース5-2 統率者限定の加速手段
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ウィザード、人間、アーティファクトなど軽く数を揃えやすいパーマネントで加速できる統率者は独自のマナベースを構成することになる。統率者がド急所になるリスクと引き換えに序盤から強力な展開を可能とする。
サンプルマナベース
以上の考察を満たすようなマナベースを条件別に仮組してみた。
例1 - 3T4マナ《創造の座、オムナス》
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例2 - 4T6マナ《墓場波、ムルドローサ》
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例3 - 《バネ葉》使用例《眷者の神童、キナン》
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例4 - 変則マナベース《乱動追い、カーザ》
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例5 - 加速なし《都市国家の神、エファラ》
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結び
パイオニアEDH用のマナベースについて考えたことをアウトプットしてみました。超重量級のフィニッシュを放つために必要なマナベースの目安を提示できたのではないかと思います。同じくパイオニアEDHを組もうとしている誰かの参考になったら幸いです。
追記
2023/11/19 - 『イクサラン:失われし洞窟』までの追加分に対応して画像・サンプルリストを更新しました。
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