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【EDH】《エインジー・ファルケンラス》マッドネス33枚型 ~MH2

概要

モダンホライゾン2対応の《エインジー・ファルケンラス》のリストを紹介する。調整コンセプト、新規ギミックについても解説する。

デッキリスト

更新点

OUT

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IN

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コンセプト

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2ターン目に《エインジー》を展開し、マッドネスカードでボード優位を取ることを目標としてゲームを展開する。マッドネス由来で生物を除去しつつライフに圧を与え、コンボの差し合いで優位を取る。

妨害が厚く、2ターン目に無策で仕掛けると返り討ちに合う環境を想定している。先の先で仕掛ける展開には特化せず、3ターン目を目安にコンボ始動の確率を担保して仕掛ける機会を逃さないようにする。ロングゲームになったときに仕掛けを多重にして多少の妨害は越えられるようにする。

マナベース

前回の議論と同じく、エインジーを2ターン目に唱えるために土地27と初手アクション換算15が必要で、マナソース36枚と1マナサーチ3枚までが確定。

今回は色事故リスクを取ってロングゲームで効く無色土地を採用している。《爆発域》は妨害置物を消すために、《出現領域》は瞬速でコンボを差し込んだり統率者不在から無理矢理決めるために使用する。

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マッドネス - 33枚

《エインジー》の特色であるマッドネスの枚数は各種墓地参照を活かせる程度に限界まで絞る。これも前回議論した内容。

内訳を確認する。スペルは除去が9枚、生物回収が1枚、コンボ用が2枚、ハンデスが1枚で合計13枚。

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生物マッドネスの枠は20枚。黒を全て採用し、残りのうち邪魔な能力を持つものとレシオが悪いものから不採用とした。

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ターン3ルール

3ターン目には能動的に即死を仕掛けられるようにしたいので、コンボへのアクセスを重視した構成となっている。リアニメイトをゴールとして《ネクロポーテンス》《死の国からの脱出》から1枚で揃うように構築した。

3ターン目ぶっぱの確率はリアニメイトが6割強、《ネクロポーテンス》とBBBBが揃う確率は7割弱となっている。どちらかで仕掛けられる確率は8割を越える。コンボスピード特化型と比べて一回り遅くはなるが、それなりのスピードを維持している。

妨害手段

《エインジー》はマッドネスでデッキを回すので、手札に貯まりやすい妨害の枚数は慎重になる必要がある。マッドネス33枚構築で妨害7枚は3ターン目に1枚引く確率が74.5%、2枚引く確率が34.5%、3枚引く確率が9.6%だ。7枚はかなり防御に寄せた枚数で、これ以上取ると3枚以上手札に貯まって動きにくくなるケースがかなり増えてくる。

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対カウンター3種。《紅蓮破》と《赤霊破》が《船殻破り》に当たることも加味するとこの枠は譲らないのが無難。

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《ダウスィーの虚空歩き》の登場でまたしてもマスト対処生物が増えた。マッドネス除去が1枚増えたとはいえ絶対に討ち漏らせないことを考慮して追加の生物除去を採用することとした。1枚選ぶなら効率最強の《致命的なはしゃぎ回り》がベストだろう。

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置物除去を1枚だけ採用するなら何か、という頭の痛い問題。《安らかなる眠り》や《耳の痛い静寂》など致命的なエンチャントに対処したいので《混沌のねじれ》にしている。割り切るなら《削剥》もありえる。

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《エインジー》は無理なくマナを構えて動くので《敵対工作員》をとても強く使える。強欲に汎用サーチを狙うのが基本となるが、余程相手がうっかりしていなければインスタントサーチで振り込んではくれない。《直観》が予想されるジェスカイカラー相手などはさっさと置いて動きを縛る方が良いこともあるため、高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対応したい。

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《ダウスィーの虚空歩き》は使われて辛いが、使うと強い。幸いにして《エインジー》との相性は良く、使われるデメリットよりも使うメリットが上回る。《宝石の洞窟》などからスタートした際の初動2マナアクションとしては最上級だし、3ターン目以降に設置する際も余剰マナを残しやすい。豊富な生物除去にマッドネス由来の生物回収、必要ならばリアニメイトも加えて《虚空歩き》マウントを取っていきたい。

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新規ギミック

統率者レジェンズ以降紹介するタイミングがなかったのでここで紹介しておく。初手1マナチューターから《魔力の墓所》ではなく《宝石の睡蓮》をサーチすることで2ターン目に1マナ浮かせて《エインジー》を唱えられる。2ターン目がクライマックスになりそうな速度卓やクリプトダメージが無視できないロングゲームが想定されるときに有効。除去を《エインジー》に撃たれそうな日は素直に《魔力の墓所》にする方が良い。

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《ダウスィーの虚空歩き》+《浅すぎる墓穴》により、瞬速でスペル使用権を行使することが可能。《浅すぎる墓穴》の制約により狙うのは容易ではないが、カラーパイを越えた一手はゲームの勝敗に関わることもある。

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待望のマッドネス共鳴者《地獄の雑種犬》。設置に一手必要だが、クリンナップ以外でのループが容易になった。変則的なタイミングで設置するときは《Burnt Offering》か《忌むべき者の歌》とセットで運用することが多い。

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便利枠の《革命主義者》。雑にエンドに出てアドを取るだけでも強いが、リアニメイト呪文でサーチや《葬送の影》を拾うとゲームエンド級の仕事をする。《穢れた血、ラザケシュ》と並ぶとリアニループして大体勝ち。《世界喰らいのドラゴン》と組むと無限にスペルを拾ってフィニッシュ役になる。

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考察中の枠について

議論の余地のありそうな枠について現時点での考察を提示する。

《無限に廻るもの、ウラモグ》は可能ならば排除したい枠の一つ。現状で《ウラモグ》が担っている役割は「大量ドローループの終着点」「単発墓地追放の回避」「怒りのハードキャスト」の3点。ハードキャストはともかく、他2点は替えが効かないので現状仕方なく採用している。

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《Burnt Offering》は優秀なマナ加速だがクセが強く使いにくいところも目立つ。インスタントタイミングで赤マナを供給する特性がかなり優秀なため、競合するマナ加速から枠を奪っての採用となっている。《台所のインプ》が好相性で、使い勝手がかなり改善された。

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《対称な対応》を暫く使っているが、戦犯になることもかなり多い問題児。最近は自分より速いオールインに遭遇する機会が増え、受けデッキに塩を送って速度差を誤魔化すケースにかなり価値が出てきている。1ターン目に情報量が少ない状態で使うのは運要素が強くて嫌なのだが、何もしないより勝率が高くなるならやるべきだと割り切っている。

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《汚れた契約》はサーチとしては使いにくさも目立つが、《タッサの神託者》逆用コンボを考慮して1枠使う価値があると判断している。リスクが高く限界まで手札に抱えがちで、《Demonic Consultation》も採用して2枠にすると手札を圧迫しすぎるため現在は1枠で運用している。

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結び

モダンホライゾン2から新規マッドネスと《ダウスィーの虚空歩き》を得て《エインジー・ファルケンラス》は一回り強化された。軽い妨害生物の追加を得て《エインジー》自体の防御力が上がったことに加え、得意分野の生物除去が重要度を増して相対的に戦いやすい環境になりつつある。

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課題は最近リストが一層洗練されてきたオールインデッキに相対したときの立ち回り。生物除去の効かないコンボにはどうしても不利で、現状は青い同卓者の働きに期待しつつ最速《敵対工作員》を狙うくらいしかやることがない。もしもオールインジェネラルがさらに流行るようであれば、ある程度速度に寄せた構築が要求されるのかもしれない。

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今回紹介したリストは3ターン目の攻防に焦点を当てて柔軟にプランを選択することを意識して調整した。より尖った構築も色々と考えられるので、《エインジー》の使い手の皆様は好みと環境に合わせてベストの構築を模索してみてほしい。

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