スペイン高速鉄道(レンフェ)に乗ろう

私は乗った。
これはその悪戦苦闘の記録をもとに、過去の自分に紹介するつもりで書いたレンフェ予約→乗車ハウツー補足記事である。

レンフェ予約→乗車ハウツー記事は既に多くの参考に値するウェブページが設けられており、文中でもいくつか紹介した。
それら先人の知恵よりなるウェブページをもとに、さらに必要があればこの補足情報を参照して、より良い旅行の一助となれば幸いである。
なお情報はすべて2020年2月時点のものであり、書き手が旅行についてズブの運だけ素人のため、その正確性を厳密には保証しかねる。あくまで一例として、気楽に見てほしい。

スペイン高速鉄道(レンフェ)って?

スペインを走る高速鉄道のことだ。renfe(レンフェ)という。スペインの国鉄だ。
スペインには見所が散らばっているので、二都市以上に滞在するお友達は、きっとこれを使うと便利だと思う。
乗り心地は座席が広々して快適な新幹線に近い。一等車だと機内食のような食事も出るらしい。
私は二等車キャンセル不可限界割引切符での移動だったが、それでも快適新幹線の乗り心地だった。ヨーロッパの鉄道って座席が広々してるんですよね、みんな大柄だからかな。

レンフェのチケットを買おう

インターネット先人によるとレンフェのチケットは現地購入も可能らしいが、機械を使う場合はPay Wave(非接触型のクレカ 機械の中に挿入せずにSuicaとかPASMOとかICOCAみたいにして使う)のクレジットカードしか使えないらしい。
現金か差し込むクレジットカードを使って支払いたい場合は、窓口に行くことになるが、聞くところによるとわりと常に混雑しているらしい。
私は二月にスペインに行き、事前にネット予約をしていたが色々あってそれをキャンセルした上フィゲラス・ヴィラファント(FIGUERES VILAFANT)駅の窓口でチケットを購入することになったが、5分ぐらい並んだ。
いや、並んだというか、前の人と係員の対応とも口論ともつかないそれが終わるのを待っていた。乗客が少ないシーズンは当然窓口対応の係員も少ないのだ。
なので予定が決まっている場合、別にわざわざネットで買わない理由はないかなと思う。

以下ではインターネット予約の方法を紹介する。
インターネット予約にあたって参考にした先人の知恵リンクは次の通りだ。

「スペイン鉄道『RENFE』の予約方法。予約はいつから?変更キャンセルは?」―急がば回れ!(最終確認日2020年2月25日)
「AVE」―フォートラベル(最終確認日2020年2月25日)

インターネットでレンフェのチケットを購入するにはいくつかサイトがあるらしい。私は
①レンフェ公式サイト
②レイルヨーロッパ
③スペインレール(レンフェ公式代理店)
のサイトを見て、結局①と③を使って予約をした。

ちなみに、①以外の方法で予約した場合、チケットの変更・キャンセルは、予約したサイトから行う必要がある。③で買ったら③のサイトからチケットの変更・キャンセルをする必要があるし、たぶん②で買っても同じことだと思う。
これについては窓口でも対応してくれないので、私はもっと注意すべきだった。pdfで送られてきたチケットにその旨が記載してあるらしいのだが、まぁスペイン語なので普通に読めなかったのだ。

というか、もしかすると①含め、オンラインで発券したチケットの変更・キャンセルは、原則オンラインでしか行えないのか? この辺についてはよくわからない。きっとインターネットのどこか別のサイトで解説してあるだろう。

各サイトでのチケット購入の方法の説明に移る。
といっても詳細なチケット購入の方法は、先述の先人サイトでされているので、ここでは簡単な説明と個人的な注意点だけを記載する。

①レンフェ公式サイト
https://www.renfe.com/
レンフェ公式サイト。どうにも日本のクレジットカードとは相性が悪いらしいが、タイミングによっては「よく跳ねられる」と評判の楽天カード(後述)でも普通に決済出来たので、クレカについても詳しくなければスペイン語の造詣もない私からすると、一種の運試しサイトである。
また、私が試した時は一時期内部エラーでチケット購入不可の状況にあったが、三日後再戦したら何事もなかったかのように購入できた。
先人サイトに紹介してあるように、チケット購入前には「キャンセル・変更可能/不可」などチケットの規定を見られるが、この規定を私はチケット購入後にどこで確認できるかわからず最後まで不明瞭なまま生きていたので、購入時点でメモしておくとより安心して旅行に望めたと思う。

先人サイトでも述べられているように、このサイトには英語表記がある。以下の赤丸で囲まれた"Welcome"をクリック、あるいはタッチすると、英語表記に切り替わる。


無茶を言うな。

私は先述のフィゲラスでチケット変更を試みたとき、はじめてこれに気が付いた。しかも代理店で購入したチケットなので、結局レンフェのサイトじゃどうしようもなかった。ダブルの無駄足である。私の手間を超えて行ってみんなはスマートに生きていってほしい。
あとこの英語表記はリンクを踏んだりして次のページへ移行したり、ウェブページを更新するごとに解除される。そのたびにWelcomeを押して英語表記にしていく必要がある。
しかし調べている内に、何でもレンフェのサイトで英語表記にするとバグが起こるという話を見た(私はこれに起因するエラーには当たらなかったが)。これを回避するためブラウザでスペイン語→英語とかに翻訳してもわかりやすいだろう。しかしブラウザ翻訳はチケット購入ページではバグ表記が多くなるので、正しく意を汲めるかは正直微妙だ。わたしはわからなかった。
先人サイトをもとに人間側がスペイン語を解しながら買った方が、多分エラーの確率が少なくて速いと思う。

②レイルヨーロッパ
https://www.raileurope-japan.com/
何かの代理店らしいが、私が買おうとしたときは、ツーリスモ(一番安い奴)の値段よりも一等車の方が安いみたいな値段の表記をされててよくわからなかったので、ここでは買わなかった。

③スペインレール
https://www.spainrail.com/ja/
日本語で買える。対応も日本語でしてくれるが、購入のたび8€の販売手数料がかかる。一度の購入で買えるチケットの上限は三枚。往復チケットは二枚で換算される。
私は最初①で購入しようとしたが内部エラーが発生したため、このサイトでバルセロナ⇔フィゲラスの往復と、バルセロナ→マドリードの片道列車チケットを購入したが、購入の段になって手持ちの楽天カードを弾かれた。
問い合わせたところ楽天カードは銀行が国外にあるとか何とかで弾かれやすいらしい。他のカードを使ったところ問題なく決済出来た。
しかし前述したようにレンフェ公式サイトでは楽天カードで問題なく決済出来たので、なんかもうこれは運なのでは?と思わないこともない。レンフェを使うときは複数のクレジットカードを試すといいと思います。あとは日を改める。

レンフェに乗ろう!

レンフェに乗れる駅に地下鉄で向かうと、大体renfeのマークとともに矢印で案内をされるので、それを辿っていけば問題なくたどり着ける。しかし、この時点で大江戸線乗り換えのようにどえらい歩かされることがある。
また、後述するようにレンフェのプラットホームに向かう前には、空港のようなというほどではないが荷物検査があるので、いずれにせよ時間に余裕を持って向かった方が良いだろう。


だいたいこんな感じのレンフェの乗り口に着く(写真はバルセロナサンツ駅のもの)。写真には写っていないが、この乗り口に隣接するチケット窓口の上にある電光掲示板で目当ての鉄道のプラットホームを確認し、チケットを提示して金属探知機に手荷物を通す。
ウェブ予約した場合、ここで使う「チケット」は、予約後にサイトから送られてくるメールに添付されているpdfがそれである。
メール本文にもpdfのリンクが張られており、そこからpdfを確認することもできるが、私が三枚のチケットを購入した時、メール本文のリンクからは一枚目のチケットしか確認できなかったので、メールに添付されているpdfを確認した方がより確実だ。別に印刷せず携帯本体からバーコードを見せても認証してくれるらしい。私は印刷して持って行った。

かくしてチケットを掲げてレンフェの乗り口を通過しても、そこからプラットホームにはおそらく30分前にならないと降りれない。しばらく時間を潰して待とう。
なおプラットホームに降りるときもチケットは必要になるので、無くさないようにしよう。

2020年2月時点、バルセロナ・サンツ駅のレンフェの乗り口にはソファが完備されたフリーWi-Fiスポットがあり、私はそこでしばらくお世話になった。

バルセロナ・サンツ駅

一方、フィゲラス(フィゲラス・ヴィラファント)駅には電光掲示板が無く、日頃頼りにしている人混みの移動もないまま、スペイン語ないしフランス語のリスニングを強いられた。
道行くおじさんを捕まえて今このアナウンス何て言ってるかわかるかと聞いてみても、「あんたスペイン語かフランス語喋れない?」と返されてしまうし、英語しか……と返したところで、おじさんはべらべら喋り始める。この時「セイス」と繰り返しているのを辛うじて聞きとれたため、なんとか六番プラットホームに向かい無事列車に乗れた。1~9ぐらいの数は聞き取れると活路が開けるかもしれない。
この駅でも荷物検査があった。


駅舎を撮った写真がなかった。これは駅から徒歩五分から十分の用水路に落ちていた全裸の人形

マドリード(マドリードアトーチャ)駅ではレンフェの乗り口が0階(地階)と1階で分かれている。
私はこちらの先人知恵サイト(アトーチャ駅とマドリードからトレドの行き方(電車・バス)-TABI JOZU)(最終確認日2020年2月25日)をもとに、その情報だけは知っていたが、トレド行きの列車がどっちの階から出るのかをど忘れしてその辺のおっさんに聞いた。
マドリード・アトーチャ駅からトレドに向かう列車は0階(地階)から出ます。坂を上ってから駅に入った場合は、エスカレーターで二階分降りて植物を背に自動ドアを潜る必要がある。
プラットホームの番号が分かるのは発車30分~20分前ぐらいですが、多分早めに行った方が良いです。

マドリードアトーチャ駅の地階

駅から車道を挟んで向かいのスーパー香港で水を買ったところ、店員のおじさんが無言無表情で手を振って来たトレド駅でも、荷物検査があった。
オフシーズンということもあってか、どの駅の検査も金属探知機に通すだけ! 終了! という感があったが、ところで、トレドだと土産として売ってたりする剣、レンフェの構内ってあれ、持ち込めるんだろうか……?

トレド駅

プラットホームにたどり着いたら、乗車までもうすぐだ。レンフェはおそらく全席座席指定で、チケットに座席が書いてある。Cocheというのが車両番号、その隣の項目が座席番号である。
私は最初Cocheが何の意味か分からずその辺の席に座ったし、車両番号と分かってからもどこに車両番号が書いてあるのかわからず右往左往した。
ここから右往左往した哀れな過去の私にメモをするつもりで書くと、Coche(車両番号)は車体前方、外気温や移動速度が表示される電光掲示板の位置に掛かれている。日本の新幹線でいう広告が掲示されている位置だ。
また、車体外部のドア横にある、白黒画面の電光掲示板にも表示されている。車両番号というにはさりげなく記載されているので、落ち着いて見付けていこう。また座席番号は飛行機とか日本の新幹線とそう変わらない位置に示されているが、これも字が小さく、何人かえんきんのCMで見るモーションを繰り返していた。落ち着いて探していこう。

なんでもレンフェではWi-Fiが使えるらしいんですが、SMS経由で認証コードを送ってくるシステムだったもんで、Wi-Fiで生きている私には無理な相談だった。
車窓の向こうは市街を離れると一瞬で人家の数が激減し、オリーブや何かよくわからない畑がしばらく広がり、それを抜けると赤土色の荒れ野が延々と広がる場所に出る。時々遠くに集落が広がり、その中心に高い教会の鐘楼が立っているのが見えるが、写真を撮るまでもなく一瞬で去っていく。
特にこういう景色が出てきたのはバルセロナ→マドリード間の移動でしたが、ここの区間を列車移動すると、途中でサラゴサに停車するのでややテンションがあがります。世界史B履修者にはおすすめです。

同行程のAVEでは車両内通路上にぽつぽつとテレビがくっついていて、そこで何かドラマを流しているんですけど、私が見る限りだと「車を運転していたスーツのおっさんがいきなりパンクな服装の若い女性に車を止められ、金属バットでフロントガラスをかち割られた」「女性の後をつけ、治安の悪そうな団地に入っていくスーツおっさん」「パンクな服装の女性となんか行楽地に行って何かを探している様子のスーツのおっさん」のストーリーが流れていて、全く意味がわからかなかった。どういうこと?あの番組の名前とかストーリーとか知ってる人いらしたら、是非教えて欲しい。 アレは一体何だったんだ?

哀れみを下さい