アクアリウムの夜

今回の記事は「閲覧数50切ったら辞めてOK」に
反してしまうが、
10人くらいが読んでくれたら万々歳な文章。
 
今週私は
死にたいのに死ねないので本を読む
絶望するあなたのための読書案内(吉田隼人・著)
https://www.soshisha.com/book_search/detail/1_2538.html
という本を購入した。
タイトルに惹かれて即購入した。
 
ホフマン、ボードレール、マラルメ、
ニーチェ、ハイデガー、バタイユ、
藤原定家、上田秋成、波多野精一、
九鬼周造、塚本邦雄、三島由紀夫……。
十六歳で自殺未遂を犯してから、
文学書、思想書は、著者にとって
唯一の心の拠り所であった。
角川短歌賞・現代歌人協会賞受賞の歌人・研究者が、
古今東西の名著のエッセンスを、
読書時の記憶を回想するとともに紹介する。
 
こんなふうに紹介文には書かれている。
 
文学書、思想書は、唯一の心の拠り所。
私にも少し分かる気がする。
 
さっそく目次を見てみると
「アクアリウムの夜」という8文字が
私の目に飛び込んで来た。
 
アクアリウムの夜、
私がこの作品に初めて触れたのは十数年前。
本ではなく、ラジオドラマという形で触れた。
参照:https://seisyunadvroad.blog.fc2.com/blog-entry-343.html
 
オチがバッド・エンド且つ薄気味悪かったので
一度しか耳にしていないにも関わらず、
ストーリーの内容もハッキリ覚えていた。
 
ただ初めて触れてから数十年の月日が経っていた。
思えば昔はバッド・エンドな作品が苦手だった。
今はそんな事はない。
むしろハッピーエンドな作品で冷める事も多くなった。
 
もしかしたらと思い、
自宅にある数百枚のMDの山を漁る。
あった!この薄気味悪さを
いつか誰かと共有したいと思い、
残しておいた当時の私ナイス!
 
霊界ラジオ、怪しげな新興宗教、
十数年前の連続少女失踪事件を巡る同性愛的な回想…
これら3つが作品の薄気味悪さを醸し出していた。
そしてこの作品にハッピーな部分は
どこにも見当たらなかった。
 
当時の私、良くこれを最後まで聴こうと思ったな。
忍耐強さは今も昔も変わっていないのかもしれない。
 
だがトータル150分。
Audibleのサブスクに入会したにも関わらず
まだ1作品も読了していない私が
ジブリ映画「海がきこえる」をお正月から見始めて
まだ見終えていない私が
この「アクアリウムの夜」は2日で
聴き終えてしまった。
 
この「アクアリウムの夜」は
あまりに現実とかけ離れている。
高校と水族館が舞台の作品なのに
「あるある」と共感できる部分が1個もない。
 
そこが逆にプライベートな時間は
現実の世界とは少し距離を置きたいと思っている
今の私には現実とかけ離れ過ぎていて
居心地が良かった。とても良かった。
 
・SF&ホラーが好きな方
・たまには現実と距離を置きたい方
・バッド・エンドなオチも受け入れられる方
 
是非オススメです。
 
原作はこちら
稲生平太郎・著「アクアリウムの夜」
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%A4%9C-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E3%82%B9%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E6%96%87%E5%BA%AB-%E7%A8%B2%E7%94%9F-%E5%B9%B3%E5%A4%AA%E9%83%8E-ebook/dp/B00TTEDJ6K

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