"lo-fi系"クラシック集めてみた【7選】
こんにちは、岡崎です。
今日は、深夜にYoutubeを見ててふと思い立って、子守歌のような、落ち着く、癒されるクラシック音楽について考えてみることにしました。
超有名曲だけしか取り扱ってません。
深夜に聴きたい、子守歌にしたい、葬式で流してほしい系のクラシックで打線を組みます。オリジナルセトリです。異論は認めます。
まさに、文字通り眠れる、ブラームスの『子守歌』を一曲目にしましょうか。条件は、クラシック音楽であることだけです。
選定してみて気づいたのですが、バイオリンとピアノの曲ばかりになってしまいました。とはいえ、カバーやアレンジによってはアコースティックギターやフルートなど他の楽器でも演奏される曲ばかりなので、色々な楽器・編成で弾かれているバージョンを聴き比べてみるのも楽しいですね。
以下で取り上げるYoutube上でアクセスできる録音をはじめにいくつか示しておきますね。YoutubeやIdagioに限らず、CDやLPショップに足を運んでレコーディングの様々なバージョンを探してみるのも音楽の楽しみだと思っているので、全部のソースはあえて示しませんが。
Johannes Brahms/Lullaby : Wiener Sängerknaben
Ryuichi Sakamoto/Merry Christmas, Mr. Lawrence : Ryuichi Sakamoto
Claude Debussy/Clair de Lune : Anne Akiko Meyers
眠れるクラシックセットリスト
ブラームス『子守歌』(1868)
Johannes Brahms/Wiegenlied "Lullaby" Op.49 No.4
この曲は、シューベルトの『子守歌』と並んで有名な子守歌です。”Lied”というのが歌曲という意味らしいです。
短いので、僕もスズキ・メソードのヴァイオリン教本で練習しました。
Youtubeで聴くなら、Yo-Yo Maの演奏がレコーディングされたものが本人のチャンネルでアップロードされているので超おすすめです。ちなみにヨーヨーマの録音のピアノ伴奏はKathryn Stottというイギリス・ランカシャー出身のピアニストで、彼女は1985年からヨーヨーマとデュオを組んでいる長年の演奏仲間だそうで熟練した演奏この上ないです。
あと、ウィーン少年合唱団の歌唱したものもおそらくYoutubeで聴けると思います。歌のバージョンはそれはそれでとても良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=tY0IQhLbj38
(調べたらありました。本当に天使のような歌声。)坂本龍一『戦場のメリー・クリスマス』(1983)
Ryuichi Sakamoto/Merry Christmas, Mr. Lawrence
お次は、故坂本教授の最も有名な作品であり彼が映画音楽として作曲した一番最初の曲、『戦場のメリー・クリスマス』です。
この曲は、西洋と東洋の間のどこでもないどこかをイメージして作られた曲らしいです。確かにシンプルと言われればシンプルながら、普遍性のある切ないメロディーですよね。良く寝れますしね。
Youtubeでは、本人が2009年と2022年に演奏した際のレコーディングがアップロードされているほか、日本が誇るピアニストの辻井伸行氏の演奏も視聴可能です。
https://www.youtube.com/watch?v=LGs_vGt0MY8
(本人の2009年版です。)ドヴォルザーク『ユーモレスク』(1894)
Antonín Dvořák/Humoresque Op.101 No.7
この曲は、鉄道マニアだったドヴォルザークが、ボヘミア(チェコ、プリブラム)への家族旅行中に電車の音のリズム等に着想を経て作られた曲だと言われています。タイトルは英語なんですかね?
録音についてですが、有名なものだとヴァイオリニストのミーシャ・エルマンとフリッツ・クライスラーがそれぞれ1910年に録ったものが残されています。どちらも、これで寝るには勿体ないというくらい素敵な演奏です。僕が一番好きな曲でもあるので是非聞いて、感慨にふけってみてはいかがですか。ドビュッシー『月の光』(1905)
Claude Debussy/Suite Bergamasque L.75 "clair de lune" mvt.3
こちらは、ベートーベンのピアノソナタ第14番≪月光≫と並んで紹介されることが多い気がするドビュッシーの有名曲ですが、実は、ベルガマスク組曲という楽曲の第3楽章です。
僕のおすすめは、実はドビュッシー本人が演奏したものがアップされているので、そちらと、フジコ・ヘミングの版もとても聴きごたえがあり、温かい演奏です。あともう一バージョン、アメリカ人ヴァイオリニストのアン・アキコ・メイヤースの演奏もとても心に触れる甘美なものだったのでお勧めしておきます。
https://www.youtube.com/watch?v=vl1nbO72x-E
ここまでで、ドビュッシーとドヴォルザーク、ブラームスという個人的"lo-fi"系の作曲家の名前が出せたのでもう満足ではあるのですが、ここで終わるのも少し勿体ない気がするので、あと少しだけ紹介して7選という事にしてみます。マスネ『タイスの瞑想曲』(1894)
Jules Massenet/Méditation de Thaïs
こちらは、1894年に初演のオペラ『タイス』という作品の作中で演奏された管弦楽曲です。調べていて気が付いたのですが、1894年という事なのでユーモレスクと作曲された年が一緒ですね。
この曲が飛びぬけて有名ですが、この曲は第2場の第1幕と第2幕の間奏曲という事なので、歌劇全体を鑑賞すればオペラの中の一つの作品としてこの曲を位置付けることができるんですね。
この曲は、初級者からプロまで多くのバイオリニスト・ピアニスト、その他オケや管弦楽団・室内楽団等によって演奏されています。
バイオリンに絞っても、ヴェンゲロフ、アンネ=ゾフィー・ムターなど多くの方が演奏しています。というかプロで録音が残っていないという事はないんではないか?というくらいですよね。サン=サーンス『白鳥』(1886)
Camille Saint-Saëns/The Carnival of the Animals "The Swan/Le cygne" No.13
こちらは、フランスの作曲家、カミーユ・サン=サーンスが作曲した、室内楽のための組曲『動物の謝肉祭』より最も有名な曲である『白鳥』です。チェロやヴァイオリンの名曲として、少数編成のオーケストラやピアノ伴奏を伴って演奏されます。
優美な曲で、こちらもたくさんの演奏動画がYoutubeで見られるほか、有名曲だけあってSpotifyやApple Music、Idagioなど主要なストリーミングサービスでは絶対に何パターンものレコーディングが存在します。曲自体も組曲だけあって短いので、聴き比べながらのんびりするのにぴったりです。サティ『ジムノペディ 第1番』(1888)
Erik Satie/Gymnopédies No.1
祖としてクラシック音楽史の有名なマイルストーンになっています。
ウィキペディアを見ると、第一番の演奏指示には、「ゆっくりと苦しみをもって(Lent et douloureux)」と書いてあるそうです。
どうやったらあんな甘くて不安になる不思議なメロディーが作れる・弾けるんだろうと思いますが、「苦しみをもって」演奏する指示を演奏家にしているんですね。恐ろしいながらも引き込まれてしまう感覚の理由が分かった気がします。
サティは言うまでもなく天才だと思います。
ドビュッシーが第1・3番を編曲した版も存在するそうです。僕では皆さんにおすすめを示せないので、この曲については好きに渉猟して聞いてみてください。おそらく演奏家によって解釈や表現も大きく異なるでしょうね。
以上!みんな、クラシックを聴いて、良い眠りと良い人生を!
それではまた。