見出し画像

【経済視点】#01 モノ消費とコト消費その明暗

最近の買い物は「苔玉の観葉植物」と「信楽たぬきの爪楊枝差し」。

いずれも“なくても良いけど住空間に置いておきたいモノ”で、何げなく今の世相を反映しているなと眺めてて感じた。
やはり新型コロナの時代は完全にコト消費ではなくモノ消費となっている。
コロナのウイルス変異に再拡大で、またまた先行き不明となりマインドは下がり旅行や外食などコト消費への移行は当分先送りになりそうだ。

日本郵船(9101)、三井商船(9104)などといった会社の株価が活況なのを見てもわかる通り、海運業界の賑わいっぷりは世相反映の顕著な事例だろう。
リモートワークで郊外に家を建てる、あるいは在宅時間が長くなって家具を買い替える…そうなると木材や家具を輸送する船が世界中の海を行き来するというロジックのようで、いま世界ではコンテナ船の需要が高く海運会社は軒並みの好業績・株高となっている。
その傾向を見る指標として「バルチック海運指数」があるが、これが高止まりしている以上はまだまだコロナ配下と読んでも良いのかもしれない。
反対に下がればアフターコロナの傾向なので、新規感染者数だけでなく経済指標の数値が示唆してくれることも意外と多い。
あとは木材の不足もあって林業業界も特需で景気が良い。

一方で可哀想なのが外食や旅行業界で、今日の東京株式市場ではぐるなび(2440)の株価が新安値をつけた。
それに近鉄(9041)や小田急(9007)といった鉄道各社も軒並み安い。

いつの世も好況・不況の業態は存在するけど、ここまで明暗分かれる事象も珍しい。
さすがにまん延防止措置がここまで拡大してしまうと、湧きかけた経済楽観ムードもかなり厳しい状況になってきた。

(2021.8.5.)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?