富士通をやめてWeb系の企業に転職した話
はじめに
はじめまして、r_wadaです。
この記事は、楽しかった職場 みんなのF2 Advent Calendar 2019の22日目の記事です。
高専を卒業し新卒で入社した富士通を2年半で転職して、もうそろそろ2ヶ月が経とうとしている所です。
富士通でどんなことをやっていたのか
新卒で入った富士通ですが、元々は富士通の子会社を受けていました。
ですが、内定式の少し前に富士通に吸収合併され、いつの間にやら富士通に入社することになっていました。
配属先は開発を中心に行なっている部署ということで、かなり楽しみにしていたのを覚えています。
実際に配属されてからの業務は、配属されてすぐの頃はAngularを使ったWebアプリの作成を勉強しつつ下請けの会社から上がってくる成果物を確認したり、テスト仕様書をもとに、ひたすらエビデンスとしてスクショをとりExcelに貼り付けるというよく聞く作業を半年ほどやっていました。
(スクショペタペタ作業はつらかった…)
この期間を終えると、自分のバックグラウンドとしてAndroidアプリ開発を学生時代からやっていたといこともあり、基本的にはモバイル関連のプロジェクトにアサインされるようになってきました。
例としては、生体認証(FIDO)用SDKの可用性検証だったり、金融機関向けのモバイルアプリの開発だったりです。
部署内にネイティブアプリの開発に関する有識者がほとんどいないということもあってか、かなり自由かつ裁量をもって働かせて頂きました。
転職しようと思ったきっかけ
大きな不満があって転職した訳ではありません。
ただ、元々富士通に居続けることにこだわりはなく、自分のやりたいことに合わせて会社は変えていくつもりでした。
富士通というと、キャリア的にはマネジメントになっていくと思われがちですが、きちんとアピールさえすればそんなことは無く、自分はエンジニアリングを突き詰めていくんだ等のやりたいことを上司と合意していれば、意思を汲んでくれます。
また、基本的に下請けの会社に開発(PG)は全て任せてしまっているという雰囲気もありますが、自分も管理だけでは無くプログラムを書きたいのであれば、やろうとすればできます。
最新の技術やOSSの適用に関しても、難しくはありますがお客さんによっては適用可能です。
脱Excel設計書もある程度は可能でした。
もちろんいくつか不満はありました。
・ネットワークのほとんどに繋がらない環境でのモバイルアプリ開発
・iOSアプリの開発をやっているにも関わらず、一人一台macが用意されていない(やろうと思えばWin端末でも開発できますがキツイっす)
・認証付きプロキシ
・同じ領域のエンジニアが少ない
(技術に興味のある人が少ない・議論ができない)
これらを踏まえた上で、そんなに悪い環境ではなかったと個人的には思っています。
(おそらく配属部署やチームによって違います。自分の同期の環境と比べるとかなり恵まれていたと思います。)
では、なぜ転職しようと考えたのか。
転職をする前の1年間、自分は金融機関向けのネイティブアプリを開発していました。そんな中で感じたのがSIというシステム開発を請け負い納品するという仕事では無く、サービスを育てて行き、より多くの人に使ってもらうにはどうしていくべきかといったことや、よりユーザにとっての価値を最大化するにはどうしていくべきかといったことを考えながら、システムを開発するということがやりたいということでした。
それを実現するためには、自社サービスでないと実現が難しく富士通だとそのような環境がほとんどないということや、せっかくなら同じ領域のエンジニアが多くいる会社で、議論しながら仕事を進められる環境が欲しいなということで、転職することを決意しました。
転職活動について
とりあえずLinkedInは登録していたので、声をかけてくれる方には会ってみるといったことをやってみました。
二人ほどのエージェントの方と長くやりとりさせていただき、紹介していただいた企業を受けていく中で、人や業務内容などの面で一番面白そうと感じた都内某所の無尽蔵に人が湧き出てくる駅の近くの企業への就職を決めました。
転職先を決めたあと、上司へ転職する旨を報告したのですが、同じチームの先輩が辞めてしまった直後だったことや、自分が抜けてしまうとネイティブアプリがわかる社員が一人だけになってしまうこともあり、悲しい顔をされてしまいました。(意図したわけじゃないんですが、タイミング悪くほんとすみませんでした…)
やめるといった後大きなトラブルはなく、SM(部長?)とサシ飲みにいくというイベントがありましたが、とく引き止められることもなく、「そんな気がしてた、頑張れよ。」などと後押ししていただきました。
心強かったです、ありがとうございました。
富士通と転職先の違い
まだ2ヶ月たっていないということもあり、深い部分ではまだまだわかっていない部分が多いです。
ですが、まず一番に感じたのは開発リソースの潤沢さです。
富士通では、一人が開発をやりつつお客さんとやりとりをして、テストの設計・実施をするといったことがありますが、転職先では、それぞれ役割が決まっており、一つの作業に集中することができるように感じています。
開発の進め方に関しても、コストや納期よりもどうしたらよりサービスを良いものにできるかを常に考えて品質重視で進めている感じがあります。
また、中途社員が多いということもあってか、年功序列ではなくお互いを対等に尊重する文化が強い気がします。
ワークライフバランスといった意味では、前職ではコアタイムは10時からであるものの、活用にはそれなりにしっかりとした理由がいるという形だけだったフレックスが、現職では特に予定がなければ一報入れることでしっかり活用することができるようになりました。
ただし有給に関しては、前職では年間20(+20)日ほど使えたのに対し、10日間になりました。
年収といった意味では、まだしっかりとは分かっていませんが、あまり変わっていない気がしています。
明細上は現職の方が多いのですが、前職はその分福利厚生が充実していたので、金額換算ではほとんど変わらない気がします。
なんなら引っ越しなどもあったので、今年は若干カツカツです
あ、あと認証付きプロキシからは解放されました。
転職して感じていること
まず、良かったのか悪かったのかで言うと「良かった」と思っています。
現職は前職に比べて圧倒的に成長できる機会が多いと感じていますし、SNSやカンファレンスなどで参考にしていた方など優秀な方が多いので一緒に働けるのは、とても勉強になりますし、モチベーションも上がります。
また、自分が関わったサービスが世に出て、それに対するフィードバックがレビューといった形でダイレクトに帰ってきて、また改善に生かすことができると言うのはとても楽しいです。
もちろん、大変なこともあります。
前職ではAndroidチームの取りまとめをやっていたこともあり、メンバーとしてどう関わっていけばいいのか若干戸惑いと遠慮があることや、
まず、企業文化が違うので、そこでの常識を身につける必要があることなどまだまだ覚えていく必要があることは多くありそうです。
終わりに
色々書きましたが、富士通は良い会社だと今でも思っています。
社長も変わって、企業文化がエンジニアを大事にする方向に変わってきているように思いますし、キャリアの選択肢も多様になってきていると思います。
富士通が今後どうなっていくのか外から眺めてようと思います。
あ、それと富士通から転職する場合10, 11月でやめるのはやめておいたほうがいいです。給与振込時期の関係上確定申告を自分でしなきゃいけなくなります。
自分は何も考えず10月にやめたので、確定申告を自分でするはめになりました、めんどくさいです。
以上です。
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