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【解説】Z世代とミレニアル世代のマーケティングにおける違いとは?

##Z世代とミレニアル世代とは?

メディアなどでも世代を分ける言葉として使用されているのをよく目にするのではないでしょうか。Z世代とミレニアル世代とはどの年代の人をさすのか簡単に解説していきます。


###Z世代とは

主に1990年後半から2012年に生まれた人達のことをさします。語源はカナダの小説家・美術家のダグラス・クープランドが自身が書いた「ジェネレーションX〜加速された文化のための物語たち」に由来します。1965年から80年に生まれた人をジェネレーションX、81年から90年後半に生まれた人をジェネレーションY、その次の世代として日本ではZ世代と呼びます。


###ミレニアル世代とは

ミレニアル世代とは、1980年頃から1990年代前半に生まれた人達のことを指し、ジェネレーションYに被り同義とされています。心理学者のJean TwengeがMillennials(ミレニアルズ)と定義し、2014年開催の世界経済フォーラムにてその言葉が一気に広まったとされています。


##Z世代、ミレニアル世代注目される理由

なぜ、この2つの世代が注目されているのでしょう。その理由について考えてみます。


###デジタルネイティブ世代

Z世代とミレニアル世代はデジタルネイティブ世代と言われています。ミレニアル世代は成長とともに、IT技術やインターネットが急成長しており、Z世代は生まれた頃よりすでに生活にはインターネットがありました。この世代は従来の新聞・雑誌・テレビなどのメディアから情報を得ていた世代とは異なり、インターネット上での情報収集に優れています。世界のマーケティングの手法もWebマーケティングやデジタルマーケティングが登場し変化しており、インターネットを利用したマーケティングが主流となったため、よりインターネットを利用するデジタルネイティブ世代をターゲットとした戦略をとることは必然的とも言えます。


###人口の割合が中心に

現在Z世代の人口は世界で20億人いるとされています。これは全体の3分の1の規模です。また日本国内でみてもおよそ全体の14%を占めています。また、ミレニアル世代はもっとも人口が多い世代とされており、全世界で75%を占めています。日本国内では2025年に労働者人口の半数以上を占めるとされております。今後、Z世代、ミレニアル世代が消費者として経済を動かす中心となる存在となるとされており、世界で注目されている大きな理由です。


##Z世代とミレニアル世代の消費行動の違い

いずれもSNSを利用するデジタルネイティブ世代です。生活にはインターネットがあります。SNSを利用し、欲しい商品のクチコミなどより詳細な情報を調べ、その後実店舗へ行って購入またはオンラインショッピングで購入を行うことも可能です。このようにZ世代とミレニアル世代の消費行動にはSNSの利用が大きな役割をはたしています。では、それぞれの消費行動の違いを見ていきましょう。


###自分らしさを重視するZ世代

特徴として人と同じものではなく、個性があり自分らしさを表現できるものを好む傾向があります。そのため、カスタマイズ可能なものなどを好む傾向にあると言われています。また、ブランド品など誰もが知るような有名なモノよりも、品質やその商品のストーリーやコンセプトに共感できるか、販売している企業に共感できるかなどを見て購入する傾向にあります。


###Z世代は現実的?

Z世代は現実的で、ミレニアル世代は楽観的だと言われています。これは生まれてから成長するまでの日本の社会環境に大きく影響されていると考えます。Z世代は生まれた頃より不況を経験しているため、消費行動にはとても慎重であると言えます。コスパを重視し、消費よりも貯蓄に積極的と言われています。しかしながら、自分自身に価値があると思った商品に関しては、購入を惜しまないとも言われています。一方ミレニアル世代は成長期に好景気を経験しているため比較的楽観的な人が多いとされています。


###ミレニアル世代が重要視する「コト」

ミレニアル世代はモノを所有することに固執していません。それよりも体験や自分にどのような価値を提供してくれるかなどの「コト」を重要視する傾向にあります。Z世代はより現実的なため、ミレニアル世代同様モノの所有に固執はしていませんが消費行動はとても慎重です。


##どのようなマーケティング方法が効果的?

Z世代とミレニアル世代はインターネットやSNSを利用し検索を行います。そのため、SNSを利用したマーケティングは必須となります。


###バズマーケティング

若者が使う言葉として「バズる」などよく聞きますが元々はバスブザー(buzzer)の派生語として広まりました。バズマーケティングとは人の口伝えに商品の認知を広め向上するマーケティングの手法です。近年ではインフルエンサーなどを利用し商品やサービスに対してのクチコミを宣伝し、それを見た消費者がさらにSNSで拡散、結果「バズ」を生むという流れの手法が多く見られます。Z世代もミレニアル世代もインターネットやSNSを通し検索、商品やサービスを知るのでこの世代との相性はとても良いマーケティング手法と言えます。


###ストーリー性とコンセプトが大切

ミレニアル世代はモノよりもコトを重要視すると解説しましたが、現実的であるZ世代もモノよりもコト、さらにそこから発展させ「イミ」を重要視します。この世代は国連が掲げるSDGsの影響もあり、環境問題など世界で起きている問題に対して非常に関心が高い世代でもあります。そのため、購入する商品に対してもこの商品やサービスは利用するコトでどのような影響を環境や社会に及ぼすか、また私たちが利用することでどのように貢献できるかなども考えます。企業に対してもこの企業は社会に対しどのような活動をしているか、また製造や販売に透明性があるかなどにも関心があります。より透明性が高く、社会への貢献度合いや、製品に対する思いなどのストーリー性やコンセプトが明確にある商品やサービスであることも重要視されています。


###リアルな体験の訴求

デジタルネイティブ世代で購入もオンラインで可能になり、多くの人が利用している世代ではありますがリアルな体験も重要です。リアルな体験とは実店舗などでの接客や、目でみて手で触れて購入する体験も重要ですが、購入したあとの体験も大切です。InstagramなどのSNSで使用している写真をアップしたり、友人とシェアしたりなども体験と言えます。写真を投稿したくなるような製品デザインや、キャンペーン、コンセプトなどもZ世代、ミレニアル世代に向けたマーケティングの手法としては効果的と言えます。ミレニアル世代は、生活をリアルに思い浮かべることができるような、より直感的に訴求できる写真や動画などでのアプローチが効果的と言われています。一方Z世代は購入後に自分自身にどのような価値があるかを明確に伝えることが重要とされています。


##まとめ

いかがだったでしょうか。Z世代とミレニアル世代どちらもインターネットが普及し、私たちが生活する上で誰もが利用するようになった時代に生まれた世代ですが、その特徴は時代背景の影響によりそれぞれ違う価値観を持っています。今後、この世代の人口が中心となる経済において2つの世代に向けたマーケティング戦略が重要となってきます。それぞれの消費行動や価値観を理解し、効果的なマーケティングを行なっていきたいですね。


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