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ESG投資

皆さまこんにちは。中小企業診断士の重谷亮です。
今日は先日投稿させていただいたカーボンニュートラルに関係するESG投資について書かせていただきます。
あまり踏み込むと大変なので、今日は簡単に最近のESGに関連する事例とあわせて紹介させていただきます。

ESG投資とは、今までのように財務情報だけを見て企業への投資や融資を行うのではなく、非財務情報も考慮して投資を行いましょうという流れです。
・E(environment)環境
・S(social)社会
・G(governance)企業統治
の3つの項目についてしっかりと取り組んでいる企業や事業に投資をしましょうということです。ここでいう投資とは銀行などの融資も含まれています。
投資や融資をする金融機関などもESGに配慮しない企業に投資や融資を行うことはステークホルダーと対立する恐れがあります。

まずは”E“の環境に配慮した企業であること。
先日、国連の気候変動に関する政府間パネルでは人間の活動が地球温暖化の要因であるのは疑う余地がないとかなり踏み込んだ発表をしました。
人の活動が地球温暖化の要因であるならば、企業活動も温暖化対策など環境に配慮していく必要があります。
アメリカのあるメガバンクの幹部は「環境に配慮しない企業には投資しない」と言い切っています。
日本国内の金融機関もすでに同じような視点で活動を始めています。
企業規模が小さくても環境への取り組みが足りない企業は将来、金融機関から充分な融資が受けられなくなる可能性があります。

環境以外にも“S”も重要です。
原材料や商品の仕入れ先(サプライチェーン)に人権侵害などの問題があると、企業の持つブランドに悪い影響をあたえかねません。最近のウイグル族の迫害に関する国際的なニュースはこれに該当します。
サプライチェーンや問題のある組織との繋がりだけでなく差別やいやがらせなど、企業内外での反社会的な行動が明らかになったとき、当事者の予想もつかない早さや勢いで経営が手づまりになる恐れがあります。

”G“の企業統治では日本を代表する複数の総合電機メーカーの話題は耳に新しいところです。企業統治に失敗し評判が悪くなれば、投資家からの信用をなくし、だんだんと資金集めに苦労するようになるでしょう。今までの慣行に沿った経営では先ゆきがたたなくなる恐れがあります。

今回はリスクに関する話ばかりになりました。
社会の評価の軸がすさまじい速さで大きく変わっていくことに、とまどいを感じるかもしれません。
ですがこの流れは機会でもあります。
今であればESGを意識した経営を積極的に行えば強みとなり、有利に資金を集めることができるかもしれません。
いずれは ESGが当たり前になります。今から意識することで少しでも前に出ておきましょう!

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