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日々のスパイス

子育ての日々は、毎日バタバタしている。

長男誕生が2010年だったから、そんな生活がもう10年にもなる。我ながら驚きしかない。ウチには三人の息子がいて、当たり前だけれどそれぞれ性格も違う。日々ぶつかり合って大きくなる、その理屈は分かっていても、つい過干渉になったり、或いは逆に目と手が届かなかったりする。

今思えば、長男が幼かった日々はまだ(今と比べれば)余力があったと感じるけれど、だからといって一人っ子家庭が楽だとは思わない。育児はいつも全力だから、子どもの人数の多寡で手抜きができる・できないが分かれるわけじゃない。もう少し考えると、私たち大人(のみ)が生きていくことだって同じで、子どもがいなくても生きるだけでヘトヘトになってしまうのが現代社会だろうと思う。

ただ、子どもいればその分だけ大人の自由度は下がり、同時に時間も(これが一番悩ましいのだが)相当削られることは間違ない。子どもが寝たら創作とライティングの時間がようやく持てるわけだけど、毎日2時3時と夜更かしできるほどもう若くもない。寝不足だと明らかに翌日のパフォーマンスが落ちるし、何より精神的にイライラしたり落ち込んだりするので良くない。やっぱり睡眠は重要だ。

そんなふうに常に追われるような生活をしている中でも、多少面白いことはあるわけで、その多くは子どもによってもたらされる。そうしたエピソードを下手な漫画(4コマ)にして残すのが好きだったりする。以下3つの4コマをご紹介。

#まゆげ :次男と風呂に入っているときに「(湯気を指し)湯気ってなに?」と聞かれたときの話。次男は3兄弟の中でも完全にボケキャラなんですが、本人にはその自覚がなくて「周りを楽しませている」と思い込んでいます。だから実は狙ってやっているのかも…。

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#納得感 :帰宅すると、ベランダに砕け散った植木鉢が。(だれの仕業!?いやそれよりも危ない!ケガでもしたらどうすんねん!)と子どもたちの前へ突き進み「なんで割ったの?」と聞いたところ、方法を問われたと勘違いした三男が「思い切りたたきつけて割りました」と自白した、という話。脱力するしかなかった(そして妙に納得させられた)。

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#なつかしき日々 :長男は小3の頃不登校でした。4年4月から(担任が変わったとたん)嘘のように学校に通い始め、いまでは不登校だったのがうそのよう。当時は本人も荒れていたし、私も気持ちが乱高下していた日々でした。真面目に説得したり、厳しく叱ったり。たまに一緒にサボったり(私は有休使用だけど)、ボブ・ディランを歌ったり(ちなみに「唄う」だと邦楽っぽい。洋楽の場合は歌うのみなのかな…)。今となっては、なつかしい日々ですね。

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延々に続くと思われた子育て。気が付けばもう10年。もし18で長男が家を出るとなればもう折り返し点は過ぎているわけで。そう考えると、家族が一緒に過ごせる時間ってほんとうに短くて。

この先、どんな日々になるのかわからないし、まず今日、次に明日…と1日1日をクリアしていくしかないのだけれど、できればこのド下手な4コマはこの先も書き続けたいなと思っています。日々のスパイスとして。いつの日か子どもたちに手渡せるように。

#コミックエッセイ大賞

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