ひしもとりょう

杖を振らないまじょ子さんと、まじょ子さんの元に集う子どもたちのお話。 何かしら書くこと…

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杖を振らないまじょ子さんと、まじょ子さんの元に集う子どもたちのお話。 何かしら書くことが好きです。

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最近の記事

推しの話をしよう

推しの話をしたい。そう思いながらずるずると更新しないできてしまった。 そしてそんな風にずるずると思っている間に、推しが大変なことになっている。 好きなアイドルがいる。私は所謂掛け持ちオタクで、色んな界隈にたくさんの推しがいるタイプだ。どの界隈でも共通して、歌が上手くてダンスを楽しそうに踊る子が好きで、だからライブに行くのが一番楽しい。 好きなアイドルがいた。当時の私の一番の推しではなかったのだけれど、ライブに行く度にその歌声が、パフォーマンスが、佇まいが私達を熱狂させた。

    • はじめまして、ひしもとりょうです。

      noteを読んで下さる皆さん、はじめまして。ひしもとりょうと申します。 1年前から何度か投稿していましたが、今年から本腰を入れて書きたい!書くぞ!という決意を新たに「まじょ子さんのお話」を投稿していこうと思います。よろしくお願いいたします。 自己紹介と思い立ったはいいのですが、何を書いていいか迷うところなので… 好きなこと:書く、読む、食べる、寝る 嫌いなこと:注射される(最近ヘルニアの治療で毎回死にそうです) 欲しいもの:ノートPC(今はiPad+キーボード使用してます

      • まじょ子さん、始まりの話

        その森には、まだ何もなかった。 風が吹けば砂埃が舞い、辺り一面の視界が茶色く霞んでしまう。村の小さな喧騒から外れたこの森は昔から魔物が住むと実しやかに囁かれ、小さな子どもや若い女性が近付くことはないという。時折森の中に住む野生の鹿を求めて猟師や屈強な若者が森の中に踏み入ることはあったが、何の成果もなく獣道さえも見つけられないというのが専らの噂だった。 そんな地に一人、黒髪の魔女が銀色の杖を片手に降り立った。 この魔女の名は長い。おそらく全ての名を知る者はこの世界に存在せず、魔

        • まじょ子さんと家族に会いたいガルの話

           僕の知っているまじょ子さんは、杖を振らない。  街の外れにある森の、入口からうんと遠く。風に揺れる木々の間を抜けて、冬にはかちんこちんに凍る透き通った泉を通り過ぎて。細い道をひたすらに真っ直ぐ行くと、ぽっかりと開けた広場に丸太と煉瓦でできた小さな家が現れる。  木でできた頑丈な扉を2回叩いてゆっくり開けると、漏れてくるのは暖炉にかけられた大鍋から漂う不思議な香り。湯気の向こうに、こちらを振り向くまじょ子さんが立っていた。今日は天使の羽より白いローブ、長い髪の毛は細かな三つ

        推しの話をしよう

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        • 創作募集
          1本

        記事

          まじょ子さんとケーキを食べないミライの話

           私の知っているまじょ子さんは、杖を振らない。  街の外れにある森の、入口からうんと遠く。風に揺れる木々の間を抜けて、冬にはかちんこちんに凍る透き通った泉を通り過ぎて。細い道をひたすらに真っ直ぐ行くと、ぽっかりと開けた広場に丸太と煉瓦でできた小さな家が現れる。  木でできた頑丈な扉を2回叩いてゆっくり開けると、漏れてくるのは焼き立てのケーキと淹れ立ての紅茶の香り。ティーポットの向こうに、こちらを振り向くまじょ子さんが立っていた。今日は深い緑のローブ、ボブの髪の毛は瞳と同じ真

          まじょ子さんとケーキを食べないミライの話

          まじょ子さんと薬を塗らないリーベの話

           僕の知っているまじょ子さんは、杖を振らない。  街の外れにある森の、入口からうんと遠く。風に揺れる木々の間を抜けて、冬にはかちんこちんに凍る透き通った泉を通り過ぎて。細い道をひたすらに真っ直ぐ行くと、ぽっかりと開けた広場に丸太と煉瓦でできた小さな家が現れる。  木でできた頑丈な扉を2回叩いてゆっくり開けると、漏れてくるのは暖炉にかけられた大鍋から漂う不思議な香り。湯気の向こうに、こちらを振り向くまじょ子さんが立っていた。今日は深い紫のローブ、作業をしているからか長い髪の毛

          まじょ子さんと薬を塗らないリーベの話