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アニメ「鬼滅の刃」が面白かった理由を4つ挙げる

今更ながら「鬼滅の刃」のアニメを見ました。Netflixをザッピングしてたらお勧めに出てきたのがきっかけです。

作品の名前は以前から知っていました。私は元々アニメをよく見る方だったので、その流れで主要な作品は把握はしています。昨年は東京ヴェルディとコラボもしましたし、昨今の鬼滅ブームは情報として普通に入ってきていました。

何となく見始めた結果、私も例外なくハマりました。

やはり人気のある作品は一度は見てみるものですね。折角なので、面白かった点を書いてみようと思います。

設定が分かりやすい

物語の主軸となる設定が非常に単純です。いきなり持論ですが、面白い作品の条件は「現実+架空×1」です。現実世界を基盤にして、空想の設定を1つだけ入れるのです。

鬼滅の刃の架空の設定は1つでした。そのひとつの設定は「人食い鬼」の存在です。現実の世界に「人食い鬼」が存在したらどうなるかという世界で描かれていました。

そして物語の軸も端的です。主人公は山奥で家族と暮らす青年です。青年が家から離れている間に家族が人食い鬼に襲われてしまいました。家族は全滅させられてしまうのですが、妹1人のみが殺されずに「人食い鬼」にされてしまいました。妹は何故か人食い鬼に変異しきらずギリギリのところで人間の人格を保てました。主人公は妹を人間に戻すべく、鬼退治を志します。

その後は『主人公が仲間を増やしながら鍛錬して強くなり、強い鬼を倒していく』という週刊少年ジャンプの掲載作品としては王道の話が展開されます。

王道の物語だと分かることで、視聴者は物語の主軸を掴めます。結果として主人公が強くなる過程を安心して楽しめます。

ラノベ原作の作品だと稀に設定が複雑で話が頭に入ってこないことがあります。鬼滅の刃は設定の単純さが重要な点でした。(アニメは原作の途中までしか作られてないので、王道のまま話が進むのかは知りません。)

登場人物が少ない

私個人の問題なのですが、登場人物が多いと物語についていけなくなります。現実の人の名前を覚えるのが苦手なのと同様に、作品中の登場人物を覚えられません。

鬼滅の刃は登場人物が少なくて助かりました。序盤は主人公と妹さえ認識できていれば十分です。他の登場人物については、登場して居なくなった都度で忘れていっても物語を追う上では問題ありませんでした。

もちろん、主人公の仲間となる登場人物も増えてきます。ただし、その増え方は少しずつです。鬼滅の刃の主要登場人物の増え方は私にとっては適切でした。

時代背景が絶妙

鬼滅の刃の作品の舞台は大正時代の日本です。大正時代というのが絶妙だと思いました。

作中の主な場所は田舎町です。古き良き山と田畑が広がる風景で描かれています。主人公らは日本刀を武器にして戦うこともあり、序盤からしばらくは時代劇から連想される街の描写が続きました。

時代劇のような町並みで描かれていながら、一度だけ東京府に出向くことがありました。そこでは西洋化した街の様子が描かれています。この幅広さが作品の舞台をより豊かにしていると思いました。

また、西洋化した文化が定着している時代背景なので、登場人物が多少派手な装飾をしていても違和感がありません。アニメの最終話では蒸気機関車も登場します。

描写に妥協がない

主人公らは日本刀を武器として戦います。それゆえに鬼を斬殺するのですが、この描写に全くの妥協がありません。躊躇なく首をはねるし、血は飛ぶし、はねられた頭部は転がります。もし、推理者のアニメの殺人事件の描写に異議を唱えている人たちがこのアニメを見たら、指摘箇所が多すぎて困ると思います。

暴力的な描写を一切妥協しなかったのは、この作品を面白いと思えたポイントの1つでした。それは私が別に暴力的な描写が好きだからではありません。

表現を妙に隠されてしまうと、視聴者は余計な思考を働かせてしまいます。物語の本質ではない描写に思考を奪われずに見れるのは重要だと実感しました。

暴力的な場面を直接的に表現することで主人公の性格を際立たせる役割も果たしていました。鬼滅の刃で登場する鬼は元々は人間です。主人公は鬼を容赦なく殺しつつも、その鬼が人間だった頃の人生を憂う優しさを見せます。このギャップをより大きく見せることで、主人公の優しさを印象的に表現できます。心理学で言うゲインロス効果ですね。

また、暴力的な場面に限らず、至るところで繊細に描画されていると感じました。所々でモーションキャプチャを取り入れていると思える場面もありました。(真偽は分かりません。)

妥協のない作品は物語がストレートに頭に入ってきますね。

ということで原作も読むつもり

鬼滅の刃はやはり人気作品だというだけはありました。原作も読んでみようと思います。話題性だけでなく根強いファンを多く抱えている作品は当たってみる勝ちがありそうです。

私は以前はマンガもアニメもよく見てましたが、生活習慣の断捨離としてそれらは封印してました。ところが、昨今の外出できない事情によっていくつか映画やマンガやアニメに触れる機会が増えました。

現実ばかりに目を向けていると滅入ることの方が多いです。程々に創作物の世界に浸るのは、自身を前向きにさせるためにも悪くないと思いました。まあ、程々に。

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