マスク着用ルール違反で共通テスト失格、滑稽な「マスク拒否おじさん」は繰り返される

大学入学共通テストの第1日程が終了しました。大変な緊張感の中で行われたであろうと想像しています。お疲れさまでした。さて、試験に付き物なのは失格者の存在です。終了後にマークシートを記入してしまうような事故もあれば、カンニングペーパーを用意する悪人もいるようです。故意であろうと無かろうと不正行為は必ず起きます。人によっては人生の分岐点となりうる試験なので必死なのは理解できます。この不正行為ですが、今年はとても特徴的な不正行為があり、話題となっています。それはマスク着用ルールによるものです。

今年の試験概要にはマスク着用に関する規程が定められていたようです。受験者はマスクを正しく着用する必要がありました。健康上の理由で着用できない場合は事前に申請することで配慮された試験会場にて受験を可能としています。この「マスクを正しく着用する」規程に違反していたとして度重なる注意を受けた受験生が失格となりました。1回ないし数回の注意で失格とあらば、厳しすぎる気もします。日経新聞によると6回注意しても従わなかったというのだから、弁護の余地はありません。

失格の判断を下したのは英語の試験中だったそうです。英語は1日目の最後の科目です。ここからは私の勝手な想像ですが、おそらく1日に渡って何度も注意していたのでしょう。そして1日の最後はリスニングを控えていたことから、他の受験生への影響を考慮して退席させざるを得なかった状況だったのかと思います。

昨年の9月には航空会社のピーチ・アビエーションがマスク着用を断って乗務員を威嚇したことにより緊急着陸をする問題が起きていました。共通テストで起きたことと、状況としては全く同じかと思います。

マスク着用を義務付けるルールは議論の余地があると思います。特に試験中であれば声を上げるでもなく、静かに黙々と過ごします。マスク着用を義務付けるのは過剰な気もします。異を唱えたくなる気持ちは分かります。しかしながら、ルールを評価するのと、ルールを認めて従うのは別次元の話です。

例えばNHKの受信料には多くの方が不満をいだいていると思います。昨年の11月に朝日新聞が行った世論調査ではNHKの受信料を高いと感じられている方が63%だったそうです。多くの人は不満を感じながらもNHKの受信料を払っていると思います。NHKの受信料は高いし議論の余地があるから払わないとはならないはずです。

私達は大小様々な定められたルールの中で生活しています。そのルールに異を唱えて改善していく循環は必要でしょう。しかし、それは定められたルールやそれによって運営されている結果を認め、従う中で行うべきです。ルールに従わずに噛み付いている様子は傍から見て非常に滑稽に見えます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?