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「基本的馬権」の危険性と、不快なツイートを見た時にどうすべきかの話

「基本的馬権」なんて単語がトレンドに上がっていて笑ってしまいました。最近はウマ娘の騒動もあったので、競馬関連の話題かと思ったのですが、違いました。馬が仰向けでCTを撮っている様子の写真がツイッターで紹介されていたのですが、これを不快に思った方が卑猥な画像として怒り、拡散していたのです。その一連のツイートで「基本的馬権」なる単語が誕生していました。

人間以外の動物にまで人権的な考え方を波及させるのは非常に危険です。人間は様々な動物の犠牲の元で生活が成り立っています。第一に食肉が当てはまります。人間は動物の肉を食べないと生きていけません。世の中には菜食主義者も居ますが、栄養が偏った結果老化が進むなどの弊害が出ていると言われています。タンパク質やビタミンB12が極端に減るのが原因だそうです。他にも革製の装飾物なんてのもありますし、木材だって動物の住処となりうる森林を奪って利用しています。愛玩用の犬や猫も自由を奪って束縛しているのだから自然に還してあげた方がいいという話になります。挙げはじめたら止まりません。それほど多くの犠牲の元で私達の生活は成り立っているのです。

他方でこの件に関して認めるべき権利もあります。それは動物愛護者の権利です。「基本的馬権」の創造者は動物を人間と同等に考える動物愛好家であるか、動物の姿も人間と同様に見える想像力が豊かな方なんだと思います。その方が不快に思ったという気持ちは否定できるものではありません。不快なものを見せないでほしいという気持ちへの理解はすべきかと思います。(その一方で、そういう人のために発信者の表現の自由を制限すべきかといえばそうも思わないとも述べておきます。)

私もSNSを見ていて不快に思うようなツイートに出くわすことがよくあります。不快なものはすぐに忘れるようにしているので具体的に何があったかは覚えていませんが、例えば著名人の顔をコラージュして誹謗中傷しているようなツイートです。よくもまあそんな事できると逆に感心します。その場合にとるべき行動はひとつ、そのツイートを黙って報告するのみです。とりあえずそのツイートは見れなくなります。そして同様の行動をとった方が多かった場合は、結果としてそのツイートないしアカウントに制限が入ります。騒ぐことは絶対にしません。自分が不快だと思ったものを他人に広める必要はないからです。自分の視界から遠ざかればそれで十分なはずです。

SNSは知らない世界へのアクセスが容易になっています。知りたい情報を収集する利便性がある一方で、知りたくない情報が勝手に入ってくる性質も持ち合わせています。どれだけフィルターを強化してもシン・エヴァのネタバレが流れてきたりするものです。(なので早く観に行くのをお勧めします。)上手く距離感を保って楽しみたいものです。

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