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猫に見張られながら「でこたんようかん」を食べる。

12月になりぐっと寒くなりました。帰宅するなりなでなでを要求する猫のおなかに冷えた手を差し込みぬくまる季節です。
あとは、やはりこたつ。そしてみかん。つまり柑橘。
そんなわけで繁忙期の疲れた脳にあまいものをぶちこみたいし冬だしということで、南伊勢町の「でこたんようかん」をお取り寄せしました。 

※食べるまでのくだりが長いです

開封してみる

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包装紙は緑と白の市松模様。もちろん流行りのあれとは無関係です。(それにしても古墳時代からあるというこの柄が2020年の流行柄になるなんて)

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箱はあざやかなオレンジ色!
「DECOTAN YOKAN」と「わしらのふるさと、贈ろかいな…」に不覚にもクスッとしました。

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と壁に向かって写真を撮っていたら何かしらの気配を嗅ぎとったらしい猫によるチェックが入ります。
この猫は人間が持っているものに厳しい目を向けがち(おそらく「これはちゅ~るではないか?」という疑念を捨てられない)で、鍋用のネギもチェックしたがります。

ちゅ~るではない。

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猫チェックを済ませ、いざ開封! しようとして気付いたのですがシールがデコタンの形でした。かわいい。

さて、ここまであまりにも「デコタン」という存在をナチュラルに語っていますが、このシールの形だけ見ると「デコポン」じゃないの…? どっちなの? となります。

というわけで調べました。
結論からいえばこれは「不知火(しらぬい)」です。突然の第三者…!
不知火が品種名で、「デコポン」「デコタン」はそれぞれ商品名ということらしいです。

柑橘

不知火まわりの家系図。柑橘類と源氏物語の共通点は家系の複雑さです。

でこたんようかんは南伊勢町の「農事組合法人・土実樹(つみき)」さんが有機栽培したデコタンだけを使用しています。
不知火ってそのまま食べてもおいしい、高級な部類の柑橘なのにたいへんぜいたく…!

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開けてみると、外箱をそのまま小さくしたような、一人前サイズのでこたんようかんとリーフレットが入っていました。デコタンがたわわに実っております。

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そのまま手を汚さず食べられるタイプだけど、せっかくなのでお皿に盛ろうと台所へ移動。
「でこ」と書かれたなぞのデコタンとしばし見つめあいます。

すると足元にぬくもり。そう、猫です。

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ちゅ~るではない。
裏面にきれいにフィルムを剥く方法が書いてあります。

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ぺりぺり剥がしたところ猫がその音に反応して鳴き始めたので、再びチェックしていただきます。
ちゅ~るではない。

そろそろ食べたい

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つるん、と出てきたところ。
光にあたるときれいなオレンジ色。白いつぶつぶはデコタンの皮です。
デコタンの一番香りがある部分が皮で、有機栽培だからこそ丸ごと加工でき、オレンジ色も着色料ではなくデコタンの色だそうです。

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黒文字がないのでフォーク。はじめて食べるので、無難に緑茶です。食べやすいように一口サイズにしてみました。

こたつに移動して食べよ……最後の猫チェックが入ります。

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ちょっと色が似てる。

食べた!

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ひとくち食べて「あ、おいしい」と声が出ました。
羊羹というと、甘ったるくてちょっと固めの食感を思うのですが、でこたんようかんは柔らかめ……羊羹とも水ようかんともゼリーとも違うのですが、とても食べやすい固さです。

そしてなにより、口のなかに広がるデコタンの爽やかな甘み!
がつんとくる甘みではなく、疲れた頭をリフレッシュしてくれるような、軽やかな甘みです。
つぶつぶと入った皮のかすかなほろ苦さがアクセントとなり、奥の方に洋酒の香りも感じます。
ただよう洋の雰囲気……けれどもちろん緑茶ともしっかり合う「ようかん」です。
羊羹なんて古臭いとか、甘ったるいのはちょっとな…と思う方にこそ食べてほしい…!

しかしこれは赤ワインと一緒に食べたらサングリアっぽくておいしいんじゃないか…?
と思ったものの赤ワインがなかったので、六月頃に漬けた梅酒を出してきました。

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ちゅ~るではない。

柑橘と梅ってどうかな? と思ったのですが、どちらも酸味、甘味がある果実なので、相性は悪くないです。
お湯割りにして、ちびちびと飲んで食べると、ほっこりしあわせなきぶんになりました。
赤ワインも試してみたいところ。日本酒はどうかな…? こっくりしたブランデーとかいけそうだな……などと夢もふくらみます。

こたつに猫にでこたんようかん、そして酒。これでこの繁忙期を乗り切ります。

☆今回ご紹介した『でこたんようかん』はこちらのページからご購入いただけます。そのほか全国のみあげ物を取り揃えておりますのでぜひ一度ご確認ください。

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キャットタワーからわたしを見下ろす猫の目があまりに鋭かったのでちゅ~るをあげました。

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